第42節 応用行法10<仰臥位>〔首の前面を調整〕 

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首(頸部)前面の筋肉に緊張があると甲状腺や上皮小体を圧迫して、機能に影響を及ぼします。甲状腺ホルモンの分泌に異常があると、人体の新陳代謝や物質代謝に関係し、また上皮小体ホルモンの分泌に異常があると、骨や歯の発育促進に関係します。

喉が痛くて唾液を飲み込みづらい人、声を出しづらい人、よく喉頭炎になる人などは殆どが首の前面の左右どちらかに緊張筋があります。ここで紹介する行法は、喉の周辺の症状、原因のはっきりしない首から上の症状などにとても効果があります。

<運動の観察>

  • 相手の頭側に座ってしゃがみ込み、両掌を相手の首両側に当てて左右を軽く圧迫して、しなやかさの差や不快感や圧痛がないか確認して下さい。
  • 相手にゆっくりと顔を左右に捩じらせて、不快感や圧痛が少なくなる方向、気持ち良く捩じれる方向を尋ねながら確認して下さい。
【仰臥位応用行法10】
被術者(患者さん)施術者(治療士)
  • 顔を快適な方向へ捩じる運動をする。両掌をみぞおち部に重ねておく。
  • 両掌を相手の首部に軽く当て、顔を捩じろうとする運動を軽く抵抗する。
<1度目>
  • 1)被術者は息を深く吸い込みながら、顔を快適な方向へ捩じろうと力む。
  • 2)被術者は吸い込み終わっても暫く3秒ばかり我慢して息を止めておく。
  • 3)被術者は静かに息を吐き出しながら力んだままである。
  • 4)被術者は吐き切り終わっても暫く3秒ばかり我慢して息を止めておく。
<2度目>
  • 5)被術者は息を深く吸い込みながら力んでおく。
  • 6)被術者は吸い込み終わっても暫く3秒ばかり我慢して息を止めておく。
  • 7)被術者は静かに息を吐き出しながら力んだままである。
  • 8)被術者は吐き切り終わっても暫く3秒ばかり我慢して息を止めておく。
<3度目>
  • 9)被術者は息を深く吸い込みながら力んでおく。
  • 10)被術者は吸い込み終わっても暫く3秒ばかり我慢して息を止めておく。
<そして脱力>
  • 11)被術者は、一気に息を口から吐き出しながら、同時に全身を脱力する。
     脱力する際には、腹筋も背筋も瞬間的に力を抜いて下さい。

施術者は、相手の首両側に両掌を軽く当て、圧痛のある箇所を軽く圧迫します。

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