第4節 爪の病気〔爪は癌にならないけれど〕 

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癌にならない人体の場所は3ケ所(髪と歯と爪)です。血が流れていない場所です。それでも爪が病気になります。

1)爪白癬
爪のトラブルで最も多いのが爪白癬(爪水虫)です。健康な爪はピンク色をしていますが、爪白癬になると白く濁ってやがて厚く、もろくなります。若い人より中高年に多く、女性より男性に多いのが特徴です。爪白癬の正体は、白癬菌というカビの一種ですが、そのエサになるのがケラチンです。爪の主成分はケラチンですから、白癬菌にとって爪は格好の住み家となるのです。
爪白癬をほおっておくと病状が進行し、爪がボロボロになってしまいます。酷い場合には血液を介して足首などが腫れ、歩行困難にもなります。外内服薬と外用剤で治療を続ければ完治しますから、早めの受診をお勧めします。内服薬は規定通りの医師の指示に従って服用します。
2)爪囲炎
爪の周囲のトラブルも、カビや細菌、ウィルスなどによる感染症がほとんどです。特に、多いのがヒョウソと呼ばれるものです。これは、小さな傷などから化膿菌(黄色ブドウ球菌など)が入り、そこが赤くはれてズキズキと強い痛みを伴います。化膿していれば切開して膿を出し 抗生剤の内服と外用剤で治療します。カンジダというカビによって起こる炎症もあります。これはジメジメしたところを好むカビなので、水仕事をする主婦や美容師、看護婦などの指先によく見られます。
爪の周囲は赤く腫れますが、痛みは強くありません。爪の周りに炎症がある場合は、常に手を清潔にし、乾かしておくことが大切です。水仕事が終ったら手をよく洗い、指の間、爪のすき間までしっかり水気をふき取り、外用剤を塗ります。ゴム手袋を使うと患部が蒸れて、かえ って悪化させることになるので、ゴム手袋の下に木綿の手袋をするなどの工夫が必要です。
3)爪甲剥離症
爪が爪床から離れてしまうもので、剥離した部分は黄色や白色に変化します。楽器の演奏などで指先を激しく使ったり、水仕事をしすぎたりというのが原因です。洗剤やシャンプーに含まれる化学物質なども原因の一つです。指先を休ませ、水仕事の後はできるだけ手指を乾燥さ せましょう。
4)陥入爪
足の親指に起こりやすく、爪の先端の両側がその周囲にある皮膚に食い込んで傷つけるためかなりの痛みを伴います。化膿や出血を繰り返すため、痛みで歩けなくなることも少なくありません。陥入爪の原因の一つは深爪です。深爪をした状態で足の親指強い力が加わると、爪の両側が凶器に変わります。爪を切るときは、指先より1ミリくらい長めにしたが良いです。
5)巻き爪
巻き爪の原因は、陥入爪と反対で、爪が長いときに爪甲が靴の両側から押されて先端が湾曲し、爪床の皮膚を挟んだり、食い込んだりするために起こります。こちらも歩くのが困難になるほどの痛みを伴うことがあります。巻き爪を治すためには、曲がっている爪を切り、靴は先端の丸いゆったりしたものに替えることです。但し、一時的に症状が良くなっても再発することもあります。このような場合には爪甲の一部を切り取って人工爪(つけ爪)を作り、爪の湾曲を徐々に小さくしていくと効果があります。
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