白猿山
薬師寺
浄土宗
★☆☆
歴史
境内に「白猿山薬師寺縁起」(昭和50年5月 俵山温泉銘)の案内板がある。 残念ながら、文字が風雪のためかすれて全ては読み取れないが、大筋下記の通りのようである。
その昔一人の猟師が白猿を射た。この白猿は薬師如来の化身で、その猟師は温泉を管理するかたわら薬師如来をまつった。 応永の頃(1394-1427)、薬師堂に併せて正福寺が建てられた。 その後、その寺が大破し改築されそれまでは曹洞宗であったが以降浄土宗となる。 嘉永4年(1851)夏、大火の為堂宇は焼失。薬師堂は再建されたが、正福寺はそのままとなる。
下って昭和4年、湯治客の功徳により薬師堂が大改修され、その頃より白猿山薬師寺と唱える信者が多くなり、昭和48年白猿山の額が掲示されたという。
別の「金銅薬師如来立像」(山口県教育委員会・長門市教育委員会、昭和63年銘)の案内板によれば、像高43.1cm、両手首を覗いて青銅の一鋳から鋳成され鍍金がなされたと思われるが、現在はほとんどが剥落している。延慶4年(1311)の年号銘があるという。 山口県指定有形文化財。
ひとくちメモ
寺は俵山温泉の温泉街のメインストリートに伽藍を構えている。 通りから石段を登って境内に入る。 境内では、十一面観音像・六地蔵などがみられる。 残念ながら、本堂は扉が閉ざされており薬師像は拝む事ができなかった。
温泉街は、観光地化されることなく、昔ながらの情緒たっぷりの雰囲気である。 地元の古老の話によれば、今でも長期滞在する湯治客が多いとのこと。 作者は風邪が治りたてに参拝したため、湯にはつからなかった。残念無念。
写真
周辺のスポット(4km以内)
周辺の寺院・仏教施設・他のページは当ページの上部の検索の項の「4km以内」のボタンをご利用下さい。