第3章 タバコとCOPD〔身近にひそむCOPD〕 

最近になって『タバコ肺』と言う言葉が使われはじめました。COPD(慢性閉塞性肺疾患)といわれるタバコ肺という状態です。タバコが主な原因で、高血圧や糖尿病と同じ生活習慣病の一つです。

初期の症状では、咳や痰が続く、階段の上り下りが辛い、と言った症状が見られます。しかし、運動不足のせい、年齢のせい、タバコのせい、と簡単に片付けている人が多い様子です。実は、この病気、40歳以上の約1割が罹っている身近な病気で、放置していたら危険な病気であることをあまり知られていません。このCOPDなる病気の実態とは?

<COPD(タバコ肺)>

COPDは、タバコが原因で肺に炎症が起こり、空気の通り道である気道が狭くなる病気です。吸った空気の出し入れが難しくなり、息がしにくくなります。咳や痰の症状が長い期間に渡り続く状態を『慢性気管支炎』、炎症が進んで肺胞が破れてしまった状態を『肺気腫』と呼びます。

この二つが元になってCOPDになります。COPD患者さんの90%以上に喫煙歴があるので別名『タバコ肺』とも呼ばれています。また、高血圧や糖尿病などの人もCOPDになっている事が多く、注意が必要です。

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COPDは長期間の喫煙歴があれば、誰でも罹る可能性がある身近な病気です。

日本では推定530万人の潜在患者が!

<息切れ症状>

直ぐに息切れする、咳や痰が続く、これがCOPDの代表的な症状です。特に、体を動かした時に苦しいのがCOPDの特徴です。息切れを老化のせいにしたり、咳や痰を風邪のせいにしがちでCOPDに気付くのが遅れる人が多いのです。

日本では40歳以上で約 530万人にCOPDの疑いの有る患者さんが推定されます。決して珍しい病気では無いのですが、実際に治療を受けている患者さんは17万人と少ない現状です。

タバコを吸う人(喫煙が生活習慣病)で、風邪を引きやすくなったり、息切れを感じた場合にはCOPDを疑って医師に相談して下さい。軽く考えて見過ごすと危険なことになります。

<何本吸ったら病気>

タバコ害がよく言われますが、では何本吸ったらCOPDになるか?明確な指標値は無いのですけれど、喫煙量が多いほどCOPDリスクは高くなります。肺の感受性(病気になり易さ)には、個人差があって何本吸ったら病気になるかの目安は下記の計算式を参考にして下さい。

1日に吸うタバコの本数 * 喫煙年数 < 600 これが限度!

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