heritage 久峰山薬光院 宝幢寺(ほうどうじ) 浄土宗 ★☆☆ 薬師如来像 伊藤氏参拝済

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〒820-0052 福岡県飯塚市相田438   標高:32.4m 地図 GMAP 0948-22-5811 
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歴史

筑前國続風土記拾遺』巻之27 穂波郡 上 相田村の項に下記の記事がみられる。

寳幢寺

本村に在。浄土宗鎮西派久峰山と号す。 當郡庄司村本誓寺に属す。 開山を昌泉といふ。 此寺に古作の藥師佛あり。 寺傳には傳教大師作也といへどもさだかならす。

門前の看板によれば、宝幢寺には県指定文化財の薬師瑠璃光如来(秘仏)が安置されているという。 この薬師仏は上の『拾遺』に記されているものと同じものであろう。 その縁起が境内に掲示されていたので下に記す。 なかなか興味深い内容である。

木造薬師如来の像

寺伝によると、筑前の国 袖の津の海[1]に昼夜の別なく異香を放ち光り輝くものがあり、 伝教大師がこれを引き上げてみると一本の栴檀香木(せんだんこうぼく)でありました。

大師はこの木で三体の薬師如来像を作られ、 木の元で作った仏像を宗像郡に安置したのでその村を本木村(もとぎむら)[2]、 末木で作った仏像を糟屋郡に安置したので末村(すえむら)[3]、 木の元と末との間で作られた仏像をこの宝幢寺に安置したのでその村を相田村(あいだむら)と言った。

丸みを帯びた肩、 密着した納衣など胴躯(どうく)部が共木で前後にはぎつける古い技法など平安時代の様式を伝えている。

小像で、奥行きは浅いが正面感が豊かで霊文を透かし彫にした華麗な光背を持っている。

宝幢寺

ひとくちメモ

周辺は新しい住宅地となっている。 裏手の丘の上には、山を切り開いて建てたと思われる県営住宅が並んでいる。 寺域は浄土宗の寺院ではこの地区一番の広さではなかろうか?

参道口からひときわ目を引くのが、東側の墓地の中に鎮座する白い大きな釈迦如来坐像である。 境内に入ると、仁王像、正面が本堂である。 境内には他に、鐘楼・観音堂・石仏群・相田炭鉱死亡者供養塔などが安置されている。

伊藤氏メモ日本七薬師の一つという薬師瑠璃光如来(秘仏)は、中開帳が17年目、本開帳は33年目ということで、次回の開帳は平成36年(2024)とのこと。 ただし、半開帳(全身ではなく顔のみを開帳)は毎年3月末(従前は4月)。 参道の仁王像は目を引く。本堂は昭和57年(1982)新築。現第27世。境内にある明治45年(1912)建立の相田炭鉱死亡者供養塔の建立者銘には伊藤伝右衛門の名も記されている。()

写真

  • 本堂の扁額
    本堂の扁額 
  • 鐘楼
    鐘楼 
  • 納骨堂脇の石仏群
    納骨堂脇の石仏群 
  • 相田炭鉱死亡者供養塔
    相田炭鉱死亡者供養塔 
  • 観音像(観音堂内)
    観音像(観音堂内) 
  • 観音堂
    観音堂 
  • 参道
    参道 
  • 釈迦如来像(境内右手の丘の上の墓地)
    釈迦如来像(境内右手の丘の上の墓地) 
  • 門前の風景
    門前の風景 
  • 梵鐘
    梵鐘 
  • 喚鐘
    喚鐘 

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脚注