第1節 治療法とセルフケア〔睡眠時に意識して対処〕 

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◆睡眠時無呼吸症候群以外の病気も

睡眠時に無呼吸を伴わないいびきの中にも、治療を必要とする病気が隠れていることがあります。いびきに悩む人は耳鼻科の受診をお勧めします。例えば、鼻中隔彎曲症(鼻の真ん中の仕切りが曲がっている)、肥厚性鼻炎(アレルギー性鼻炎などで鼻の粘膜の慢性的な炎症により、鼻の粘膜が厚くなっている)、鼻茸(はなたけ)症(鼻の炎症で、粘膜がポリープ状になったもの)、副鼻腔炎(副鼻腔の中に膿が溜まっている)、習慣性扁桃炎(扁桃腺の腫れ)、アデノイド肥大(のどの奥にあるアデノイドが生まれつき、または感染やアレルギーで大きくなっている)などです。

これらの病気を治療することでいびきは改善します。しかし、放置しておくとSASの原因になることがあります。

◆治療法とセルフケア

<鼻づまり解消がいびき治療の前提>

鼻づまりがある場合は、血管収縮剤の入った点鼻薬を処方し、鼻からの呼吸が一時的に楽になるようにします。点鼻薬でいびきが改善した場合は、鼻づまりが原因なのでレーザーメスによる簡単な手術でほぼ解消します。また、鼻の構造異常が原因である場合、手術を行うのが一般的です。

鼻づまりがない場合や、鼻づまりを解消してもいびきが改善しない場合は、睡眠時呼吸の検査をします。簡易検査や脳波もとる入院検査で診断されるとSASの治療に移行し、SASの治療法としては、中等以上の方は鼻に空気を送り込むCPAP(持続陽圧換気)療法が有効です。軽度の場合はマウスピース治療や肥満解消、いびき体操も考えられます。

◆いびき改善に役立つ工夫

①肥満の人は減量する
肥満している人は食事療法や運動を行い、減量しましょう。肥満は、いびきやSASの大きな原因になります。体重の5%を目標に減量してください。
②横向きに寝る
仰向けに寝ると重力の影響で気道がふさがりやすくなってしまうので、体を横向きにしたまま寝るといいでしょう。なかなか難しいですが、横向きに寝るという意識を持ちましょう。
③寝酒は止める
お酒はのどの筋肉をゆるめ、気道の閉塞を起こしやすくします。また水分で舌も大きくなり鼻づまりもしやすくなります。寝酒は止めましょう。
④寝室の湿度を保つ
いびきをかくと口呼吸になります。のどが乾燥したり、ホコリが侵入したりして炎症の原因になります。炎症すると、気道が狭くなるので、さらにいびきをかきやすくなります。乾燥する季節は、寝室に加湿器をつけましょう。
⑤いびき体操を行う
いびき体操は、かなり効果があります。口の中の筋肉を鍛えるので小顔効果もあります。先ずは、顎をいためない程度にほどほどに行いましょう。
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