heritage 金華山(きんかざん) 鈴熊寺(れいゆうじ) 高野山真言宗 ★☆☆ 行基

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〒871-0832 福岡県築上郡吉富町鈴熊235   標高:15.7m 地図 GMAP
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歴史

伊藤氏メモ天平6年(734)この地方に疫病が流行ったとき、聖武天皇から遣わされた行基菩薩が薬師如来像を刻んで疫病退散を祈願すると平癒した。お礼にこの像を本尊として寺を創建したのが鈴熊寺の始まりと寺伝に伝わる。 

その後、鈴熊寺は天皇勅願所として寺領も下賜され、古儀真言宗の寺院として高野山金剛峯寺の直末寺となった。水田五十町の寺領を持ち、豊前一帯の真言寺院67か寺の筆頭寺院として隆盛を誇ったという。

南北朝時代の九州争乱の頃には、中国地方の太守大内盛見が当寺に陣を張ったと伝えられるが、続く戦国時代の永禄年間(1558-1570)には、豊後大友の兵火で焼亡した。本尊薬師如来像も長らく行方が知れず焼失したと思われていたが、元和年間(1615-1624)偶然に隣村の別府村(現:吉富町別府)の田畑の中で発見された。のちに中津藩初代藩主小笠原長次が寺を再建して本堂に安置、ようやく昔の姿を取り戻したという。(以上 『福岡の名刹・古刹55ケ寺』より)()

薬師如来像は国指定の重要文化財となっており、このほか、涅槃絵図木造十一面観音菩薩坐像涅槃石など多数の文化財が安置されている。(Links① より)

ひとくちメモ

参道口より、だらだら坂を少し登る。そこから石段が始まる。 石段の途中に踊り場があり涅槃石への道標がある。 さらに石段を登るとやっとこさ本堂域である。 石段は108段!! ここで美女に出会う(後述)。

石段を登りきると、左手に貴船神社。右手に本堂がある。 本堂の裏手に収納庫がある。 本堂域には多数の石塔・石仏などがみられる。 本堂はかなり歴史を感じさせるもの。 本堂の扉は閉められ、扉越しの参拝となった。 数々の寺宝は収納庫の中にあるようである。

参道口より、石段の数を数えながら石段を登り切った所に30歳前後と思しき美女が立っていた。 声を出して石段の数を数えて石段登り、108段であるのに感激のあまり、彼女に大声で 「108段!!」と叫ぶ。 彼女:無表情で「薬師如来像は見れないのでしょうか?」。 作者:「私も初めてなもので。。。」 会話はそこで途切れ、作者は本堂に向かう。 本堂前にさしかかった所で荒井由実の曲が突然大音響で境内に鳴り響く。 驚いてあたふたしていると鳴り止む。 後ろを振り返ったら彼女の姿が影も形も無い。 立ち話でもしようと思っていたので残念無念。 後で考えると、境内には彼女と作者二人きり。 作者は「不審者」とみられたようである(泣)。 この大音響は盗難防止の為、どこかに人感センサーが設置され人が通ると鳴るしくみのようである。 荒井由実の曲はたまたまで、どこかのラジオ局の番組の音であった。

写真

  • 本堂脇の石仏群
    本堂脇の石仏群 
  • 本堂の扁額
    本堂の扁額 
  • 本堂の表札
    本堂の表札 
  • 本堂の表札
    本堂の表札 
  • 鐘楼
    鐘楼 
  • 収納庫
    収納庫 
  • 収納庫脇の石仏・五輪塔群
    収納庫脇の石仏・五輪塔群 
  • 貴船神社
    貴船神社 
  • 収納庫脇の十三仏
    収納庫脇の十三仏 
  • 弘法大師・不動明王像 - 本堂裏手の小高い丘の上
    弘法大師・不動明王像 - 本堂裏手の小高い丘の上 
  • 石段途中の鳥居(束額に「貴船神社」)
    石段途中の鳥居(束額に「貴船神社」) 
  • 石段
    石段 
  • 参道口
    参道口 
  • 門前の風景(左手が鈴熊寺。あいにく道路舗装工事中)
    門前の風景(左手が鈴熊寺。あいにく道路舗装工事中) 
  • 梵鐘
    梵鐘 

涅槃石

涅槃石(拡大・中央にお釈迦様)
涅槃石(拡大・中央にお釈迦様) 
涅槃石(拡大・上部。釈迦の母摩耶夫人が息子の為に薬を持っておりてこようとしている姿が彫られているという)
涅槃石(拡大・上部。釈迦の母摩耶夫人が息子の為に薬を持っておりてこようとしている姿が彫られているという) 
涅槃石全景
涅槃石全景 
石段途中(左手に涅槃石の道標)
石段途中(左手に涅槃石の道標) 

この涅槃石は高さ3mほど。 案内板によれば、文政6年(1823)天台宗の僧侶、午道(ごどう)法印がこの鈴熊に移住し、 巨石の下に法華経1字1石を埋め手ずから彫刻したもの。 午道法印は当寺の中興の祖と言われるという。 Linksのページによれば午道法印は宇佐郡の桂昌寺の僧侶で本堂や庫裏・鐘楼などを再建し五百羅漢像と常夜燈を刻みはじめたが、他寺に移ったため、未完成のままとなったという。


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