第1節 若さと健康の敵「活性酸素」〔フリーラジカルの総称名〕 

前ページ 次ページ

「活性酸素」はフリーラジカルと総称されていますが「毒性酸素」とか「劇症酸素」とも紹介される場合があります。その言葉どおりに非常に激しい酸化力を持っており、その力で体の細胞や組織を傷つけ、様々な病気の原因あるいは誘因となっている、と考えられるようになりました。

酸素といえば、普通は生命を支える最も大事な物質と思われています。実際、そのとおりで体が衰弱して呼吸困難になれば酸素吸入をしますし、酸素の供給が止まれば数分と生きておれません。高い山に登った人がよく罹る高山病は酸素不足で起こります。頭がボォーとして考えることが出来なくなり、体が重くなり動作が鈍ってきて、息切れが激しく、ひどくなると気を失ったり死ぬこともあります。高山病などの対策で酸素ボンベが必要になるのです。

この様に酸素なくてはならない物です。しかし、一方ではその強烈な酸化力によって非常に激しい『毒』として働く場合があるのです。その毒性が、様々な病気の原因となり、老化を促進し、美容を損なう(シミ、ソバカス、シワなど)と考えられています。

■活性酸素は酸化力が非常に強い酸素です

では「活性酸素」と普通の酸素とは、どのように違うのでしょうか?酸素は非常に活発な物質で何にでも積極的に結びついて、相手を酸化させます。物が燃える、鉄がサビる、台所の油が古くなる、などの化学変化は、みんな酸素の強力な酸化作用によるものです。体内で、食べ た物がエネルギーに変わるのも、酸素の酸化作用によります。

物を酸化する酸素の力が更に強力になったもの、それが活性酸素である、と理解できます。なぜ、相手と結びつく力が強いのか。それは活性酸素の中の多くの物は、その原子の周り廻っている電子が、相棒を持っていない単独電子になっているからです。

原子の周りを廻っている電子は、たいていは相棒を持って対になっています。この場合は、電気的に満たされている状態なので、むやみに周囲の物と結合することは有りません。ところが、何かのはずみで相棒の電子を失って孤独になると、電子は周囲の物質と結合する力を強めます。こうなった物質を「フリーラジカル」と呼びます。活性酸素の多くはフリーラジカルの一種です。

元々、酸化力の強い酸素がフリーラジカルになると、いっそう酸化力を強めます。体内に活性酸素が発生すると、その強力な酸化作用によって、細胞や組織をサビつかせて破壊します。それが、様々な病気や老化の要因となって行くと考えられるのです。

では、どんなときに体内に発生するのか、を次に述べます。

前ページ 次ページ