第33節 応用行法1<仰臥位>〔足関節を調整〕 

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足関節の運動方向は、前倒しと後倒しとの2種類です。正常な可能範囲は、前倒しが0度から45度で、後倒しが0度から20度です。左右の足関節は、どちらも正常に機能していなければ思う様に歩いたり走ったり出来ません。特に、階段や坂道を登り降りすると、痛んだり疲れやすくなるほど、足に問題が出てきます。

この応用行法では、把握しづらかった筋肉や靱帯(関節の機能を守る強くて丈夫な繊維組織)の異常も『押して診る』ことで良く判り、早く的確に問題を処置することが出来ます。

押して診る(圧診)では、両手の掌を当てて、決して強い力で押さえずに、掌に伝わる体温差、柔軟差などを敏感な掌の感覚で受け止める注意深さが必要です。

<運動の観察>

  • 両方の掌の先を内側に向け、相手の足首関節の上に当てる。左右交互に軽くジワッと圧迫して診る。相手に不快感や圧痛を感じないか確認する。
  • 不快感や圧痛を感じる足首関節の上方を、掌で軽く圧迫しながら、反対の手で足の前倒しと後倒しをやって診る。
  • 前倒しと後倒しとの運動で痛みか不快感の少なくなる方向を相手に確認する。
【仰臥位応用行法1】
被術者(患者さん)施術者(治療士)
  • 痛みや不快感を感じない上下運動を対象とします。
  • 片方の掌を内側にして足首関節の上を押さえて、もう一方の掌は:
    • 後倒しが不快で前倒しが快感の場合には掌を足底に当てる。
    • 後倒しが快感で前倒しが不快の場合には掌を足甲に当てる。
<1度目>
  • 1)被術者は息を深く吸い込みながら、快適な側へ運動を続けようと力む。
  • 2)被術者は吸い込み終わっても暫く3秒ばかり我慢して息を止めておく。
  • 3)被術者は静かに息を吐き出しながら力んだままである。
  • 4)被術者は吐き切り終わっても暫く3秒ばかり我慢して息を止めておく。
<2度目>
  • 5)被術者は息を深く吸い込みながら力んでおく。
  • 6)被術者は吸い込み終わっても暫く3秒ばかり我慢して息を止めておく。
  • 7)被術者は静かに息を吐き出しながら力んだままである。
  • 8)被術者は吐き切り終わっても暫く3秒ばかり我慢して息を止めておく。
<3度目>
  • 9)被術者は息を深く吸い込みながら力んでおく。
  • 10)被術者は吸い込み終わっても暫く3秒ばかり我慢して息を止めておく。
<そして脱力>
  • 11)被術者は、一気に息を口から吐き出しながら、同時に全身を脱力する。
     脱力する際には、腹筋も背筋も瞬間的に力を抜いて下さい。
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