第44章 桃(ピーチ)〔桃の葉は入浴剤〕  入浴剤 利尿 去痰 排膿 更年期障害 月経不順 産前産後 血の道 通経緩下 鎮咳去痰薬 鎮静

◆見分け方の特徴

桃
桃

桃は、落葉の高木で、高さが5mにも達するものもあります。葉は互生し、形は皮針形です。葉の長さは8~15cm、幅は2~4cmで先は尖り、縁には粗い鋸歯があります。葉柄には蜜腺があります。

初春に花は葉に先立って開き、白色から桃紅色の5弁花で、雄しべは多数あり、雌ずいは1個、子房は1室です。桃の果実は、核果で、中果皮の肥厚した果肉は甘く美味です。内果皮は核となって堅く、その中に種子があります。

  • 科名:バラ科/属名:サクラ属
  • 和名:桃/生薬名:桃仁(とうにん)/白桃花(はくとうか)
  • 学名:Prunus persica
  • 中国西北部黄河上流地帯原産
  • 桃の代表的な品種は、大久保、白桃、山根白桃、白鳳、倉方早生などの品種と果実の表面に毛の無いネクタリンがある。

<その他>

桃は、中国西北部の黄河上流地帯が原産で、日本には非常に古くから渡来しています。弥生式土器時代の遺跡からも、桃の種子が見つかっていますので、既にこの時代には中国から渡来した桃を、果物として食べていたものと考えられています。

桃は、果樹や花の観賞用に多数の品種が改良されています。現在、果物として好まれて食べられている水蜜桃は、明治以降に日本人独特の栽培技術と海外の優良品種から品種改良されたもので、山梨県、福島県、長野県、山形県では多く栽培されている。桃の節句に用いる花桃は実を結ばない品種で観賞用です。また、薬用に種子を採取する場合は、原種の野桃かそれに近い品種を使用します。

◆採集と調整

桃は6~7月ころ熟した果実から硬い核の中にある種子を取り出し、天日でよく乾燥させます。これを生薬で桃仁といいます。また、2~3月ころの開花期の蕾を採取して、風通しの良い日陰の場所で乾燥したものを、生薬で白桃花(花蕾)といいます。

便秘、気管支炎、咳、痰、小便不利、ニキビ、汗疹、月経不順、産前産後、血の道、更年期障害など。

◆薬効

有効成分は、杏仁(きょうにん)と同じアミグダリン他を含み、かめば苦く、芳香が出てくる。西洋医学で杏の種子(杏仁)から鎮咳去痰薬として用いる杏仁水が作られています。桃仁も杏仁水の代用として用いることができます。

漢方では、おもに用いられる通経緩下、排膿などの目的で使用される漢方処方に配合されています。桃仁の単味では、産前、産後、血の道、月経不順、更年期障害には、桃仁1日量3~5gを煎じて服用します。緩下剤には、白桃花または、普通の桃花の蕾を乾燥したものを1回2~3gを適量で煎じて服用します。

汗疹には、新鮮な葉をとってよく水洗いして、約500gを風呂にいれて入浴します。乾燥していない葉は、青酸化合物を成分としているので十分換気をして入浴する必要があります。入浴剤や肌クリームに桃の花がありますね。

また、桃葉には、去痰、利尿、緩下、鎮静などの効果もありますので、慢性の気管支炎などにも用います。緩下作用があるので妊婦の場合は、多量に用いてはいけません。桃葉の新鮮なものを30~50gを1日量として煎じて1日3回に分けて服用します。

桃酒〔果肉が柔らかいので注意〕

そのまま熟れた桃果実を使ってみましょう。味が良いので熟成まで引き上げずに、濾してから飲むと良い。(引き上げて熟成させても良い),