第4章 岩梅(ゆすら梅)〔滋養と緩下と利尿〕  不眠症 低血圧 利尿 手足のむくみ 滋養強壮 疲労回復 緩下 肩こり

◆見分け方の特徴

岩梅(ゆすら梅)
岩梅(ゆすら梅)

高さ3メートル以下の落葉低木、樹皮は暗褐色、枝は分岐して若枝には毛がある。葉は互生,倒卵形、先端は尖り葉縁には鋸歯ががあり、葉の裏面には毛がある。写真を観るのが手っ取り,早い。花は4月ころに葉より少し早く、葉腋(ようえき)に白か淡紅色の5弁花をつける。果実は、梅雨6月ころに球形の核果で赤く熟す。

ニワウメ亜属には、ニワウメ、ユスラウメやニワザクラがある。ユスラウメとは類縁関係で,ニワウメは高さが1~2メートルと小型、ユスラウメは葉が卵形でしわ、毛が多く、花の子房,果実にも毛があるが、ニワウメには、葉裏の葉脈に多少の毛があることで区別する。サクラ属,には、モモ、スモモ、ウメがあり、側面に1本の縦溝があるが、ニワウメ亜属には、縦溝がはっきりと出ないことから、ニワウメ、ユスラウメ、ニワザクラがニワウメ亜属になった。

その他

名前の由来は、中国から韓国へ日本に渡来したときの名が「ゆすら」とそのまま伝わったと言われる。後年になって岩梅など当て字したものか。花が梅に似るから、ユスラウメか、また枝だ上部で繁茂して風が吹くと揺れるから、ユスラウメや熟した果実を採るときに、枝を揺すって落とすことから、ユスラウメの名になったという色々な説があるという。

  • 科名:バラ科/属名:サクラ属
  • 和名:梅桃/生薬名:毛桜桃(もうおうとう)
  • 学名:Prunus tomentosa
  • 中国満州原産、江戸時代に渡来して広く庭園などに植栽

◆採集と調整

岩梅(ゆすら梅) 岩梅(ゆすら梅)
岩梅(ゆすら梅) 岩梅(ゆすら梅)

赤く熟した果実のみを採取して洗い、生食でも美味しい、ジャムでも美味しい。ここでは、水分をよくふき取って薬酒にする。果実の種子を洗い、乾燥したものは生薬で毛桜桃(もうおうとう)と呼ばれ、アミグダリンを含む。

◆薬効

薬酒は、滋養強壮、疲労回復、低血圧、不眠症などに盃1杯を就寝前に飲むと良い。漢方薬としての毛桜桃(もうおうとう)は、緩下、利尿、肩こり、手足のむくみなどに4~10g程度を1日量として、約0.3リットルで3分の1の量まで煎じて、食間の空腹時に服用する。「中薬学」と名づけています。

◆造り方〔引き上げずに放置〕

果実には、クエン酸、果糖、ショ糖を含み薬酒にする。熟した果実を1㎏当たり、35度のホワイトリカー 1.8リットルで3~6ヶ月冷暗所に置く。取り上げなくても良いが、不織布で濾して更に熟成させるのも良い。飲むときに濾過しても良いでしょう。

<サンプル>

保存容器を熱湯消毒しておく。ユスラ梅はまるでサクランボの赤ちゃんですね!ユスラ梅を洗い、葉や軸、ゴミなどを取り除き、キッチンペーパーで水分を拭き取る。容器にユスラ梅→氷砂糖→ホワイトリカの順に入れる。冷暗所に一か月くらい置いておく。漬けたばかりから、以下は様子を観たい。2日目、氷砂糖は溶けています。瓶を振って混ぜると、焼酎がうっすらピンク色に、ユスラ梅は色が抜けてゆく。6日目、お酒の色が濃くなってきます。

<ジャム>

岩梅(ゆすら梅)

水分を拭きとった後で、地味に種を取り除くか、もしくは煮た後で金網で裏漉しする。砂糖とレモン汁と混ぜてジャム作りで煮込む(もしくは電子レンジでも出来る)ジャムが出来ます。無糖ヨーグルトに入れても美味しいですよ。