第1節 身体測定・体力測定(21項目)〔検査項目と説明〕 

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健康診断で受けられる140項目以上の検査結果の見方を説明します。異常値が見られた時には、臓器の機能一覧にある臓器のいずれかで機能が低下している可能性があり、基準値に収まっていないことが考えられます。但し、健康診断結果の一部が基準値を超えていても、総合的に判断することが大切です。

基準値とは健康な人の95%以上の平均値にすぎないため、異常値が見られても、平均的ではないだけかもしれません。逆に、基準値内であっても不健康であるケースも散見されます。そのため、健康診断では過去の自分と比較することが重要です。数値が大きく上昇しているなどの変化が見られた場合は、基準値内でも精密検査が望ましいです。

健康診断には一定の基準値が存在します。通常、基準値内に収まっていることが健康な人の平均値となりますが、個人差があるために基準値外でも健康な人や基準値内でも不健康な人もいます。基準値が目安であることに変わりありませんが、毎年健康診断を受けることで、過去の自分の数値を比較して、異常や変化を気付くことが大切です。精密検査や再検査が必要な人は、まずはかかりつけ医や会社の健康管理室などの医療機関に相談します。また、健康診断を受診した医療機関でも、紹介状の作成や画像資料の提供をしています。

◆身体測定・体力測定(21項目)

身長と体重を計測し、肥満度を表す国際指標であるBMI、標準体重、肥満度などを算出します。さらに体脂肪率や腹囲などからメタボリックシンドロームも検査します。

身長
男>167.3cm
女>154.2cm
体重や体脂肪とのバランスで、肥満度の判定に使います。子供の場合は平均身長との差も診断します。
体重
男>66.0kg
女>53.0kg
身長や腹囲、体脂肪率などと一緒に肥満判定に利用します。重いだけでは健康への悪影響はありませんが、子供の場合は平均体重との差も診断します。
標準体重 標準体重は「身長×身長×22」で計算します。
BMI(体格指数)
18.5~24.9
国際的な体格指数です。BMIが適正範囲内であると病気に罹りにくいことが統計的に知られています。
肥満度
18.5~24.9
BMIを3段階に分けて、25以上を肥満とした指標です。健康診断によっては体重と標準体重の差を4段階に分けて、20%以上を肥満と区分することもあります。
筋肉量(骨格筋率)
男>29~44%
女>26~39%
体を動かすための筋肉を骨格筋と呼び、筋肉全体の40%を占めています。内臓を動かす平滑筋や心筋と違って、運動すると増やすことができます。
体脂肪率
男>14~23%
女>17~27%
身長と体重による肥満度の判別は体重における筋肉量と脂肪の割合を考慮していません。そのため、体脂肪率を直接計測するほうが、正確な肥満度がわかります。
基礎代謝
男>1380~1570kcal
女>1110~1350kcal
筋肉をまったく動かさなくても消費されるカロリーのことです。体重や筋肉が多いほど、数値は上がっていきます。
胸囲(バスト)
男>84.1cm
女>83.0cm
胸の1番太い箇所を測ります。男性は脇の下、女性はバストトップに位置します。
ウエスト
男>70.3cm
女>65.9cm
ウエストは腹囲と違い、胴回りの1番細い部分を測ります。背筋を伸ばすとへその数cm上がくびれていることがわかります。
腹囲
男>~84cm
女>~89cm
へそと同じ位置を測ります。メタボリックシンドローム健診では、男性85cm以上、女性90cm以上が基準値外となります。
肺活量
男>3.1~4.3L
女>2.1~2.8L
肺活量が極端に低い人は肺に穴が空いたり、気管支が炎症する病気が考えられます。検査項目は肺活量予測値、努力性肺活量、%肺活量、1秒量、1秒準に分かれます。
握力
男24歳>46.7kg
女24歳>28.2kg
握力計を握って握力を計ります。握力の低下は筋力の減少を意味しますが、心臓や血管が弱っている人もいます。
上体起こし
男24歳>29.4回
女24歳>21.1回
上体起こしとは、両腕をクロスさせて胸の前に付ける腹筋運動です。実年齢と比較して平均以下の人は、筋力が極端に落ちている可能性が高いです。
長座体前屈
男24歳>45.8cm
女24歳>45.5cm
座った姿勢から手を伸ばすことで柔軟性を計ります。病気とは直接関係していませんが、平均以下の人はケガをしやすく、老化によって歩行が難しくになることもあります。
立ち幅とび
男24歳>227.7cm
女24歳>166.8cm
助走をつけずに両足を揃えて幅跳びをします。足腰の筋力、柔軟性、平衡感覚をテストします。
反復横とび
男24歳>56.6点
女24歳>45.7点
100cm幅の線を交互にまたいで敏捷性を試します。平均以下の場合は足腰が弱っている可能性があります。
20mシャトルラン
男24歳>75.6回
女24歳>38.1回
音が鳴るたびに20mをダッシュするテストで、20mの線に2回連続届かなかったときの回数を記録します。有酸素運動能力や最大酸素摂取量を計測できます。
50m走
男19歳>7.36秒
女19歳>9.02秒
50mを全力で走るテストです。毎年記録することで足腰の筋力低下がチェックできます。
急歩
男24歳>707.5秒
女24歳>524.6秒
男性は1,500m、女性は1,000mを急いで歩きます。血管、肺、筋力による総合的な持久力を検証します。
ソフトボール投げ
男19歳>25.6m
女19歳>14.0m
ソフトボールを遠く投げる体力測定です。テストには全身の筋肉を使いますが、特に肩まわりの筋力を試します。
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