第13章 金柑(キンカン)〔良く熟れた金柑を選ぶ〕  不整脈 健康補助食品 咳止め 疲労回復 風邪

◆見分け方の特徴

金柑
金柑
金柑

金柑は常緑性の低木で高さが約3メートルになり、(とげ)がなく、葉は広皮針形で先端は丸く、純鋸歯があります。果実は、倒卵状長楕円形で、鮮やかな橙黄色で表面には光沢があります。果皮は苦味と甘味があり、果肉は酸味が強く、葉が短くなっています。また、果実が球形のマル金柑(通称たまたま金柑)は、果実に甘味があります。

  • 科名:ミカン科/属名:金柑属
  • 和名:金柑/別名:マル金柑/生薬名:金橘(きんきつ)
  • 学名:Fortunella japonica
  • 和歌山、高知、宮崎、鹿児島などの暖地で栽培。

<その他>

名前の由来は、熟した果実が金色の柑橘だからそのまま「金柑」になりました。金柑は、中国原産で日本に渡来したのは、鎌倉時代末か室町時代初期ころの古い時代になり、日本産のように思われていました。

チェンベリーは、来日したときに、金柑を見て、キトルス・ヤポニカと命名したということです。金柑は、ミカンの種類と考えられていましたが、金柑類は、ミカンと比べると実が小さく、子房(しぼう)の室数が少なく、葉の葉脈が不明瞭で、葉の成分には精油が含まれているなどの理由により、ミカン属から分離して、現在は金柑属に分類されています。

日本で普通に栽培されているのは、寧波金柑と長金柑ですが、一般的には、長金柑を金柑と呼んでいます。長金柑に対して、果実が丸みを帯びているものを、マル金柑といい、金柑とは区別をしています。(たまたま金柑の名前が広がっています。)

金柑は、和歌山県、高知県、宮崎県、鹿児島県などの暖地で栽培が盛んに行われています。 また、蜜柑は皮を捨てて果汁を食べますが、金柑は皮つきのまま、砂糖漬けや砂糖煮、薬用酒や、薬用に用いています。

◆採集と調整

生のままの果実を必要時に、水洗いして使用します。金柑を、刻んで乾燥したものを生薬では金橘と呼びます。

◆薬効〔疲労回復に金柑酒〕

咳止め、風邪には、熟した金柑約10個をまるごと刻み、砂糖少しと水0.4リットルの中に入れて煮ます。沸騰したら火を止めて、温かいうちに煮汁を服用します。1日に何回かに分けて飲みますと症状も改善します。

尚、金柑とオオバコ(車前草(しゃぜんそう))を乾燥したものを、5gくらい加えて、煎じる場合もあります。金柑の砂糖漬けは、小児の風邪によく効きます。また、そのままジューサなどで絞った汁を朝夕1~2個くらい服用すると、不整脈などに効き目があります。

金柑は、ビタミンCが豊富であることから健康補助食品としては非常に有効です。

◆造り方

<金柑酒>

疲労回復には金柑酒が効き目があります。金柑500グラムをよく水洗いして、水を切り、切らずに丸ごと、グラニュー糖200gとともにホワイトリカー1.8リットルに漬けて2ヶ月以上、冷暗所に保存して熟成させます。

1日1回就寝前に盃1杯を限度に飲みます。非常に口当たりがいいので、飲み過ぎには注意が必要です。また、漬けた金柑は捨てずに、1日1個ずつそのまま食べれます。