第3節 玉川温泉の北投石〔効能を表記禁止です〕 

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<秋田県の玉川温泉の北投石>北投石の研究で8名もの博士号取得

玉川温泉の北投石は当初、渋黒石と呼ばれていました(秋田県の玉川温泉は渋黒温泉と呼ばれていました)。北投石は学術的に含鉛重晶石(鉛を含む硫酸バリウム)で発見当初は硫酸鉛重土鑛と仮称されていました。この玉川温泉の北投石(ほくとうせき)は鉱物の一種で、日本の特別天然記念物です。

世界でも台湾台北州(現在の台北市北投区)の北投温泉と秋田県の玉川温泉からしか産出しません。台湾の北投温泉で発見された為にこの名前で呼ばれることがありますが、独立種とはいえず学術的には含鉛重晶石と呼ばれることが主です。

明治37年(1905年)に地質学者岡本要八郎が台湾の台北市北投区光明路にある瀧乃湯で入浴した帰りに付近の川で発見され、その後、この鉱物がラジウム等を含む放射線を放つ北投温泉独特の鉱物であるとされました(後に玉川温泉で産出する物も同じ物であると認定された)。

玉川温泉の北投石は、大正11年(1922年)に天然記念物に指定され、昭和27年(1952年)には特別天然記念物に指定されています。現在は採取が禁止されていますが、しばしば玉川温泉はマスメディア等で取り上げられることから盗掘が後を絶たず、2004年には玉川温泉の北投石を盗掘して摘発された事例もあるので注意が必要です。

なお台湾でも、2000年に北投石は「自然文化景觀」に指定されています。玉川温泉の北投石の主組成はBaSO4とPbSO4でおよそBaSO4:PbSO4=4: 1の割合で含まれ、放射線を放つラジウムを大量に含む温泉沈殿物、含鉛重晶石(硫酸バリウム)です。

日本ではこの北投石は秋田県の玉川温泉にしか存在しません。天然記念物になる前に玉川温泉で確保された北投石が販売されることもあります。本物はわずかな量でも非常に高価です。玉川温泉の近隣にある玉川温泉ビジターセンターでは北投石の展示をはじめ、玉川温泉の成り立ちや温泉成分についてなど、火山活動を通じた玉川温泉の自然環境についてよく理解することができます。

玉川温泉の岩盤浴に行った際には是非、訪ねてみてください。秋田県営玉川温泉ビジターセンタの開館時期は5月~11月で営業時間は9時~17時です。玉川温泉にある北投石には、ラジウムが含まれており、放射線を放出しています。田沢湖国立公園の中です。

==>秋田県:玉川温泉、福島県:みちのく霊泉やわらぎの湯、鳥取県:三朝温泉など

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