第5章 山桃(楊梅)〔滋養強壮、冷え性、健胃〕  健胃 整腸や唾液の分泌を促進 消化を助ける作用

◆見分け方の特徴

暖地の海岸や山野に多く自生する常緑高木で、高さが15mにも達する常緑高木で雌雄異種で幹は、分枝して樹形が丸くなります。葉は7~15㎝の長楕円形で、密に互生し、全縁、革質、無毛、短い柄があります。花は、4月ころ葉の脇から花穂を出して、小花を付けます。

  • 雄花は、2~3個の小苞(ほう)に包まれ、3~6本の雄ずいがあります。
  • 雌花は、2個の小苞(ほう)に包まれ、紅色の雌しべが1本あります。

果実は、球状で直径2㎝ほどの大きさで、緑色から、梅雨明けころには、紅紫色に熟し、食べると甘酸っぱい味がします。

  • 科名:ヤマモモ科/属名:ヤマモモ属
  • 和名:山桃/生薬名:楊梅皮(ようばいひ)/楊梅(ようばい)
  • 学名:Myrica rubra

<その他>

ヤマモモの名前の由来は、夏ころに紅紫色に熟す果実は、甘酸っぱく、山桃(やまもも)という意味で呼ばれたとされています。漢名の楊梅皮(ようばいひ)とは、中国の古書には「その形が水楊子(トウダイグサ科のナンバンヤナギの果実)のように見えて、味が甘酸っぱく梅に似ているから、楊梅皮(ようばいひ)となづけた」という記述があります。

樹皮は古くから、染料として用いられ、魚網を染めていました。これは、塩水に強いことから用いられていて、媒染剤にミヨウバンを用いると、黄色になり、鉄塩を用いると、こげ茶色に染まりました。山桃が入手できない地方では渋柿の渋実を使ったそうです。現在では、合成繊維が魚網に用いられています。

◆採集と調整

夏の土用のころに、果実に採取して、樹皮をはいで天日で乾燥させます。これを生薬で、楊梅皮(ようばいひ)といいます。また、夏に採取した暗紅紫色に熟した果実を、楊梅(ようばい)と呼び生食するが、腐りやすく一般には販売店には売られない。上海では農民が駕籠に入れて市場で売っていますが、日本のヤマモモよりも1.5倍ほど大きな美味しい果実です。

◆薬効

有効成分は、樹皮にタンニン、フラボン配糖体のミリシトリンなどを含有します。楊梅は、健胃、整腸や唾液の分泌を促進する作用や消化を助ける作用があります。生食しますが、腐りやすく、塩づけやヤマモモ酒にします。

楊梅皮(ようばいひ)は、下痢止めなどに1回3グラムを、水0.2リットルで、半量まで煎じて服用します。 また、扁桃腺、口内炎や口内のただれには、この煎液でうがいをします。

打撲傷、捻挫には、楊梅皮(ようばいひ)末を、卵白や酢で練って患部に塗布します。湿疹やかぶれなどにも、上記の煎液を冷やして塗布します。

◆造り方〔引き上げずに放置〕

熟した実を綺麗に塩水洗いします。塩水で洗うのは梅雨時の蚊や虫を退治sる目的です。容器に水をたっぷり入れて洗い流します。浮いてしまう実は、未熟もしくは虫食いなので捨てて下さい。水分を十分に取って下さい。ここから生食、ヤマモモ酒、ジャムを作ります。

ヤマモモの熟果300グラム、35度のホワイトリカー1.8リットルで、3ヶ月冷暗所に保存します。滋養強壮、冷え性、健胃にも効果があります。

<ジャム>

水分を拭きとった後で、地味に種を取り除くか、もしくは煮た後で金網で裏漉しする。砂糖とレモン汁と混ぜてジャム作りで煮込むとジャムが出来ます。