第18節 基本行法15<仰臥位>〔首を調整〕 

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首から上に出る症状は、本人にとって最も苦痛に感じるところです。五感(視覚、聴覚、臭覚、味、触覚)の感覚異常や、その機能障害や衰えは首の回りの筋肉の過緊張や首の骨(頸部)の配列不良などが原因と考えられます。

頸椎を中心として、左右どちらかに凝りやズレがあると、そちら側のリンパ液や血液の流れが滞ってバランスが崩れてしまいます。思考力の低下、血圧の不安定、寝付き不良、熟睡出来ないなどの様々な問題が発生します。首部を整えることは、中枢神経を正常化し、五感の老化を防げますから、細心の注意を払って丁寧に行って下さい。

<運動の観察>

  • 自分の膝で相手の頭を少し挟むように座り、首の下に両手を差し入れて、人指し指と中指の2本で頸椎の両側、頭蓋骨の下端を触って診ます。左右の硬さ、柔らかさの違いがないか、頸椎の並び具合はどうか、筋肉の緊張度はどうかなどの頸椎の配列異常を確認する。
  • 何か異常が判ったら、そこの部位を指で軽く圧迫して診て、本人に尋ねながら痛みを確  認する。

<ポイント>

触って診ると、左に比べて右の筋肉が硬いとか、右に比べて左の頸椎の並び方が変だとか、特に頸椎1番から3番に掛けて圧痛が多いものです。(運動での事故や交通での事故、などの外圧を尋ねて下さい。)

  • 一方を引く時には他方を押し上げる要領で、肩の関節の状況を診ることが出来ます。
【仰臥位基本行法15】
被術者(患者さん)施術者(治療士)
  • 施術者の指の圧迫に対して痛みや不快感を慎重に答え、治療では痛みの少ない、または快適な方向を覚える。
  • 相手の首の後ろに両手を差し込んで3本の指を使って圧痛のあった部位に当てる。
  • 最も痛い部分の動きを探し、首を前後左右に軽く圧迫しながら捩じる。
  • 施術者の指示に従って緊張を解くこと
  • 圧痛のあった部位が片方であっても両手を当てて行うこと

<注意>

施術者は快適な方向へ倒すか捩じるかの動作を行うために特に、第一頸椎と第二頸椎との保護のために下記の注意を守って下さい。

  • 1)顎を上げる場合には、2~5センチ上げること。
  • 2)頸椎の右側に痛みがあれば首を4~5センチばかり右側へ倒すか捩じると痛みが少なくなる。(左側の場合も同様に4~5センチばかり左側へ)

やり方は他の方法と同様であり、最も快適な方向(痛みの無い方向)へ捩じりながら抵抗を与える方法で実施すること。首の部位は確実に、丁寧に、そして慎重に前後左右へ捩じる運動で確認して診ることに重点を置いて下さい。