bukki 雷山観音(らいざんかんのん) 千如寺大悲王院(せんにょじたいひおういん) [千如寺・雷山観音] 真言宗大覚寺派 ★★★ 清賀 写経 紅葉 仁王門 雷神社 五百羅漢 しだれ桜 シャクナゲ キンモクセイ 伊藤氏参拝済 三大観音第2番 怡土七ヶ寺第1番 福岡三観音第1番 千手千眼十一面観音 怡土志摩五佛第1番 九州西国霊場第29番札所 百八観音霊場第104番札所 九州三十六不動霊場第28番札所 糸島西部八十八ヶ所霊場第79番 九州八十八ヶ所百八霊場第82番札所 筑前国中三十三観音霊場第11番札所

住所・電話
〒819-1145 福岡県糸島市雷山626   標高:342.7m 地図 GMAP 092-323-3547  ホームページ
イベント情報(今日から2ヶ月間)
○主催者などに事前に確認の上、参加下さい○
日時内容備考
2022-12-31(土)〜2023-01-01()除夜の鐘00:00〜
検索
同地区同宗派(5)  ( 4km以内 )  関連寺社(12) MAP  周辺のスポット(3)
本尊
十一面千手千眼観音

歴史

千如寺大悲王院は怡土七ヶ寺のひとつに数えられている。

筑前國続風土記』巻之2によれば 「此寺いにしへは千坊ありしといふ。甚繁栄せり。今(わずか)三坊存せり。」とある。 千如寺大悲王院の"千"はこの僧坊の数から名づけられたのかもしれない。

歴史については、千如寺大悲王院のホームページに譲る。開山は油山聖観音正覚寺と同様、清賀上人との事。

参考:『筑前國続風土記』

ひとくちメモ

参道口は県道49号線の三坂信号にある。そこより県道564号線を上り、道なりに約3.5kmの坂道を登って行く。その途中の山・谷・田園の景色は見事である。

千手観音堂・開山堂・開山堂横の五百羅漢を参拝できる。 また、お経もあげてもらえ、お寺の僧侶よりの観音堂・開山堂内の説明も受ける事ができる。 作者の法具・仏像に関する質問にも気さくに答えていただけた。

観音堂内の木造十一面千手千眼観音立像は重文に指定され、その脇侍の仏像とともに目の前で拝観できる。 さらには、古文書なども閲覧できる。

開山堂内には五鈷杵(ごごしょ)錫杖(しゃくじょう)が陳列されており、手に取って鑑賞できる。 思ったよりも重い。

千如寺大悲王院から1.5kmほど坂道を登った所に 雷神社(いかづちじんじゃ)が鎮座している。 杉・カエデ・モミノキの古い木が鑑賞できる。 秋の紅葉はみごとである。

伊藤氏メモ国指定重要文化財である「木造十一面千手千眼観音像」は、丈が4.6mもある大きなもので壮観そのもの。 一見の価値十分ありです。 寺院建物の規模も相当なものです。拝観料を徴収するだけのことはあります。 樹齢約400年といわれる本堂傍のカエデの紅色も鮮やか・みごとそのもので、多くの人々が訪れていました。

特に本日(11月15日)は、土曜日で天気もよく、またカエデもちょうど見頃の時期ということで、 駐車場入りを待つ車の列が午前10時約60台、同11時約150台もありました。 駐車場に入るまでに1時間はゆうにかかりそうでした。 車で行かれる方はご留意を。

なお、JR前原駅始発の糸島市コミュニティバスをご利用の方は心配ご無用です。 優先通行が適用され混雑も関係なしでした。
JR前原駅から糸島市コミュニティバスを利用して千如寺へ行く場合の留意
全区間定額200円ですが、前払いで両替機は付いていませんので要注意。 また、シーズンには雷山ハイキングの同バス利用者も多く、早めにバス停に並ばないと、 終点到着まで30分以上も立ちっ放しということになってしまいます。 (11月15日[土]9時10分始発は、バス13座席に対し16人乗車でした。)()

写真

  • 本堂 - 側面
    本堂 - 側面 
  • 観音堂 - 側面
    観音堂 - 側面 
  • 観音堂への石段
    観音堂への石段 
  • 観音堂への石段
    観音堂への石段 
  • 本堂の扁額
    本堂の扁額 
  • 本堂前の賑わい
    本堂前の賑わい 
  • 五百羅漢
    五百羅漢 
  • 観音堂
    観音堂 
  • 観音堂内部 - 千手観音は撮影禁止です
    観音堂内部 - 千手観音は撮影禁止です 
  • 開山堂
    開山堂 
  • 仁王門
    仁王門 
  • 仁王門の仁王像 - 向かって右(阿型)
    仁王門の仁王像 - 向かって右(阿型) 
  • 仁王門の仁王像- 向かって左(吽型)
    仁王門の仁王像- 向かって左(吽型) 
  • 六地蔵碑 - 北側の通用門脇
    六地蔵碑 - 北側の通用門脇 
  • 六地蔵碑(拡大)
    六地蔵碑(拡大) 
  • 雷山の風穴(芥屋の大門に通じるといわれ清賀上人が風神を封じたと言われる穴)
    雷山の風穴(芥屋の大門に通じるといわれ清賀上人が風神を封じたと言われる穴) 
  • 五鈷杵 - 開山堂内の清賀上人坐像の裏に陳列されている。
    五鈷杵 - 開山堂内の清賀上人坐像の裏に陳列されている。 
  • 錫杖 - 開山堂内の清賀上人坐像の裏に陳列されている。
    錫杖 - 開山堂内の清賀上人坐像の裏に陳列されている。 
  • 遠景 - 仁王門は写真左の坂道を下ったところ
    遠景 - 仁王門は写真左の坂道を下ったところ   
  • 薬師如来坐像
    薬師如来坐像 
  • 山門
    山門 
  • 中庭のビャクシン(福岡県天然記念物)
    中庭のビャクシン(福岡県天然記念物) 
  • 雷山 - 三坂交叉点より撮影
    雷山 - 三坂交叉点より撮影 
  • 役の行者像と不動明王像
    役の行者像と不動明王像 
  • 役の行者像
    役の行者像 
  • 不動明王像
    不動明王像 
  • 慈母観音像
    慈母観音像 

五百羅漢

  • 羅漢像
    羅漢像 
  • 羅漢像
    羅漢像 
  • 羅漢像
    羅漢像 
  • 羅漢像
    羅漢像 
  • 羅漢像
    羅漢像 
  • 羅漢像
    羅漢像 
  • 羅漢像
    羅漢像 

雷神社

本殿
本殿 
本殿
本殿 
境内風景
境内風景 
鳥居
鳥居 
観音スギ(樹齢1000年を超すと言われる)
観音スギ(樹齢1000年を超すと言われる) 
モミノキ(樹齢200年~250年) - 写真中央
モミノキ(樹齢200年~250年) - 写真中央 
カエデ(樹齢900年を超すと言われる)
カエデ(樹齢900年を超すと言われる) 
イチョウ
イチョウ 
カエデ
カエデ 
イチョウ
イチョウ 

雷神社は千如寺大悲王院の前の道路を1kmほど登ったところに鎮座されている。 案内板によれば、中の坊観音堂があった場所という。

樹齢1000年を超すと言われる二本の観音杉、樹齢900年を超すと言われるイチョウ、樹齢400年以上のカエデ、樹齢200年~250年のモミノキなど があり、一見の価値は十分ある。

地元の人々の信仰心の厚さであろう。境内は綺麗に整備されている。 たまたまお参りしたときには地元の方々と思しき人々が草取りをされていた。


『筑前國続風土記』

雷山
雷山
『筑前名所図会』
雷山・不動瀧・怡土墟
雷山・不動瀧・怡土墟
『筑前名所図会』
層増岐大明神社図(左) -『筑前國続風土記附録』挿絵
層増岐大明神社図(左) -『筑前國続風土記附録』挿絵 
層増岐大明神社図(右) -『筑前國続風土記附録』挿絵
層増岐大明神社図(右) -『筑前國続風土記附録』挿絵 
清賀上人坐像 - 開山堂
清賀上人坐像 - 開山堂 

『筑前國続風土記』巻之22 怡土郡 雷山の項を下に記す。

○雷山

雷村の山也。 一本云、雷村の山也。 麓なる高野より1里(ばかり)坂を上りて、高き所に雷村有。 其地肥饒にして林うるはし。 其高き所を層増岐(そぞき)と云。 其絶頂は魔所也とて属人往来せず。 村中に在。 中宮より絶頂迄1里許り有。

日本紀を考ふるに、仲哀天皇9年3月壬申朔戌子、神功皇后羽白熊鷲(はしろくまわし)討ん(とて)、香椎の宮より松峽宮に(うつり)給ふ。 松峽宮は竈門山の下に在。辛卯に層増岐野にいたり、(すなわち)兵を挙て羽白熊鷲を討て、是を殺し給ふと有。此所則(ここすなわち)層増岐野也。 御笠郡より遠く此所に来り給ひ、又夜須郡に至り、羽白熊鷲を討給ひし事は、夜須郡にて軍勢集らずして、熊鷲を討給ふ事叶がたく、伊覩縣主は最初に帰服せしもの成故、(ここ)に来り軍兵を集て、再び夜須郡に赴き、熊鷲を討給ひし成べし。 さればこそ、層増岐野に至り兵を挙給ふとは伝はるならん。

此所に神功皇后の御遺跡多く、(こと)に古よりの文書旧記等にも、層増岐野と(はべ)れば、是則(これすなわち)層増岐野也事疑ひなし。

(およそ)此境に神社3所有。 層増岐野に在神を層増岐明神と号す。瓊々杵尊(ににぎぼみこと)成べし。 高祖の社の縁起に見えたり。 中宮に祭所神5座、中殿をば水火雷電神と(いえ)り。 左脇に住吉八幡の2神座す。 社は東に向へり。 中宮は村の中、いと高き所に在。水火雷電神と云るは、日本記に所謂、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)剣を抜く軻遇突智(かぐつち)を斬て三(きざ)となす。 其一(きざ)是雷神と成と有。 則是雷神の鎮座有所成故、雷山と云。 其余の4神は後世相殿に祝奉る成べし。

下宮は香合石(こうがふせき)の下1町許、道の西に在。 笠折権現と云。 則上宮を爰に勧請せる也。 高祖明神、住吉大神を左右に配し祭る。 9月19日祭有。又毎月19日にも祭る。 されば雷神に雨乞をし侍るに、昔より今に至る迄、其験あらずと云事なし。 昔は帝王及び将軍家の御祈願所として、数100町余の神領を寄附せられ、さしも繁栄の地成しや。 綸旨御教書国主領主の文書多く伝れり。 近古九州大に乱し時、神領も没収せられぬ。 天正13年(1583)2月18日、秀吉公に雷山衆徒中より年頭の為、祝儀巻数として並杉原10帖を捧しに、秀吉公直書御朱印を給る。 此時迄は猶公儀へ直に使を達しける。 天正15年、小早川隆景、当国の主と成給ひし時、66石の寺産を寄附せらる。

観応2年(1351)7月の比、旱甚しかりしば(以下一本に追補)足利直冬当社に参詣し、祠官僧侶等に命じて、(あまごい)をせしに、(たちまち)に雷鳴て雨降ければ、直冬神異の思ひをなし、1首の和歌を詠じて、神殿に献ず。其歌に、

末の世と いかでおもはむ 鳴神の またあらたなる 天が下哉

此歌本書今に伝れり。 社家の旧説には神功皇后三韓を征伐せん(とて)、先此山に上り給ひ、層増岐岳(そそきだけ)にして天神地祗を祭り給ふ。 かゝる故に層増岐岳の上宮には、天神7代、地神5代の総社とて2社有。 殊に羽白熊鷲を討たん迚、爰に来り、軍勢を集め給ひし所なればにや。

雷村の麓、高野と云枝村に、皇后の御腰を掛給ひしと云伝る白き石有。 径5尺5寸、高さ3尺許有。此石をけがし、ふるれば、祟り有りとて、近比其宅の農人、石の上に、茅屋を作り崇め置ぬ。

又山中に旗竿山と云所有。 是神功皇后の御旗竿を取らせ給ひし所也と云伝たり。 其所にも皇后の腰かけさせ給ひし所成とて、方6尺許の石有。

又雷の社に上る山路の脇。民家の傍に香合石とて、高1間、横1間5尺なる石有。 其形方にして、蓋をしたるが如く成、合せめ有て、かうばこの如し。 故に香合石と云。 又神護石共云。 其上には土おほひて、唯一方のみ外に出たり。 社家に伝へて曰、此石は雷神八坂瓊曲玉(やさかにのまがたま)白銅鏡(しらみのかがみ)天叢雲剣(あまのむらくも)、此三種の神器を中に入て、納置給ひしと云うり。 此石の形、箱の蓋を覆ひたるに似たれば、かく附會して云成べし。

聖武天皇の勅願所として清賀上人爰に寺を立て、霊鷲寺と名づく。 或は雷電寺共云り。 後に改て千如寺と号す。是怡土七ケ寺の一にして、其余の6ケ寺も皆雷山を以て本山とす。 古へは僧帽10區有しといへ共、近世退転して今(わずか)に3坊残れり。(昔の僧帽の跡は田園と成て、其地に坊の名残れるも多し。) 今其寺院の上首を仲ノ坊と云。又寶池坊、総持院あり。 総持院は古へ座主職たる僧の住する寺にして、延寿寺と号す。

本社の前、左の方に観音堂有。 千手千眼の観音を安置す。 高1丈6尺有。其手の数は誠に千有といふ。 さも有べし。 是清賀上人作れりと云伝たり。 其精巧なる事、畿内及他国にもめづらかなる古仏也。 観音の両傍に多聞持国の2像、及び28部衆有。 皆木像にして古仏也。

観音堂の内に大なる釜有。 其径4尺6寸許、深さ3尺5寸許有。 是雷山坊仲繁栄の時、祭に食物を烹調たる釜なりとかや。

古昔には雷山にも山伏居住して、此山にも峯入修行せり。雷山の麓高野に山伏の居たりし坊8區ありしと云。 寶厳坊と云るのみ其阯残りて、其余は定かならず。

また此社の四至、東は東ノ谷嶺ニ限。 西は旗振岳を限。 南ハ層増岐を限。 北ハ立石に限。と縁起に見えたり。

(およそ)雷山は山桜多く、寺にも八重桜有て、花の盛はいと興有。 都近き所ならましかば、古人の吟賞にも預り、誠に山の甲斐あらん所なるをや。 (かか)る高山深谷の僻所の内にも、是佳境有事珍し。 「山川好所造化惜ム世人ノ平地()ルヲ(ゆる)さず。」と古人のいへりしもかゝる所成べし。 いとま有人は尤遊賞すべき所也。

雷村より肥前国無津呂村に越る道1里許有。 其間に大峠とて坂有。 無津呂は茶を多く植て、土民の産とする所也。 山中にある村也。

又、雷村の西に怡土城の阯有。其下に筒の瀑布有。其詳なる事は、古戦場の記にしるせり。

[作者の考察]「下宮」の所在がわからない。以下メモとして残す。

『筑前國続風土記』
「下宮は香合石(こうがふせき)の下1町許、道の西に在。 笠折権現と云。」とある。
「香合石」は現在の「雷山神籠石水門」ではないだろうか? 現在その傍に筒城神社阯がある。これが、笠折権現のことだろうか?
『筑前國続風土記附録』巻之42 怡土郡 下 雷山村の項
「下宮 (中略) 笠折権現といふ。(中略)社の左傍に風穴といふあり。」とある。
「風穴」は千如寺境内の南西の端で作者は目撃している。
層増岐大明神社図(右)
「風穴」が描かれている。その脇に赤い鳥居があり、神社と思しき建物もみられる。 その社号の文字がかすれて見えづらいが、最初の一文字は竹冠だが「笠」ではなさそうだ。

関連寺社(※過去に関連していた寺社も含みます。必ずしも現在関連している寺社とは限りません。)

周辺のスポット(4km以内)

周辺の寺院・仏教施設は当ページの上部の検索の項の「4km以内」のボタンをご利用下さい。