可也山仏堂
仏教礼拝所
☆☆☆
可也神社
糸島西部八十八ヶ所霊場奥の院(仮)
- 住所・電話
- 〒819-1323 福岡県糸島市志摩小金丸620 標高:374.2m 地図 GMAP
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歴史
御堂の縁起等は不詳。分かり次第追記します。 仏堂のすぐ西側に可也神社へ登る坂道があるが、当社との関係は不詳。
『二丈町誌(平成版)』の札所一覧によれば、「可也山山頂 奥の院」とある。 山頂付近には仏堂はここしか見当たらない。 糸島西部八十八ヶ所霊場奥の院の可能性が極めて高い。 当札所は糸島西部八十八ヶ所霊場の中で一番の難所である。
ひとくちメモ
御堂内には向かって左手から、弘法大師・地蔵菩薩・不動明王が祀られている。 不動明王は石祠の中に納められている。
御堂は可也山登山道の山頂近くにある。 参拝のついでに展望所まで歩いてきた。年齢的に、これが最初で最後の可也山登山となるだろう。
写真
石切場
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『筑前國続風土記』巻之23 志摩郡 可也山の項に下記の記事がみられる。
元和3年(1617)、黒田長政公、日光山の東照宮[2]に、石の鳥居を造立し奉とて、此山の石を取て、其鳥居を作りて、舟にて南海よりめぐらし、御廟前に立給ふ。其鳥居、今も日光山に在。
其石取し所は、諸吉村[3]の上に在。辺田村[4]の東に出して、舟にのせしと云。 此山の傍に、今も猶大石多し。(福岡警固社の鳥居・櫻井與土姫社の鳥居も此山より出たり。)
石切場の場所はこちら。当地の案内板によれば、明確には場所が特定出来ていないという。 この場所に石を切断する為の矢穴(楔痕)が残る大石がある。 この脇を通る登山道の山頂側には大石がゴロゴロと点在している。
可也神社
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可也神社は、明治期文献に糸島市志摩小金丸の熊野神社の摂社のひとつとして記録されている。 本来、山頂付近に熊野神社があって、それが江戸時代中頃[1]に麓の親山の場所に移ったと記されており、その故地が現在の可也神社として祀られているのではないかと推察される。
現在の石祀や境内は皇紀2600年(1940)を記念して、可也村民を挙げて整備されたものである。 (以上 境内の案内板(平成26年4月15日 可也神社管理組合)より)
境内に登る石段は大石を並べて造られたもの。風格満点である。 境内は多くの木々に囲まれている。
可也山山頂
山頂は可也神社から展望所への通過点上にある。
ごらんのように、道端に石を積み上げたモニュメントがあるのみ。 周辺は木々に囲まれ視界は開けていない。
展望所
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『筑前國続風土記』巻之23 志摩郡 可也山の項で編者・貝原益軒が可也山を褒めている。 以下の通り。
小金丸村の枝村、親山と云村の上に在。 故に俗には、親山といへ共、実は、かやの山也。 麓より嶺迄13町許有。其嶺の広さ、東西6町、南北1町余有。
此山の嶺の廻りに、小金丸、辺田、御床、諸吉、加也塚の5村有。 山のめぐり7葉に別れ、いづかたより見ても同じ形也。
山高からずといへ共、其形うるはしく、佳観とするにたれり。 山上より四方を望むに、景勝れてよし。壱岐島も近く見ゆ。 宗祇法師、筑紫紀行に、箱崎の海面より、富士に似たる山見え侍る事書きしも、此山の事也。(以下略)
展望所は可也山山頂より100mほど南西側にある。標高は山頂とほぼ同じくらいか? ここからは300度ほどの範囲の風景を見下ろすことができる。絶景である。
展望所には1本の木があり、その根本には「一字一石法華塔」と彫られた石塔が立っている。 この石塔は可也山の中腹にある明星寺ゆかりのものという。「元文5年(1740)」銘があるという。
登山ルート
可也山への登山口は、山の周辺に作者が知る限り3箇所あるようだ。 作者は可也山の東の山裾の志摩師吉の可也山登山口から登った。 概略は下の通り。詳しくは可也山の最新登山情報 / 人気の登山ルート、写真、天気など | YAMAP / ヤマップ 参照のこと。
No. | ポイント | 標高 | 前地点 からの 距離 | コメント |
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1 | 可也山登山口 | 18 | - | この間はなだらかな上り坂。 登山道の両側の見通しは良い。 |
2 | 雲乗寺門前 | 20 | 100 | |
3 | 案内板 | 44 | 250 | 案内板に「狩猟期間中(11月15日〜3月15日)県内外のハンターがイノシシ等の狩猟をされ非常に危険です。」と記されている。 この間の登山道は良く整備されてはいるものの、ピッチが均一でない階段、木の根・ごろごろ石のある切通などでかなりきつい。 山頂に向かって直線的な登山道となっている為、勾配もきつい。 |
4 | 石切場 | 242 | 900 | |
5 | 可也仏堂 | 360 | 700 | |
6 | 可也神社 | 362 | 20 | この間は山頂とほぼ同じ高度。 楽ちんの山道となる。 |
7 | 山頂 | 365 | 220 | |
8 | 展望所 | 355 | 100 |
作者(登山時69才)は登り・下りともに1時間半の時間を要した(2022-03-15)。 登山・下山共、どんどん若手に追い抜かれた。寄る年波には勝てない。
平日にもかかわらず、山中には登山者が20人ほど確認された。
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