第3節 食事での予防対策〔日頃からの食生活改善〕 

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インフルエンザや風邪を予防のための食品や食事をまとめました。

◆魚や干し椎茸でビタミンDを摂取

冬にカゼやインフルエンザが増加する理由の一つに、ビタミンDの不足による免疫力の低下が考えられます。昔の人は、『夏に日焼けをしておくと、冬にカゼを引かない』とよく言い伝えました。これは、日光に当たることで体内のビタミンDを増やせば、免疫力が高まることを経験的に知っていたからでしょう。実際は、カルシウムをビタミンDが摂取するからです。

もちろん夏に作ったビタミンDをそのまま冬まで取り置くことはできない。そこで、冬になってからもこまめに日光に当たり、魚と干し椎茸を食べてビタミンDを補いたいものです。干し椎茸が単に水分を乾かした「乾燥椎茸」ではビタミンDは望めません。食べる前に干し椎茸を1時間でも日光に浴びせれば、ビタミンDが増加するので実践して欲しいものです。

◆納豆や山芋に含まれるヌルヌル成分のムチン

ムチンは、食物繊維(多糖類)のガラクタンやマンナンと蛋白質などが結合した物質です。山芋や納豆のヌルヌル、ネバネバがその正体です。ムチンは、人の体内で気管や消化管や目などの粘膜の表面をカバーし守ってくれているのです。このおかげで風邪やインフルエンザなどの感染症に罹りにくくする効果があります。

ムチンを含む食べ物として、納豆、オクラ、モロヘイヤ、ツルムラサキ、あしたば、里芋、長芋、大和芋、なめこなどです。

◆免疫細胞の活性化や酸化ストレス除去に役立つビタミン、ミネラル

ビタミンA・C・Eは、免疫系を構成するT細胞をはじめとした免疫細胞の働きを高め、体の免疫機能の低下を防ぐことがわかっています。また、酸化ストレスを除去する酵素の構成成分である亜鉛やセレン(ミネラル類)をとることで、免疫細胞の機能低下を防ぐこともわかっています。

ビタミンAはレバーや緑黄色野菜(にんじん、かぼちゃなど)など、ビタミンCは果物やブロッコリーやピーマンなどの野菜、ビタミンEはアーモンドやピーナッツなど、亜鉛はレバーや牡蠣、ココア、胡麻、大豆など、セレンは鰯や鰈などの魚、昆布、大豆などに含まれます。

◆ヨーグルトでインフルエンザ予防

最近では、ヨーグルトをはじめとする免疫力を高める食材が注目を浴びています。「ヨーグルトが免疫力を高めるのは乳酸菌が含まれるから。腸内細菌とは異なる菌が入ってきたことを免疫細胞が認識するため、免疫システムが働き始める」。乳酸菌自体は有害なものではないので、免疫細胞が反応するのは、いわば“勘違い”でしょう。

◆ワカメ、メカブに含まれるヌルヌル フコイダン

フコイダンは海藻のヌルヌルした成分です。これまでにも、フコイダンは免疫力を高める働きや抗血圧作用の他に、ガン細胞が自滅するように誘導する働き「アポトーシス(自然死)」が確認され、癌治療の分野などで注目されています。フコイダンがインフルエンザウイルスの感染を抑制することにもスポットライトが向けられました。

フコイダンを含む食べ物として、メカブ、モズク、ワカメ、昆布などの海藻類があります。

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