第3節 血液・血管・脂質(29項目)〔検査項目と説明〕 

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◆血液・血管・脂質(29項目)

ヘマトクリット、ヘモグロビン、赤血球、白血球、血小板などを検査します。これらは血液に対する割合を示しています。血圧は高血圧や低血圧を調べて、心臓病や脳出血などの予兆を判断します。血圧の最高値を収縮期血圧、最低値を拡張期血圧とも呼びます。

脂質代謝では総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪などを調べます。これらは動脈硬化、心臓病、脳卒中の発症率に関係します。ペプシノゲンは、血中のペプシノゲン1と2の産出量から胃の状態を判別し、胃がんを発見します。ペプシノゲンが減ると胃の病気が発生しやすいです。

ヘマトクリット(Ht)
男>38.5~48.9%
女>35.5~43.9%
血液中に赤血球が占める割合を%で示しています。貧血では35~38%を切るなどの低い値を示します。
ヘモグロビン(Hb)
男>13.1~16.6g/dL
女>12.1~14.6g/dL
血液の赤い色は赤血球に含まれるヘモグロビンは血色素とも呼ばれている赤血球の働きの中心です。貧血の指標になります。
赤血球(RBC)
男>400~539万/μL
女>360~489万/μL
赤血球は血液の主な細胞成分で、酸素を肺から各組織へ運ぶ役割があります。数値が少ないと貧血や痔などの疑いが強いです。
白血球(WBC)
3200~8590μL
体内に炎症が起こると、血液中の白血球の数が増加します。逆に骨髄の働きが低下したり、古くなった白血球を壊す脾臓の働きが異常に高まったときは減少します。
血小板(PLT)
13.0~34.9万/μL
血小板は出血を止めるための重要な働きを持ち、この値が極端に減少すると、出血を起こしやすくなります。
MCV(平均赤血球容積)
84~98fL
赤血球1個の平均的な容積であり、赤血球の大きさの指標となります。貧血の種類と原因の特定に役立ちます。数値は赤血球とヘマトクリット値から算出できます。
MCH(平均赤血球ヘモグロビン量)
26~35pg
赤血球1個に含まれるヘモグロビン量を平均的に表した項目です。貧血の種類と原因の特定に役立ちます。数値は赤血球とヘモグロビン量から算出できます。
MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)
32~36g/dL
赤血球の一定容積に対するヘモグロビン量の比率を%で表しています。貧血の種類と原因の特定に役立ちます。数値はヘマトクリット値とヘモグロビン量から算出できます。
赤血球分布幅
11.9~14.0%
赤血球の容積の分布を示します。
好中球
30.0~67.0%
白血球を種類別に分けて、その割合を調べる白血球分画の検査項目の1つです。好中球は殺菌に関与しており、細菌感染すると増加します。
リンパ球
20.0~55.0%
白血球の種類の1つで免疫機能を保持しています。細菌やウイルスに感染すると増加します。
単球
2.0~12.0%
白血球の種類の1つで殺菌や免疫などの機能があり、多数の疾患で増加します。
好酸球
0.0~6.0%
白血球の種類の1つでアレルギーに反応します。
好塩基球
0.0~2.0%
白血球の種類の1つでアレルギー性疾患で増加します。
血清鉄(Fe)
男>60~210μg/dL
女>50~170μg/dL
血清中に含まれる鉄分を測定し、鉄欠乏性貧血の有無を調べます。
TIBC
男>250~410μg/dL
女>250~460μg/dL
タンパク質と結合した血清鉄の量を調べます。TIBCが不足すると、貧血、感染症、悪性腫瘍などが疑われます。
フェリチン
男>20~270ng/mL
女>5~150ng/mL
血清鉄を貯められるタンパク質です。フェリチンが不足すると血清鉄の数値も減少します。
血圧
最高値>100~139mmHg
最低値>60~89mmHg
検査時の体調や環境などにも大きくされますが、血圧が高い状態を放置すると、脳出血や心臓病などの原因になりえます。
総コレステロール(T-CHO)
140~199mg/dL
血液中に含まれる脂肪の一種で、脂肪の多い食事などを続けていると高値を示し、動脈硬化の原因になります。
HDLコレステロール
40~119mg/dL
動脈硬化を予防してくれる善玉コレステロールです。低い値になると血管が詰まりやすくなり、心筋梗塞や脳血栓症などを引き起こします。
LDLコレステロール
60~119mg/dL
余分なコレステロールを体内に運ぶ役割があり、基準値以上になると血液中の総コレステロールの数値が上がって、動脈硬化などの血管の病気を引き起こします
中性脂肪(TG)
30~149mg/dL
皮下脂肪の主成分でLDLコレステロールと同様に、動脈硬化の危険因子になります。
ペプシノゲン
70.1~ng/mL
消化酵素のペプシンとなる物質です。血液検査によって、胃粘膜で作られるペプシノゲンの濃度を比べて、その状態を知ります。
βリポ蛋白
230~590mg/dL
コレステロールや中性脂肪と結合するタンパク質で、高い値では動脈硬化、糖尿病、腎臓疾患が疑われます。
CPK
男>50~250IU/L
女>45~210IU/L
心臓などの筋肉に含まれる酵素です。数値が高いときは心臓周辺などの細胞に異常があり、心筋梗塞や悪性腫瘍などが疑われます。
LAP
80~170IU/L
タンパク質を分解する酵素の1つで、主に胆道や肝臓の病気で増加します。
BNP(脳性ナトリウム利尿ポリペプチド)
~18.4Pg/mL
心臓から血液に流れ出るホルモンで、利尿や血管拡張作用を促します。異常値では高血圧や心不全が疑われます。
TSH
0.44~4.95ng/mL
甲状腺刺激ホルモンのことで、FT3/FT4との数値と比較して、甲状腺の病気を推測します。
FT3、FT4
2.36~5.00pg/mL
0.88~1.67pg/mL
甲状腺ホルモンのことです。例えば、TSHが低くて、FT3/FT4が高い場合はバセドウ病などが疑われます。
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