第7章(附) 梅〔失敗しない梅酒の造り方〕 

<梅酒作りの手順>

1.道具の消毒

梅

果実酒瓶は焼酎等を回し入れるか熱湯で消毒してください。焼酎を入れる場合は容器を振って全体に行き渡るように廻し、中に残った焼酎は捨てます。使う道具類も同様に熱湯消毒などを行います。ガラス瓶の熱湯消毒は注意です。ガラスはいきなり熱湯を入れると割れることがありますから、先ずぬるま湯で十分に温めてから熱湯を廻し掛けます。同時にフタの消毒もします。清潔なふきんの上に下向きに瓶を置き、完全に乾かしてから使用してください。


2.アク抜き

梅

南高梅を使う場合アク抜きは必要ありませんが、青くて固い梅の場合(品種:古城等)は、アク抜きが必要です。水をたっぷり入れたボール等に梅を入れ、2~4時間ほど放置しておくとアクが抜けます。熟して黄色くなった完熟梅や冷凍した梅を使う場合は、水に浸けると傷みますのでアク抜きは必要ありません。


3.水洗い

梅

流水で丁寧に水洗いを行います。洗い終わったあとはザルなどにあけて水気を切ります。大きいキズのあるもの、傷んだものがあれば取り除いておきます。


4.水分を拭き取る

梅

ザルなどにあけて水気を切った梅を、清潔なふきんやキッチンタオルで水分をしっかり拭き取り、暫く乾燥させます。


5. ヘタ取り

梅

竹串などを使って梅のヘタ(ホシ)を取り除きます。爪楊枝は折れやすいので、竹串や鉄砲串がお勧めです。ヘタを取らずに漬けるとエグ味が出やすいので、綺麗に取りましょう。梅酒を美味しく造るコツはヘタをしっかり取ることです。(この状態で冷凍しておけば、何時でも梅酒を造ることが出来ます)


6. 容器に梅と氷砂糖を入れる

梅

容器に先に梅を入れてその上に氷砂糖を乗せます。後は梅と氷砂糖を交互に容器の中へ入れていきます。


7. ホワイトリカ35度を入れる

梅

梅と氷砂糖を入れ終えたら、その上からホワイトリカを静かに注いで流し入れます。お酒として、ホワイトリカ以外のブランデー、ウイスキー、ウォッカ、ジン、老酒など、アルコール濃度が35度以上のお酒であれば梅酒を作ることができます。分量は同じです。


8. 保存と熟成

梅

ホワイトリカーを入れ終えたらしっかりとフタを閉め、冷暗所で保管します。氷砂糖が溶けるまで週に数回程度、容器を動かして中の糖分を均一にしてください。氷砂糖が溶けたら、美味しい梅酒になるのをじっくりと待ちましょう。


9. 飲み頃

梅

3ヶ月程度であっさりとした梅酒が楽しめますが、半年から1年が飲み頃です。更にじっくりと熟成させることで、コクと深みのある美味しい梅酒になっていきます。待てば待つほど深みが増すといわれる梅酒、是非ご自宅でチャレンジしてみてください。


◆梅を取り出すタイミング

梅の実を入れたままにしておくと、濁りや苦味がでる場合がありますので、1年~1年半くらい漬けたら中の梅を取り出して、漉しておくと長期保存ができます。そのままでも良い。

◆梅・材料・道具選びのポイント

・青梅選び

梅

青梅は和歌山産の南高梅を使います。南高梅の特徴はその大きさです。梅酒には2Lサイズ以上がお勧めです。粒の大きい梅ほど果汁も多く、エキスがたっぷり含まれています。今回は作りやすさも考慮して2Lサイズ~3Lサイズ(直径3.7~4.5cm)を選びました。新鮮でキズが少ない梅がおすすめです。


・サイズ選びのポイント

梅のエキスもたっぷりで扱いやすい2~3Lサイズがお勧めです。

・冷凍梅を使う場合

冷凍梅は解凍せずに凍った状態のまま漬けてください。

・氷砂糖

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使用する氷砂糖の量は、梅の重さに対して50~80%程度です。目安は青梅1kgに対して500g程度、甘めで作りたい場合は800gほど入れます。氷砂糖を使用する理由は、雑味が少なく溶けにくい性質を活かして梅のエキスをじっくりと引き出せるためです。グラニュー糖など、他の砂糖でも代用は可能です。


・ホワイトリカ

ホワイトリカはアルコール濃度35度以上の物を使用します。ホワイトリカは、殆ど無味無臭のため、梅のエキスの味わいや風味が出やすくなります。他のお酒でも作ることができます。

・果実酒瓶

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容器は、果実酒瓶で広口のものを使います。容器の大きさは、梅の重さに対して4倍程の容量のものが適しています。(梅1kgの場合は4L容器)


◆梅酒作りの豆知識<氷砂糖と浸透圧>

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梅酒作りでは氷砂糖を使います。実は、美味しい梅酒を作るには氷砂糖が不可欠なんです。それは、お酒(ホワイトリカ)と氷砂糖が美味しい梅酒を作りだす浸透圧を絶妙なバランスに調整してくれるためです。

梅酒に限らず、漬け物は浸透圧という現象を利用して作ります。梅酒の場合、氷砂糖がその性質を十分に発揮することで、浸透圧によって梅のおいしいエキスをホワイトリカに抽出することができます。その仕組みは、ゆっくりと溶けていく氷砂糖の性質を活かす事にあります。まず最初に、氷砂糖を入れてすぐの状態では梅の方が糖分が高いため、梅がその実の中へホワイトリカ(水分)を含んでいきます。この時、梅は膨らんでいきます。その取り込んだホワイトリカに梅のエキスや香りが溶けだしていくのです。氷砂糖が溶けて周りのホワイトリカの糖度が上がってくると、今度は逆に梅の実の中に入ったホワイトリカーが梅から出てきます。

この浸透圧のバランスが落ち着くのが3ヶ月~半年とされているので、いわゆる飲み頃とされています。また、粉砂糖を使うとホワイトリカの糖度が一気に上がり、梅のエキスが抽出されにくいうえ、一部は溶けずに底に溜まってしまうこともありますので、梅酒にはあまり適していません。蜂蜜でも宜しいのですが溶けにくいので、時々は揺すって下さい。