第1節 なぜ熱中症が起こるか〔汗をかいて水分不足〕 

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人の体は暑さを感じると、皮膚に血液を多く流したり、汗を出して体温を下げています。血液には、熱を運ぶ役割があり、皮膚を流れる血管を通る時に熱を外に出しています。汗は体から蒸発する時に体の熱も一緒に放出しています。こうやって体温を一定に保っている訳です。

しかし、気温の高い状態が長く続くと、大量に発汗して水分や塩分が失われ、血液中の水分を奪い、汗が出なくなったり、臓器に流れる血流量に影響を与えます。また、湿度が高いと、汗が蒸発せず皮膚の表面にたまり、熱がこもったままになることがあります。運動中に汗が出ずに顔が真っ赤になって熱そうな人を見かけたら要注意です。こうしたことによって、熱中症 の症状を引き起こされています。

<熱中症は自宅でも発症する>

熱中症といえば、外をイメージする人も多いと思いますが、実際は、緊急搬送された人の内で自宅での発症が最も多かったそうです。その理由としては2つ。

●住宅の密閉性
今の住宅は密閉性が高く風通しが悪く、窓を閉め切り冷房を使わないと、室内は外気温以上に上がること。
●高齢化
体温の調節機能が衰え熱中症になりやすい高齢者が室内にいる割合が高くなったこと。

<熱中症は自宅でも発症する>

  • 涼しい場所に移し、衣服をゆるめてリラックスさせる
  • 首筋、脇の下、脚の付け根を冷やす
  • 顔が赤いときは頭を高く、青白ければ足を高くして寝かせる
  • 意識があり、嘔吐がなければ水分補給させる
  • 皮膚が熱ければ、風を送ったり熱い部分にぬれタオルを当てる
  • 皮膚が冷たければぬれタオルをしぼり冷たい部分をマッサージ
  • 意識がなかったり、急に体温が上がったらすぐ救急車を呼ぶ

<隠れ熱中症の見分け方>

単に水分が蒸発するまでは大丈夫と思わないで下さい。見分け方は簡単です。親指の爪の先を他の指で押して見て(肌白くなります)、それから離してみます。直ぐに元の色に戻れば、大丈夫です。直ぐに元の色に戻らなかったら『熱中症になりかかっている』注意信号です。早めに水分補給をして下さい。

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