第2節 自律神経を整える呼吸〔季節と自律神経〕

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<自律神経を整える朝と夜の2つの呼吸法>

自律神経は常に体内を正常に保つように寒い時期には交感神経の働きが優位になり、体温を逃さないために血管を収縮(血圧上昇の季節)したり、毛穴を閉じるなどの働きがあります。その一方で暑い夏場などでは、体温を下げるために副交感神経の働きを優位にして、血管を拡張(血圧下降の季節)させ、汗をかくように促します。暑い夏場では、汗がダラダラと出ますが、あれは、副交感神経の作用によって起きている生理作用なのです。体温が上がり過ぎるのを予防しています。

暑くなったり、寒くなったりするため、季節の変わり目は自律神経も乱れやすいのです。良く聞くのは「木の芽の季節」です。この時期は特に注意で、気が狂う季節なのです。この季節の変わり目(春と秋とのお彼岸の季節)に体調を崩し、不調を訴える人が増えるます。気温や天候の変化に自律神経の調整が追いつかず、不安定になることが要因です。

よく夏場のクーラーを使うときに、外気温との気温差を「5℃」程度に留めるように言われます。あれは人間の体が速やかに対応できる温度差が5℃と言われているためです。従って、外気温だけでなく、暑い夏場に冷たい物を食べたり、飲み過ぎたりして体の中まで冷やし過ぎたり、逆に、温め過ぎたりしないよう注意することが、季節の変わり目で自律神経の乱れを防ぐポイントにもなります。特に、9月は副交感神経優位から交感神経優位に変わる時期です。

現代は、夜も明るいなどの理由で、一日の中で自律神経が乱れやすい環境にあります。また1年を通して春夏は副交感神経優位、秋冬は交感神経優位となり、秋はそのスイッチング時期に当たるため、季節的に自律神経が乱れやすくなります。自律神経が乱れると、ホルモンバランスが崩れ、生理周期がずれることもあります。

この時期に無理は禁物です。「少し涼しくなってきたから」といってあれもこれもと始めない様にしてください。生活のリズムを「整える」ことを念頭に置いてください。季節的な自律神経のスイッチングをすぐに整えるのはなかなか難しいことですが、一日の中での自律神経を整える簡単な方法として、呼吸法があります。

◆寝る前と、起きてからの呼吸法

呼吸をゆっくりすることで、副交感神経が優位になります。例えば、寝る前のリラックスタイムにゆっくり呼吸しながらヨガなどすると、入眠もしやすくなるのでお勧めです。鼻から吸って口から吐く。ラジオ体操の深呼吸のように、ゆっくりと呼吸をしてください。10秒くらいかけて、ゆっくりと息を吐くことがポイントです。これを約3回続けます。リラックスもできますし、心拍数も落ち着いてきます。

逆に、朝は交感神経優位にスイッチをスムーズに入れ替えたい時です。息を吸ってから、1秒間に2回くらいのペースでフッフッとお腹をへこませながら息を吐くのを10秒間やって見て下さい。これを数回やります。すると目覚めが早く、体が動きやすくなります。

朝と夜で自律神経を整える呼吸法をして、スイッチの切り替えがスムーズにできるようになれば、メリハリも出て、自律神経のバランスが整います。朝一番の呼吸法で心穏やか、体ぽかぽかになります。

吸う:
交感神経が刺激される。血圧向上。
吐く:
副交感神経が刺激される。血圧低下。
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