浮嶽
浮嶽神社
[久安寺址]
神仏習合
★☆☆
清賀
浮嶽神社中宮
伊藤氏参拝済
怡土七ヶ寺第6番
糸島西部八十八ヶ所霊場第57番
歴史
浮嶽 久安寺は昔、浮嶽神社の境内に伽藍を構えていた。その歴史については浮嶽神社境内の案内板の内容をそのまま掲載する。
浮嶽神社 浮岳神社内
怡土七ヶ寺で、浮岳神社の神宮寺らしく属寺十坊をもつ 寺院であった。天正時代(1596-1615)豊臣秀吉に社領没収、久安寺は焼かれ、再建もなく部落の地名として残る。
重要文化財 久安寺仏像
久安寺の属坊は10坊(院主坊、清水坊、浄至坊、奥坊、正桂坊、大門坊、寺司、正覚坊、杖立坊、道真坊)あり、 浮嶽神社の西南にそびえる十坊山(535m)は秀吉に反抗した十坊の坊主が処刑された場所と伝えられている。十坊山は伝承に由来する。 現在、浮嶽神社の宮司宅が清水坊と名乗っているだけである。(『背振三系の山岳霊場遺跡資料集』より)
浮嶽神社の上宮は十坊山の東側の浮嶽山(805m)山頂に鎮座している。
仏像が安置されていると思われる建物横の案内板によれば、 久安寺は聖武天皇の勅願により、清賀上人が建立。
参考:『筑前國続風土記』
ひとくちメモ
久安寺は浮嶽の南側中腹にある。JR福吉駅近くより県道143号線を南に登る途中である。 寺名は「きゅうあんじ」とも読んで良いようである。 参道口に地蔵堂がある。周辺はのどかな田園風景が広がっている。
県道143号線は「七福街道」ともよばれ、糸島市福吉から唐津市七山に至る山越えの道である。 人気のツーリングコースだ。 この行く途中には、まむしの湯もある。
伊藤氏メモ本堂右手の滝の落水音が静かな境内に響く趣です。 本HPの写真にあるように、恵比寿天と大黒天が対をなして鎮座しているのも珍しいものです。()
、浮嶽中腹にある極楽展望台まで登ってみた。写真をページの最下部に掲示する。
写真
社殿内 社殿の天井絵 社殿内の天狗の面 社殿内の天狗の面 境内風景(正面のイチョウの木は大木) - 社殿を背にして撮影 恵比寿天(左)と大黒天 社殿に一番近い鳥居の額束(ひさしが付いている) 社殿に一番近い鳥居 境内の石塔 石塔の後の御堂内 石塔の後の御堂内(不動明王と馬頭観音) 収納庫 浮嶽(写真中央) - 門前の畑より撮影 垣間見える唐津湾 - 門前の畑より撮影 門前の畑内の多数の鯉のぼり まむしの湯
収納庫内の諸仏
収納庫に安置されてる仏像は九州では最も古い仏像群。 現存する3体は、明治時代の神仏分離政策による廃仏毀釈の為いずれも手首などが無くなっている。 技法は三体とも一木造りであり国指定重要文化財とのことである。
収納庫内は事前連絡をすれば拝観可能なようだ。
木造仏坐像 - 『伊都学』第6回(2020-02-15)伊都歴史博物館 史料より抜粋 木造地蔵菩薩立像 - 『伊都学』第6回(2020-02-15)伊都歴史博物館 史料より抜粋 木造仏坐像 - 『伊都学』第6回(2020-02-15)伊都歴史博物館 史料より抜粋
参道口の地蔵堂
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御堂内には1体の地蔵菩薩像がポツンと安置されている。
地蔵菩薩像の台座には延享2年(1745)銘がある。
『筑前國続風土記』巻之二十二
浮嶽久安寺
吉井村の境内浮岳に其址有。此寺は昔怡土郡七箇寺の一也。 今は寺なし。
極楽展望台
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標高513m(Google Earthにて測定)。当社脇を通る県道143号線を登り、途中より林道に入り更に登った所。 全行程舗装されているが、林道は路側がおぼつかない。安全運転に留意されたし。
展望台からは糸島半島・姫島など東側の景色を見ることができる。 西側(唐津側)方向は虹ノ松原などを見れる高さではあるが、山に隠れて見えないのが残念。
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