第5節 治療法とセルフケア〔体温を下げる方法〕 

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<熱中症は炎天下だけではない>

熱中症は炎天下特有のものではなく、湿気の多い時期や曇りの日、日中だけでなく夜間、屋内でも起こる可能性があります。温度が高い、ムシムシする、日差しがきつい、風がない、急に暑くなったなど、体内の熱を体外にうまく放出できず体を冷やせない状況にあるときは、どんな時、どんな場所でも注意が必要です。

<カリウムが不足すると細胞内が脱水症状に>

汗をかくことでカリウムも失われています。カリウムは細胞内液に多く含まれており、失われると細胞内が脱水症状になります。細胞内脱水は熱中症になってしまった際の回復に影響を与えます。ナトリウムを排出する働きのあるカリウムですが、汗をかいた時は実は意識して摂りたい栄養素のひとつなのです。海草類や果物、豆類などに多く含まれています。

<治療法とセルフケア>

①涼しい環境と冷却がポイント

室内では無理はせず、扇風機やクーラーを活用し、適度な気温、湿度を保ちましょう。もし外出先などで体調に異常を感じたら、風通しのよい日陰や、クーラーが効いている室内へ。きついベルトやネクタイはゆるめ風通しを良くし、体からの熱の放散を助けます。皮膚に水をかけ、うちわや扇風機などであおぎ、体を冷やすのも方法の一つです。いかに早く体温を下げることができるかが悪化させないポイントです。

②水だけでなく塩分も補給

一度に大量の水を摂取すると、かえって体内の電解質のバランスが崩れ体調不良を引き起こすこともあります。水分補給をする時には、あわせて塩分の補給も行いましょう。水分と塩分を同時に補給できるスポーツドリンクや経口補水液、また水や麦茶には、塩や梅干しなどを足して塩分も補給しましょう。緑茶やウーロン茶に含まれるカフェインは利尿作用があるため要注意です。

③日頃からこまめな水分補給を

のどが渇いていないから、汗をかいていないから大丈夫と思いがちですが、すでに体液が減少している場合も。いつもより尿の色が濃く、量が少ない場合はすでに体内の水分不足が起こっています。咽喉が渇く前からのこまめな水分、塩分補給が脱水症や熱中症予防には大切です。熱中症の発生は、当日の水分や塩分不足だけではなく数日前からの不足が原因で発生します。常日頃から水分と塩分の補給を心がけましょう。

④ミネラル入りむぎ茶で血液さらさら

熱中症対策に「ミネラル入り麦茶」が効果的という研究結果があります。従来から言われている体温降下効果だけでなく、血液をサラサラにする効果も報告されています。医薬品ではなく一般食品のため効果は緩やかですが、刺激物であるカフェインも含まないため、誰でも安心して飲める夏にピッタリの飲料です。

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