第4節 尿路結石症〔激しい腹部の疼痛〕 

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尿路結石症は、腎臓で出来た結石が尿路に詰まって、尿の流れが悪くなる病気です。泌尿器科で最も頻度の高い病気で、特に30~50歳代の男性に多く発症します。典型的な症状は、腹部の激しい疼痛と血尿です。

再発しやすい病気ですから、治療後も水分補給を欠かさずに、バランス良い食事と規則正しい食生活を続けることが重要です。

腎臓で出来た結石(カルシウム塊)は、場所によって呼び名が違います。

  • 上部尿路結石:腎臓結石、尿管結石
  • 下部尿路結石:膀胱結石、尿道結石

<食生活の改善>

先ずは、1日に2リットル以上の水分補給が大事です。また、バランス良く規則正しい食生活を心掛けて下さい。

  • 野菜や海草をたっぷり摂取する
  • 寝る前の食事は禁物です
  • コレステロールを多く含む食品は控える
  • アルコールは控える

<食生活の改善>

定期的な検診を心がけて下さい。また、カルシウムを適度に摂取し、シュウ酸を過剰に摂取しないようにして下さい。

◆カルシウムとシュウ酸

カルシウムやシュウ酸は、結石の成分の一つです。シュウ酸は摂り過ぎると結石が出来やすくなりますが、逆にカルシウムは結石を予防します。(愚かな医師は、カルシウムの摂り過ぎで結石になったと言いますが、全く逆で大きな間違いです)

カルシウムはビタミンDが無ければ体内に吸収されにくいのです。ビタミンDはご存じのように干し椎茸に多く含まれます。人間の体なら日光浴で陽に焼けた肌はビタミンDが体内にできます。このカルシウムは食物から摂取されたシュウ酸と腸管内で結合して、糞便中に排泄させ、尿中のシュウ酸濃度を下げる働きがあります。特に、シュウ酸カルシウム結石の患者さんの場合には効果的なカルシウムです。

わずかな量のシュウ酸カルシウムを摂取しただけでも、口と喉にひどい灼熱感を持って腫れ窒息をもたらします。量が多い場合は深刻な消化器障害と呼吸困難を引き起こし、量によっては、昏睡や死亡に至る成分なのです。

シュウ酸カルシウムは、毒草のディフェンバキアに多く含まれる。また、ルバーブの葉やカタバミ、山芋、里芋、タロイモ、リュウゼツラン、未成熟のパイナップルなどにも見られ、量は少ないがほうれん草にも含まれます。(灰汁抜きしないポパイ鍋は唇が痺れます。)

シュウ酸はほうれん草・小松菜・モロヘイヤ・タケノコ・紅茶・コーヒー・チョコレート・ナッツ類などに多く含まれています。これらの食品を過剰に摂り過ぎに注意しましょう。

以下に尿路結石に関連する症状や治療を紹介します。

<特徴的な症状>

◆腎結石
  • 腰部、側腹部の疼痛
  • 血尿
  • 尿路感染
  • 無症状の場合もある
◆尿管結石
  • 疝痛発作
    背中から脇腹にかけて刺すような激痛夜間や早朝に起きることが多く3~4時間続く吐き気、嘔吐、冷や汗などを伴うこともある
  • 血尿
◆膀胱結石
(尿道結石)
  • 排尿時痛、頻尿、残尿感
  • 排尿困難
  • 血尿

<主な治療法>

治療は、先ず痛みを取り、保存的治療または外科的治療によって結石を排出させます。

◆痛みの除去
  • 非ステロイド系抗炎症薬(座薬)ただし、アスピリン喘息の人には禁忌
  • 非麻薬性鎮痛薬
  • 鎮痛鎮痙剤
◆保存的治療
  • 直径5㎜以下の結石は自然排石する可能性が高いので、水分を多量に摂取して、3~4ケ月経過観察します。薬物療法も行う場合がある。
◆外科的治療
  • 対外的衝撃波結石破砕術(ESWL)体に負担が少ない外科療法で、直径10㎜以上の場合の選択肢です。
  • 内視鏡手術
    ESWLでは不十分な場合、内視鏡手術を行います。
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