第50章 銀杏(ギンナン)〔世界的な薬草です〕  アレルギー 動脈硬化 夜尿症 夜尿症 更年期障害 痴呆 糖尿病 老化防止 認知症 鎮咳去痰 高血圧症治療薬

◆見分け方の特徴

銀杏
銀杏

葉は長い葉柄があって短枝に密に互生するため叢生するように見えます。扇形で先端は波状であり、中央部で深く切れ込んでいます。種名のビローバが葉の2片に切れ込んだ特徴を意味します。

秋になると美しく黄葉しますが、琉球列島の南西諸島では温暖なため黄変しません。雌雄異株で、種子は直径3cmの卵球形、外種皮は多肉で黄色を呈して特異の糞臭があり、肉種皮は堅く白色をしています。

  • 科名:イチョウ科/属名:イチョウ属
  • 和名:銀杏
  • 学名:Ginkgo biloba
  • 中国原産。北海道、本州、四国、九州の全国に栽培・自生。

<その他>

イチョウは、中国原産で浙江省に野生品があると言われています。日本、朝鮮半島、中国で栽培されます。とくに、城や社寺の境内では多くの老樹を見ることができます。これは、火災の自然消火樹として、また籠城時の銀杏実を食用とえうる為と言われます。

日本最大のイチョウは岩手県、長泉寺のもので胸高で周囲14mに及ぶものがあります。現在日本にあるイチョウは、6世紀半ばに仏教の伝来と共に中国から渡来してきた栽培種だけ、とされます。古くは自生していたとされますが、地質時代に滅びてしまいました。

和名はギンナンといいますが、イチョウの語源は別名で葉の形が、鴨の足形に似ているからとして鴨脚(おうきゃく)の中国語が「ヤーチャオ」「イーチャオ」といいそれが「イチョウ」になったとされる説が有力です。また、一葉(いちよう)という説などがあります。

銀杏の名の由来は、中国北方の方言「ぎんあん」から転嫁して「ぎんなん」の名になったという。ギンナンは、白い種子を(ぎん)として、形が(あんず)の果実に似ているので、銀杏(ぎんあん)とし、それから転訛して、イチョウの種子をギンナンとなりました。

イチョウは、非常に繁殖力が強く、種子の発芽率も高く、どの地方にも多くの寺院に古いイチョウの木がありますが、布教僧が旅の間に使ったイチョウの生枝がそのまま根付いたとも伝えられています。第2時世界大戦後の一面に焼け野原になってしまった東京で、一番始めに芽吹いた木がイチョウでした。そのために、現在は東京都の木にイチョウが指定されています。

日本からイチョウ葉が大量にヨーロッパに輸出されていて、ドイツやヨーロッパでは、イチョウの薬効(フラボノイド・ギンコライド)が証明されていて、薬品としての認可を受けています。現在カリフォルニアでは大規模な栽培が行われています。因みにフランスでは、イチョウの製剤を「タナカン」と呼ぶそうです。日本から輸入したイチョウの葉とイチョウ製剤を開発した当時の1973年ころの田中角栄総理の名前に由来するとのことです。

秋には、枯れ落ちるイチョウの葉がヨーロッパでは重要な医薬品として認められています。しかし、日本では、まだ誰も貴重な薬草とは認識していない様子です。尚、ヨーロッパでは、イチョウを栽培して葉の勢いのある青い時期に採取して、アルコールで有効成分のイチョウ葉エキスを抽出しています。

◆採集と調整〔青い葉を使用する〕

秋に落ちた実を土中に埋めるか、水につけておくかして多肉の外種皮を腐らせて洗い流し、白い肉種皮につつまれた種子を天日で乾燥させたものを白果、銀杏(ぎんちょう)、内種皮を取り除いたものを白果仁(はくかにん)といいます。

イチョウ葉は、街路樹ではなく畑などの汚染されていない葉を、8月ころの一番勢いの良いときに採取します。葉は、よく洗い天日で乾燥してから細かく裁断して容器に入れて保存します。乾燥したイチョウ葉は、1日量として5~10gを 0.4~1ℓの水で5~10分煮出します。やや褐色の色で、少し苦味がありますが癖は余りありませんので、レモンや蜂蜜を入れて、ホットやアイスティーにして飲みます。

ヨーロッパでは、古くから血圧安定や美容効果の健康茶として親しまれています。

◆薬効

糖尿病、痴呆、認知症、老化防止、アレルギー、動脈硬化、更年期障害、夜尿症、咳、痰。銀杏(ぎんなん)には、デンプン、タンパク質、脂肪、ヒスチジン他を含有する。白果仁は黄色の痰が出て口が乾き、胸痛のある症状の鎮咳去痰薬として1回に6~7個を炒ったり煮た りして食べます。

夜尿症にも効き目があり同様に用います。微量の青酸化合物を含んでいるので、用いる量が過量になると軽度の発熱、嘔吐などの中毒をおこす場合があるので、長期間の服用や小児の大量の摂取は避けるべきです。

銀杏葉には、コレステロール値を低下させるギンクゲチンが含まれています。中国では、冠状動脈拡張作用が報ぜられて、冠不全にも用いられています。また、狭心症にも有効であるとされています。

銀杏葉1日5~9gを単味で服用するか、センキュウや紅花を配合しても用います。イチョウ葉の主成分は、フラボノイド、ギンクゴリド、ビロバノイドで、フラボノイドからは高血圧症治療薬が作られています。

◆銀杏葉酒の造り方(注意:黄葉した秋の葉は有毒です)

720mlの空き瓶に、洗って水気を切ったイチョウの青葉をぎゅうぎゅう詰めて、焼酎(ホワイトリカー)を注ぎます。そのままだといかにも不味そうなので、飲み易くするために、砂糖を80gほど入れ(イチョウと焼酎だけでつくって、飲む時にお好みで蜂蜜など加えるようにしても、いいかもしれません)約3ヶ月ほどで、イチョウ葉エキスが焼酎の中に抽出されます。

無味乾燥のサプリメントではなく、手作りのイチョウ酒を、お気に入りの小さなガラスの器で食前に軽く1杯!このほうが、潤いのある豊かな生活という感じがしませんか。

※注意※毒性に関して

イチョウの葉っぱは、5月~7月ごろまでの、青々したものを使わなければなりません。秋の、黄色くなった葉っぱには毒があるので、決して飲用に用いないようにしましょう!(因みに、黄色いイチョウの葉っぱを大切な本に挟んで置くと、毒性で虫除けになります)

※注意※

ビールの摘みに喜んで食べてはイケマセン!膀胱を絞って小便を抑えます。明朝はむくみ!

一方で、喘息の特効薬が銀杏実から抽出されます。