第2節 ニコチン依存症のメカニズム〔喫煙習慣は精神的病気〕 

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タバコを吸うと、ニコチンが数秒で脳に達し、快感を生じさせる物質のドパミンを放出させます。ドパミンが放出されると、喫煙者は快感を味わいます。この快感を覚えているので禁煙しても、その後に吸い始める1本の味を知っています。絶煙が出来ないのです。もう一度タバコを吸いたい欲求に駆られます。その結果、次の1本を吸って再び快感を得ても、更に次の1本が欲しくなるという悪循環に陥ります。チェーンスモーカがその現象です。この状態をニコチン依存症すなわち喫煙習慣病なのです。

喫煙⇒ニコチン⇒脳へ到達⇒ドパミン放出⇒快感感覚⇒吸いたい欲求⇒快感感覚⇒

風邪を意志の力で治せないのと同じで、病気であるニコチン依存症(喫煙習慣病)を意志の力だけで治すのは、随分と精神力の強い意志を持った人だけです。それでも自分の意志力の強さを発揮すれば、乗り越えられる壁であり自信がつきましょう。一般的には禁煙外来で禁煙治療をします。

ニコチン依存症を治すための環境が整いつつあります。最近では、禁煙治療にも健康保険の適用が受けられます。禁煙しようと思ったら気軽に医師に相談してみたらいかがでしょう。

<ニコチン依存度チェック>

以下の項目でハイ(1点)、該当せずやイイエ(0点)で採点します。

合計点が5点以上ならば、ニコチン依存症です。

  • 自分で吸う積りよりも、ずっと多くタバコを吸った事があった
  • 禁煙や本数を減らそうと試みて、出来なかった事があった
  • 禁煙したり本数を減らそうとして、タバコが欲しくて欲しくて堪らなかった事があった
  • 禁煙したり本数を減らそうと試みた時に、次のどれかがあった。イライラ、神経質、落ち着かない、集中しにくい、憂鬱、頭痛、眠気、胃むかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲増加または体重増加
  • 前項の④を消すために、またタバコを吸い始めた事があった
  • 重い病気に罹った時にタバコはいけない、と分かっていても吸う事があった
  • タバコのために自分の健康問題が起きている、と分かっていても吸う事があった
  • タバコのために自分の精神的問題が起きている、と分かっていても吸う事があった
  • 自分はタバコに依存していると感じる事があった
  • タバコが吸えないような仕事や付き合いを避ける事が何度かあった

さて、5点以上であれば『ニコチン依存症』と言う病気です。

※離脱症状:これは禁断症状ではなく、喫煙することで神経質になったり、不安や憂鬱などの症状が出ている状態です。

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