第2節 食中毒から身を守る〔食中毒は年間を通して〕 

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食中毒は梅雨時や夏場だけと勘違いしないで下さい。暖房器具の普及や輸入食品の増加などで、今や食中毒は年間を通して発症しやすくなりました。一昔前に比べれば、生活環境が衛生的になった昨今ですが、誰にでも起こりうる食中毒です。日頃から、被害を最小限に食い止めるように心掛けたいものです。

<食中毒症状を起す三つの仕組み>

①毒素型
食品内であらかじめ細菌(ボツリヌス菌、黄色ブドウ球菌など)が増殖し、それらが産出した毒素を経口摂取することで発症する中毒で、感染ではありません。
②生体内毒素型
腸管の中で細菌(腸炎ビブリオ菌、病原性大腸菌など)が作り出した毒素により発症する場合です。毒素が異なり症状も様々です。主に腹痛・下痢・発熱が見られます。
③感染型
細菌(サルモネラ菌、カンビロバクター菌など)に感染した食品を摂取することで、生きた菌が食中毒を起すものです。腸内に辿り着いた細菌が腸管の中で更に増え、腸管の組織を壊したり、炎症を起します。主に腹痛・下痢。血便などが見られます。

<直ちに受診が必要な症状や兆候>

  • 血便が認められる。
  • 下痢の回数が増加して、1日に5回以上の激しい下痢の症状がある。
  • 39度以上の発熱がある。
  • 激しい嘔吐や腹痛がある。
  • 尿量が少なく、皮膚が乾燥状態になってきた。

 食事の後に急に吐き気がして食べ物を吐いたり、腹痛や下痢が続いたら、食中毒かもしれません。食事をしてから症状が出るまでの時間(潜伏期)は、原因となる菌の種類によって様々です。食後3時間程度で症状が現れる場合もあれば、数日経ってからの場合もあります。

食中毒は死に至ることもあるので、食中毒に罹った時には出来る限り早目に、医療機関へ行く事を勧めます。なお、受診する場合には、原因と思われる食品や嘔吐物や便などをビニール袋などに入れて持参すると、診断の重要な手がかりになります。

下痢止め薬は、場合によっては深刻な症状を引き起こします。先ずは素人判断せずに医療機関を受診したが良いでしょう。食中毒を起す細菌の中には、O-157の様に二次感染を引き起こす菌もあます。石鹸での手洗いを励行するのは当然ですが、少しでも危険を感じたら保健所に相談したり、医療機関を受診して、専門家の判断を仰ぎましょう。

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