臨済宗

  • 福岡市博多区の安国山 聖福寺の仏殿
    福岡市博多区の安国山 聖福寺の仏殿 
  • 福岡県久留米市の江南山 梅林寺の山門
    福岡県久留米市の江南山 梅林寺の山門 
宗祖
栄西(えいさい)1141-1215
特色
  • 仏性を坐禅によって目覚めさせる
  • 人生を実り豊かにするために坐禅と作務(さむ)を重視。
  • 公案(禅問答)に取り組み悟りの階段を登る
  • 栄西は茶祖とも呼ばれる。(宋より茶の種子を日本に持ち帰った)
  • 室町時代は五山・十刹に指定された寺院は幕府の官寺となり政治・外交に深く関わる。
  • 一方五山に属さない妙心寺大徳寺曹洞宗の禅を林下(りんか)の禅と言い庶民や地方武士の帰依を多く受けた。 応仁の乱1467-1477のころ堺で庶民禅を説いた一休宗純(いっきゅうそうじゅん)はその代表。
主たる本尊
  • 釈迦牟尼仏

※本尊にこだわりはないようである。

経典
  • 宗門安心章(しゅうもんあんじんしょう)』など
キーパーソン
  • 虚庵懐敞(きあんえじょう)生没不詳:栄西は彼から臨済宗の伝法を受けた
  • 蘭溪道隆(らんけいどうりゅう)1213-1275:中国出身。臨済宗の興隆に貢献。建長寺の開山
  • 無学祖元(むがくそげん)1226-1286:中国出身。臨済宗の興隆に貢献。
  • 夢窓疎石(むそうそせき)1275-1351:天龍寺、相国寺などの京都五山を成立させ、政治にも深く関わる
  • 一休宗純(いっきゅうそうじゅん)1394-1481:出世や地位に執着する禅僧の堕落ぶりを徹底的に批判
  • 沢庵宗彭(たくあんそうほう)1573-1646:柳生宗矩に「剣禅一如(けんぜんいちにょ)」を教える
  • 白隠慧鶴(はくいんえかく)1686-1769:各派バラバラであった公案と坐禅による修行体系をまとめ、臨済宗の修行体系をまとめる
キーワード
  • 興禅護国論(こうぜんごこくろん)
  • 無門関(むもんかん)
  • 碧巌録(へきがんろく)
  • 観話禅(かんなぜん)
  • 公案(こうあん)
  • 禅問答
  • 五山十刹
作者が参拝した寺院の印象

たまに「不許葷酒入山門(くんしゅさんもんにはいるべからず)」の表示石をみかける。 境内の庭園の草木・建物はみなきちっとしている。特に庭園の美しいものが多い。

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メモ
  • 住職の奥様の呼び方は「大黒さん」と呼ぶようである。
作者の気に入った法話

『華蔵界(第33号)』 (平成23年3月20日 臨済宗 建仁寺 宗務本院発行)に掲載された 圓徳院閑栖住職 後藤 典生(てんしょう)氏の法話をそのまま引用する。 本書は、楞厳寺参拝のおり、同寺の和尚から頂いたものである。 良い話に出会えた。感謝感謝である。 言うは易し行うは難しである。

「大いなる哉心(かなしん)や」 〜仏教徒の心、生き方〜

月を調べ、探求しても月にはなれない。仏教を学び、研究しても仏教徒にはなれない。知識を得ることよりも、心を得、生き方、在り方を大切にする。

栄西禅師の「大いなる哉心や」といつのは、人間はどうあるべきか、どう生きるべきかといつ「心」、仏教徒としての「心」の持ち方で あろう。

そこで、どのような「心」を持ち、どのような人であるべきかを語りたい。

  • 仏教徒であると胸を張つて一言え、神仏を尊び、祖先を敬う心を持ち、深々と仏様に頭を下げられる人。
  • 生きることにも死ぬことにも、こだわらない人。
  • 苦しいことにも楽なことにも、こだわらない人。
  • 腹八分目で辛抱する人。
  • 勢いはあるが、それをセーブできる人。
  • 怒りを捨て、恨み心を制御できる人。
  • 幸福を独り占めにしない人。
  • 石頭でなく、間違った相手をとことん追いつめない人。
  • 心の自由な人。
  • 眼光は鋭いが、日に涼しさのある人。
  • 忍び耐えることが出来る人。
  • 道を求める人。
  • 自己に勝てる人。
  • 働くことが嫌だと思わない人。
  • 自分の行いに反省が出来る人。
  • 愚痴を言わない人。
  • 放逸、愛欲に溺れない人。
  • 物事を楽観的にとり、人生にくよくよしない人。
  • 自己のものを他人に供養できる人。
  • 他人に優しく、自分に厳しく、責任を自己のこととし、相手に転嫁しない人。
  • フエアー(公平)で差別のなく、他人を大切にし、他人を愛せる人。
  • 全ての生き物を大切にし、命あるものを損なわない人。
  • 相手の行為を悪く考えず、他人に利益を与える人。
  • 人の言葉を素直に聞ける人。
  • 生かされる自分を知っている人。
  • ありのままの姿を出すことの出来る人。
  • 人に対して親切にしていると言わない人。
  • 裕福でも裕福な素振りを見せない人。
  • いつも活き活きと生きている人。
  • 裸になっても光り輝いている人。
  • 今生きていることに感動を覚える人。
  • 足ることを知る人。
  • 願いのある人。
  • 外には求めず、内に求める人。
  • 質素を愛し、ものをどんどん捨てていける人。

戦後まもない頃、米国人は日本人を見て「日本人は貧しいけれど、気高い国民である」といった。 今日、日本人は貧しいといわれることはなくなったが、気高いといわれることもなくなった。私は、仏教徒の「心」がなくなった様な思いがする。栄西禅師の人百年遠詳にあたり、その「心」を考えてみてはどうだろうか。

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