第26章 柘榴(ザクロ)〔美容と腸管寄生虫症〕  たむし 下痢 子宮頸癌 条虫駆除 水虫 美容 腸管寄生虫症

◆見分け方の特徴

ザクロ
ザクロ

ザクロは、高さが3~5メートルにもなる落葉の高木で、幹には瘤(こぶ)が多く、ところどころがねじれています。葉は、長楕円形で細長くて艶があり、小型で対生しています。短枝は刺になります。花は5~6月ころ小枝の先端や葉のわきに6弁の赤黄色の花をつけます。花には花梗(かこう)があって、がくは厚く筒形で先が裂開していて、光沢があり、花弁は鮮やかな赤色で数枚あり、縮んで、多くの雄しべがあります。

秋の果実は、小枝に1~3個つき球形で先端に、がく片がのこり、熟すと開裂して隔膜で区切られた中には淡紅色の種子があります。種子の外種皮は甘酸っぱく透明でゼリー状になっています。

  • 科名:ザクロ科/属名:ザクロ属
  • 和名:石榴
  • 学名:Punica granatum
  • 日本には古くに薬用として中国から渡来、全国で庭木などとして植栽

<その他>

ザクロは、漢名が安石榴(あんせきりゅう)石榴(せきりゅう)といって、原産地はペルシャからインド西北部とされています。ザクロの名前の由来は、中国の古書に、漢時代(紀元前2世紀)の武帝の命により、西域に使者として張*(ちょうけん)という人が、安石国(あんせきこく)(現イラン)から種子を持ち帰ったとされ、安石(あんせき)とは安息という意味で、ペルシャから渡ってきたザクロの果実が瘤のように見えることから、安石榴(あんせきりゅう)と名づけられました。

和名の「ザクロ」も、瘤は榴に変わり、略され石榴の音読みであって、ジャクロから、ザクロに変わったとされています。古くに中国から渡来したものです。

日本には、薬用の目的で渡来したもので、幹や根の皮には、アルカロイドなどが含まれていて体内の寄生虫駆除に用いられていました。戦後までの日本には寄生虫が多く、ザクロ皮として寄生虫駆除の重要な生薬でした。現在では、珍しい果物のひとつとして果物店などの並べら れています。国産品は酸っぱいのですが、大きなカリフォルニア産物が美味しいので、お酒にはこれが良いでしょう。綺麗な真紅のお酒になります。

◆薬効

有効成分は、果肉にはタンニンほか。下痢や腸管寄生虫症の対応そして美容に良い。ザクロの果皮には多量のタンニンが含まれていて、下痢、止血の目的で1日量3~5gを煎じて3回に分けて食間に服用します。大量に服用すると、腹痛や嘔吐などの副作用があるので注意が必 要です。中国では、子宮頸癌の治療に果皮と種子を砕いて服用しています。

生の根皮と乾燥した石榴皮は、油状物質のイソペレチェリンなどを含有していて、条虫駆除の作用があり、石榴皮25g、水0.3ℓを半量まで煎じて服用します。この煎じ液は、胃の粘膜を刺激する作用があるので、胃炎などの症状がある場合には用いてはいけません。果汁液は、水虫、たむしに患部に塗布する。

採集と調整

ザクロは、秋に熟して裂けた果実を採取して、果皮をはいで広げて天日で乾燥させます。また、8月ころに幹皮を、特に9~10月ころ根皮を剥いで天日で乾燥したものを、生薬で石榴皮(せきりゅうひ)(根皮)といいます。

ザクロの繁殖には、挿し木が一般的です。2月の初めころに、さし穂として、前年に伸びた枝を採取して、砂の中で貯蔵します。3~4月に、その枝を2~3芽残して切って、川砂と鹿沼土か赤玉土を同量混ぜて挿し木をします。2ヶ月程度で発根するので、その後植え替えます。他に、株分けによっても増やすことができます。

柘榴酒の造り方〔綺麗な真紅色のお酒〕

  • 熟したざくろの実を、汁を出さないよう皮をむきます。
  • レモンは皮をむき、2つから3つの輪切りにし、漬けます。
  • 果皮は長く入れると渋みがでますので、1週間で引き上げます。実とレモンは2カ月で引き上げ、出来あがりです。(濾しても良い)

ザクロに浅く切れ目を十字に入れ、冷水に3分浸けておくと実が取れ易くなります。ザクロは水の中で実を外します。(実が潰れても果汁が飛び散らない)実の部分は水に沈み、不要な皮の部分が浮くので、上澄みを捨てて実の部分だけを残します。取り出した実の部分をしばらくザルにあげ、水分を切ります。煮沸消毒した保存ビンに、水気を切ったザクロの実と皮、氷砂糖、ホワイトリカーを入れます。

<材料>

  • ざくろの実:500gラム
  • 果皮:200g
  • レモン:2~3個
  • 氷砂糖:200g(蜂蜜なら1カップ、果糖なら1割減)
  • 35度の焼酎甲類(ホワイトリカー)