第28章 神経性胃腸炎〔ストレス性胃腸炎〕

インデックス 第1節 治療法と東洋医学〔漢方薬もお勧め〕  | 第2節 お腹の心理〔ストレスの消化〕  | 第3節 神経性胃腸炎の原因〔ストレスフリーを目指す〕  | 第4節 薬事療法や食事療法〔様々な症状に対応する〕  | 第5節 漢方も有効〔どこの科を受診するか〕  | 第6節 ストレス性胃炎の怖さ〔ストレスの怖さ〕  | 第7節 ストレス性胃炎の症状〔絶飲食と点滴治療〕

◆神経性胃腸炎、ストレス性胃腸炎

内視鏡で検査しても異常が見つからないのに胃や腸に違和感や痛みなど症状がある病態です。なぜこんなことが起きるのでしょうか?心と体は繋がっています。そしてストレスの影響を最も受ける臓器が「胃腸」であることを証明しています。近年では、炎症が見つからないのに、「胃炎(胃腸炎)」と呼ぶのはおかしいなどの理由から、機能性胃腸症(障害)とか機能性ディスペプシアなどと呼ばれています。

非常に多くの方が経験したことがあるこの神経性胃炎は、胃もたれなどが週に数回、みぞおちの症状や痛みが週に1回以上あれば、疑いがありと考えられています。日本人の4人に1人あるいは8人に1人とも言われている病気です。誰しも強いストレス、慢性的なストレスを受ければ、このような病態に成り得ます。

<症状>

神経性胃炎、ストレス性胃腸炎では、どのような症状があるのでしょう?

  • 吐き気
  • ムカムカする
  • 痛み
  • 胸焼け
  • 食欲不振
  • 寝れない場合もあります
  • 薬の効果があまりない
  • 慢性化しやすい
  • 酸っぱいものが上がってくる
  • 食後のもたれ
  • すぐお腹が一杯になる
  • みぞおちの痛みや灼熱感

などです。これらの症状自体がストレスとなってしまう大変に辛い症状です。

<原因>

ストレスが関与していることが最も有力です。

  • ストレスによって胃の働きをコントロールしている自律神経のバランス乱れによる
  • ストレスにより過剰な胃酸が分泌され、胃部の痛みや潰瘍が作られる
  • ストレスにより胃の収縮が起こり腹痛や胃の痙攣が起こる
  • ストレスにより胃の運動機能低下、蠕動低下による消化不良、膨満感が起こる
  • ストレスにより胃の知覚過敏が起こる

これらの症状自体がストレスとなり悪化してしまう

  • 第1節 治療法と東洋医学〔漢方薬もお勧め〕

    <病院での治療>

    消化管運動機能改善薬、健胃剤、酸分泌抑制薬、消化剤、抗うつ薬、抗不安薬、ピロリ菌を除菌するための薬物療法、様々な治療がありますが

    • ストレス解消、ストレスを発散させるなどストレスマネジメントを行うこと
    • 自分の体質に合わせた食事や漢方薬で胃腸を回復させる

    この2点が本当に大切な治療です。

    まず胃について知る必要があります。私たちは飲食物を摂ります。食事はまず噛むことによって細かく噛み砕かれ、食道を通り、胃に運ばれます。胃の中では、強酸性の胃酸によって食物は粥状になり、十二指腸で胆汁と膵液と混ぜ合わされ小腸へ運ばれます。この小腸で80%が吸収され、大腸へ運ばれ便として排泄されます。

    時間で考えると食べた食事は、胃に2~4時間、小腸で7~9時間、大腸で10時間、便として排泄されるまで24~72時間かかるとされています。西洋医学的に考えても胃は消化するための大事な関所です。胃液と胃の蠕動によって食事が粥状になって、腸にやさしく届けられる。

    ◆東洋医学と漢方薬の世界での「胃と胃気(いき)」

    西洋医学と非常に近い解釈をしています。胃は受納(飲食物を受け入れ)、水穀の腐熟(飲食物の消化)を主る。この機能を胃気(いき)と呼び、この機能以外に食欲も胃気に含まれる。

    胃気が良い状態とは食欲がしっかりとあり、受け入れる機能があり、消化機能もしっかりしていると言えるのである。現代で言う「胃腸」はこの世界では「脾胃(ひい)」という概念に非常に近いものです。この脾胃(ひい)は上記のような胃と小腸、大腸などの働きがあります。

    簡単に説明すると、胃で消化して下へと送り出し、脾は消化した栄養を全身に運ぶので気血水を作る場所、体のエネルギーを作る大切な場所が脾胃というわけです。このほかに、血を統血する(脾胃が弱ると出血しやすくなる)働きもあります。脾胃は四肢と関連しているので、胃腸が弱ると手足がだるくなり、横になりたくなることがあります。

    そして数千年前から分かっていた最も大切なことは何か。この脾胃が傷つくのは「落ち込んだり、考え過ぎる、クヨクヨする、抑える」思考と感情であるということです。強いストレス、慢性的なストレスなどで落ち込むと脾胃が弱くなります。

    落ち込むとは、明治維新まで東洋医学が医学の基礎であった日本文化では「脾胃の気が落ち込む」という意味だったでしょう。そして逆のケースでいうと、脾胃が弱くなるとクヨクヨと落ち込む、考え事にふけるなどの精神状態が起き易くなります。

    脾胃が弱くなると食欲がなくなり、便通の異常や腹痛、ガスがたまったり、げっぷなどの消化器症状がでます。またエネルギーを作る大切な場所であるので顔色が悪くなったり、横になりたい、やる気が出ないなど倦怠感におそわれることがあります。

    大切なのは、その方の体質に合った生薬が配合された漢方処方を服用することです。なぜならこの神経性胃炎ストレス性胃腸炎でも万人が同じ症状ではないからです。そして、鍵穴(患者の病態や体質)に適切な鍵(漢方処方)を見つける力を持っている先生に相談する必要があります。原因のストレスがなくならなければ同じ対応をしていかなければなりません。

  • 第2節 お腹の心理〔ストレスの消化〕

    <原因の根本を消化して排泄したいと思いませんか?>

    一般的な西洋医学的視点と東洋医学的(漢方)視点からみましたが、ここからがより大切なところです。この神経性胃炎、ストレスによる胃腸炎、機能性胃腸症、機能性ディスペプシアと呼ばれるものの本当の原因とは何か?どのストレスがが作用しているのか?本当の原因とは何か?この本当の原因を知らなければ、自分で自分の病気と症状を治すことはできません。

    <この病気でのお腹はどう考えているのでしょうか(お腹心理)?>

    まず知るべきことは「胃腸」と「心理」です。胃は飲食物の関所であり、消化場所です。心と体は繋がっています。胃は他の大切な臓器に毒素が回らないようにする関所なのです。自分には受け入れることができないストレスも消化できず停滞するのです。

    関所ですから、毒のようなストレスであれば吐き出すことができます。しかし、吐き出す場所や吐き出す相手が減ってきている現在の社会では、吐き出せずに毒のようなストレスを体内で保持せざるを得ない状況に追いやられています。

    そして「腸」は栄養を吸収して、カスは排泄するところです。免疫力を作るところでもあります。エネルギーの源は腸で作っているんです。要するに

    • ストレスを○○○○できないと胃腸を痛める、胃腸の機能を損なってしまうのです。
    • そして胃腸は身代わりになってくれます。多大な犠牲を払って
    • そしてあなたの「胃腸」は教えてくれています。
    • このストレスは○○○○できるか?できないか?を。
    • ○○○を求めています。治すために。

    余りにも○○○が多い場合、処理が追いつかずいっぱいっぱいになっている状況でも胃腸がこころを負担してくれます。このシチュエーションでは、問題は一つでないということです。

    • 神経性胃炎、ストレスによる胃腸炎、機能性胃腸症、機能性ディスペプシアの本当の原因とお腹が訴える意味とは?
    • 胃や腸の機能を低下させる特定のストレスとは?
    • 胃や腸が痛みを出して訴えることとは?
    • ストレスを消化して、排泄する法則とは?
    • ストレスを栄養にして胃腸のエネルギーに変える法則とは?
    • 神経性胃炎、ストレスによる胃腸炎、機能性胃腸症、機能性ディスペプシアを自分で治す方法とは?
    • もうストレスとお腹の症状に悩まされない極意とは?
    • あなたの胃腸に最も良い食事、呼吸、睡眠、体操、生活習慣とは?

    さて、脇に逸れましたが、神経性胃腸炎の話題に戻します。神経性胃腸炎の原因は、ストレスで、吐き気や嘔吐の症状もでます。ストレスが原因なので誰でも罹ってしまう可能性があります。神経性胃腸炎の症状は、腹痛や胃のむかつき、その他では、吐き気や嘔吐、発熱などの症状もでることがあります。現代はストレス社会とされていますので、神経性胃腸炎になってしまう人も多くいます。治療法はまずはストレスフリーを目指しましょう。

  • 第3節 神経性胃腸炎の原因〔ストレスフリーを目指す〕

    先日からどうも胃腸の調子がおかしいと思って我慢をしていましたが全然治らず、2週間目に突入しました。これは問題かも…と思って病院にいって診察を受けると「神経性胃腸炎」とのこと。(リアル体験談)ストレス社会なので、このような症状に悩んでいる人も多いかもしれません。神経性胃腸炎のことを調べてみますと、胃炎になった経験ある人は多いと思います。

    胃炎は主に『急性』『慢性』『神経性』の3つに分けられます。今回は特に、『神経性』の胃腸炎について説明します。

    神経性胃腸炎とは、内視鏡検査などでは『異常が見られない』のにも関わらず、胃腸に違和感や痛みなどの症状がある場合を指します。胃腸に異常が見られないことから、『機能性胃腸症ディスペプシア』とも呼ばれています。神経性胃腸炎は、何も珍しい病気ではありません。ストレス社会と呼ばれる現代において、神経性胃腸炎は現代病の1つなのかもしれません。女性より男性に多く見られます。ストレスを溜めやすい日本人においては、4人に1人、もしくは8人に1人の割合で発症する、わりとメジャーな病気と言えます。

    ◆原因

    神経性胃腸炎の根本的な原因としてはストレスです。ストレスが貯まると胃にくる、とよく言います、そのくらい、心と胃は深い関係にあるのです。強いストレスを日常的に感じていると、神経性胃腸炎が慢性的なものになってしまうことがあります。

    なぜストレスを感じると胃が痛むのか?強いストレスを感じると、胃の働きをコントロールしている『自律神経』のバランスが乱れます。その結果、胃酸の分泌が過剰になったり、過剰に胃が収縮することにより腹痛が引き起こされたりするのです。胃の運動機能が低下し、消化不良を起こすこともあり、これらはすべて『ストレス』が引き金となっているのです。

    ◆症状

    神経性胃腸炎の症状は、基本的には一般的な胃腸炎と同じようなものです。主なものとしては胃もたれ、胃のムカつき、吐き気、みぞおちの痛みなどがあります。お酒を飲み過ぎたなどの胃痛の原因となるものが思い当たらないのに、胃もたれやみぞおちの痛みが1週間に1回以上ある場合は、神経性胃腸炎の疑いがあります。

    神経性胃腸炎の症状が酷くなると、ご飯が食べられなくなったり(食欲不振)、嘔吐などの症状が現れることもあります。そこから、うつ病を発症したという人もいますし、『たかが神経性胃腸炎』だと安易に考えるのは止めましょう。症状が胃にくる人が多いですが、中には腸にくる(突発性の下痢など)人もいるようです。

    ◆治療法

    神経性胃腸炎を治療する際には、どのような方法があるのでしょうか。先ずは神経性胃腸炎の症状がどのようなものなのかによって治療法も変わってきます。胃の機能が弱っている時や胃潰瘍などになってしまった場合にはそちらの治療が優先されます。

    胃腸炎の症状としては比較的軽いものかもしれませんが、吐き気や胃もたれがあるときは、胃の機能を回復させる内科的治療が行われます。そして、忘れてはいけないのは神経性胃腸炎の根本的な原因が『ストレス』である、ということです。

    現代はストレス社会ですから、ストレスを全く感じずに生活するのはほぼ不可能と言えるでしょう。ストレスが強ければ強いほど、日常的なものであるほど治療には時間がかかると思っていてください。心療内科などでカウンセリングを受けるのも良いかもしれません。

  • 第4節 薬事療法や食事療法〔様々な症状に対応する〕

    ◆薬事療法

    胃が痛むとき、あなたならどんな薬を飲みますか?市販の胃薬(胃腸薬)を飲むでしょう。神経性胃腸炎の場合、原因はストレスなど精神的なものです。薬を飲むことで安心し、『薬を飲んだから痛みも治まるはず』と思い込むことも良いでしょう。もちろん市販薬よりも、医療機関で処方される薬のほうが良いと思います。医療機関で処方される薬ですと、胃の機能を回復させる薬や胃酸の分泌を抑える薬などが処方されることが多いようです。

    神経性胃腸炎からうつ病を発症するケースも珍しくはありません。ストレスが強い場合は、心療内科やメンタルクリニックなどで精神的に安定する薬を処方されることもあるようです。

    ◆食事療法

    神経性胃腸炎になってしまったとき、食事で気を付けることはあるのでしょうか。基本的に胃炎のときと同じです。胃に負担が掛かるものは避けましょう。揚げ物やチョコレートなど、消化するのが大変なものは止めておくのが無難です。胃が痛いときに揚げ物を食べたいと思う人はあまりいないとは思いますが、食べるのなら、胃にやさしいものや消化が良いものにしましょう。おかゆや煮込みうどんなどが良いでしょう。

    そして、食べたくないときは無理に食べなくても大丈夫です。『食べなくちゃ』と思うと、それがまたストレスとなり症状を悪化させる可能性があります。但し、食欲がなくても水分補給だけはしっかりとしてください。水分をとらないと脱水症状になってしまいます。揚げ物などは避けるべきですが、『食べたいとき』に『食べたいもの』を食べる、で良いと思います。

    ◆下痢が続く

    神経性胃腸炎は、何も『胃炎』の症状だけではありません。ストレスによって下痢になる事も珍しくはありません。ストレスを感じていても、体質によって『胃炎』の症状(胃もたれや吐き気)が出るか『腸炎』の症状(主に下痢)が出るかは人それぞれです。このような突発性の下痢は『過敏性腸症候群』とも呼ばれています。

    ストレスなどが原因で、腸の働きが活発になってしまうのです。常に腸の蠕動運動が行われている状態なので、突然下痢に襲われるというわけです。下痢は場所を選ばず起こりますので1日に何回もトイレに行っていては仕事になりません。突発性の下痢の症状が酷い時には、病院で下痢止めや整腸剤を処方して貰って下さい。

    ◆嘔吐

    先ほどの『下痢』が腸にくるのに対して、症状が『嘔吐』として現れることもあります。これは腸よりも胃にきている場合です。嘔吐はクセになると言われているように、何度も嘔吐を繰り返していると、慢性的に嘔吐をすることになりかねません。また、嘔吐が続く場合は『逆流性食道炎』を併発している可能性もあります。

    嘔吐は、脳にある嘔吐反射中枢が刺激されることにより起こります。神経性胃腸炎の症状として『吐き気』がありますが、吐き気が強くなったものが『嘔吐』となります。心因性の吐き気が、更に強いストレスを感じることで嘔吐となってしまうのです。『吐く』という行為は、横隔膜やその他の筋肉などを使う行為で、非常に体に負担が掛る行為です。

    ただ単に胃にあるものを出すだけでなく、体にとって必要な物質(ナトリウムなど)まで排出することになります。そこで脱水症状になってしまう可能性も高いのです。一時的な処置かもしれませんが、病院で吐き気止めを処方して貰うと良いと思います。

  • 第5節 漢方も有効〔どこの科を受診するか〕

    ◆発熱

    神経性胃腸炎の症状として、熱が出ることもあります。但し、『発熱』というのは他の病気である可能性も否定できません。特に、吐き気や下痢などの症状もある場合は要注意です。細菌性の胃腸炎(ノロウイルスなど神経性ではない胃腸炎)や、ロタウイルス、アデノウイルスなどに感染している可能性もあります。

    これらは感染力が非常に高く、自覚していないと他人にうつしてしまう可能性が高いです。集団感染などを防ぐためにも、胃腸炎の症状があって、熱が出た場合は軽く考えずに内科を受診しましょう。特別な病気でなければ安心ですが、熱が何日も続いたり繰り返す時は、ためらわずに内科を受診してください。

    ストレスが原因で熱が出ることももちろんあります。その場合は、原因となっているストレスが何なのかを見つけることが大切です。好きなことをしたり、ゆっくりお風呂に入るなど、リラックスできる時間をとると良いでしょう。

    ◆漢方も有効

    神経性胃腸炎は、基本的には『胃に異常が見られない』状態です。異常がないのに痛みがあるというのは、本人にとってもとても辛いものですね。また、異常がないのに薬を飲むということに抵抗のある人もいるかもしれません。薬には少なからず副作用があります。鼻炎の薬を飲んで眠くなったことのある人もいると思います。これも薬による副作用です。

    体質によってはこのような副作用が強く出てしまう場合もあるので、むやみやたらと薬を飲むのは、余りお勧めできません。そこで注目したいのが『漢方』です。

    漢方は薬ではないので、基本的には副作用がありません。市販の漢方でも『神経性胃腸炎の症状』の緩和を謳っているものもありまよ。神経性胃腸炎に効果があるとされている漢方は、主に『安中散(あんちゅうさん)』や『安中散加茯苓(あんちゅうさんかぶくりょう)』と言うものです。一度、漢方薬専門店などに相談に行ってみると良いかもしれません。

    ◆受診科

    神経性胃腸炎になってしまったときは、病院の何科へ行けば良いのでしょうか。自分で『もしかして神経性胃腸炎かも?』と思っている状態(神経性胃腸炎の疑いがある状態)なら、先ずは内科へ行ってください。もしかしたら胃潰瘍などの病気の可能性もあります。

    内視鏡検査などでしっかりと調べて『神経性胃腸炎』か否かの診断を受けてください。神経性胃腸炎の症状が『時々出る』のか『常に出ている』のかによっても状況は変わってきます。比較的症状が軽ければ、自分でストレスを溜めないようにすることでかなり良くなります。ストレスの解消が個人のケアでは難しいほど重症な場合は、心療内科やメンタルクリニックを紹介してもらいましょう。

    専門家のカウンセリングを受けることで、ストレスが軽減されることも多いものです。なんとなく心療内科やメンタルクリニックへ軽い気持ちで行ってみてください。

  • 第6節 ストレス性胃炎の怖さ〔ストレスの怖さ〕

    ◆神経性胃腸炎の原因はストレス【吐き気や嘔吐の症状】のまとめ

    普段からストレスを抱えていて方は、神経性胃腸炎に気をつける必要があります。また、胃腸が弱い体質を持っている方は神経性胃腸炎になりやすいので、注意が必要です。ストレスを感じたらどんな症状が出ますか。例えば、慢性的な頭痛や、肩懲り、睡眠不足などいろんな症状が出ますが、一番症状が出やすいと言われているのが「胃」なのです。例えば失恋などしたら、急に食欲がなくなったりします。

    このように、心と胃はものすごく近い存在にあり、ストレスをすぐに受けやすい体の臓器であると言えます。ではストレスで胃が痛くなったらどうしますか?大抵は食事を控えたり胃薬です。直ぐにお医者さんに行こうと思う人は少ないのではないでしょうか。でもこのストレス性胃炎、ただものではないんです。放っておくと大変なのです。どうして大変なのか?

    ◆ストレス性胃炎は放っておくと危険な9つの理由

    ①自律神経が乱れてくる
    自律神経とは自ら意識しないでも体が勝手に調整される神経です。例えば暑いと汗で体を冷やそうとする働きなどです。その大切な働きがストレスを抱え、胃炎症状が出ているにも関わらず放っておくとどんどんストレス症状が広がって、今度は神経に支障が出てしまう、ということなのです。例えば体を横にしてリラックスしていれば、体の筋肉がほぐれ良い気持ちになり、眠気がやってくる働きが、興奮状態になってしまうなど、体にとって当たり前だった働きがすべて狂って出てしまいます。そうなると体の調節が利かなくなりどんどん悪い症状が現れてくることになります。
    ②過剰な胃酸分泌
    食べ物を胃に運ぶと、適量な分泌が出て食べ物を溶かし、小腸や大腸へと流れていく工程でストレスによって胃の分泌の調整が狂ってしまい、通常より多く分泌してしまい、自分の胃壁までも溶かしてしまい、胃が荒れてしまったり、酷い場合は自分で自分の胃を溶かしてしまい穴が開いてしまうことになります。
    ③胃の異常な収縮
    デリケ-トな胃は、とてもダイレクトに反応します。嫌なことや悲しいこと、怒りが溢れた時など、気持ちと共に胃もキューと縮んでしまいます。逆にリラックスしているときは、広がっていたりします。そうして伸びたり縮んだりして、変化している胃ですが、強いストレスを感じた場合、必要以上に縮んでしまったりすると、ほかの神経や筋肉などを引っ張ってしまうため、お腹が痛くなったり、痙攣を起こしてしまったりします。気持ちに連動して動くので、ストレスを抱え込めば抱え込むほど症状は悪化していきます。
    ④運動機能の低下
    食事が食道から流れてくると、伸縮によって食べ物を胃に運び、そこで胃酸を出し、食べ物を溶かしながら細かくしていきます。その機能などがストレスによって働かなくなり、胃液が異常に多く出たり、逆に少な過ぎたりして食べ物が消化不良になり、お腹の痛みや膨満感などの症状が出てきます。そのまま放っておくと慢性化してしまいます。また、ストレスからの緊張により、必要以上に空気を飲み込んでしまってお腹が張ってくるというような症状もあり、クセになってしまうといつまでも不快な気持ちのまま症状が回復しません。
    ⑤知覚過敏
    余りにも胃が痛くなり、心配で胃カメラを飲んで診てもらっても、何も無かったなんて事はありませんか?本当に胃が痛いのか分からなくなるほど、過敏になっており、大概は神経質になってしまっていることが多いです。本人にとって辛い症状で、その症状があるということは何か病気があるのではと思ってしまいます。ストレス性の胃炎の場合は、このような症状があるのに何も無いといったことが多いです。ストレスによって、痛みの神経が知覚過敏になってしまっているので人よりオーバーに感じてしまうのです。
    ⑥ストレスが消えない限り悪化
    よく、男性にありがちですが、忙しくて病院に行くこともできないし、これくらいの症状だったらと我慢しがちで、放っておくとどんどん症状はエスカレ-トしていきます。気がついたら立ってもいられないくらいの痛みとなり、病院で診てもらったら重症だったりします。急に悪化するものでもなく、薬で一時的に改善したりするために、ついつい病院が遠のくのです。会社がストレスだったりすると辞めない限りは症状は消えません。もし胃が楽になっても今度 は違うところに症状が現れたりします。
    ⑦胃から大腸へ
    最初は胃が痛いので胃薬を飲んだりしてごまかしていても、ストレス原因がなくならない限りは、ストレス症状は消えません。むしろ悪化していくばかりです。「胃が痛いくらい、気のせいだ」と薬でごまかしても、何も変わりません。胃薬を飲むことで一時的に胃の狂った運動を調整しているだけなので、薬を飲み忘れたり、少し症状が軽くなると薬をやめたりして、胃の負担を考えずに過ごしていると、胃からだんだん拡大していき、小腸や大腸へと広がってい きます。全体的に内臓が荒れていることになり痛みもどんどん増していくでしょう。
    ⑧癌へと発展
    癌は最初から癌細胞で広がっていくものもありますが、大体は突然変異します。最初は良性だったものが悪性へと変わるものが大半です。最初は自分の組織の中で傷ついた細胞が、細菌により荒れていたりしていたものが、急に悪性へと細胞変化し、どんどん体の中に広がっていきます。ただ荒れているだけ、と素人判断で放っておくと、後で取り返しのつかないことになってしまいます。
    ⑨早期発見で治る
    どの病気でもそうですが、早めに気がついたほうが、治療も簡単ですし治りも早いのです。例えば、ニキビがあったとします。小さいニキビだったら薬もよし、少し膿んできたら膿を出してしまえば綺麗に治ります。けれども放っておいた場合、膿がどんどん化膿して広がって、周りの皮膚も荒れてしまったり、切る場合でも広範囲に切ることになり治りも遅くなります。早めに治療すれば痛みも少なく、治療も簡単でしかも治るのが最大なメリットです。

    いかがでしたか?胃炎は誰にでもある軽度の病気と思われがちですが、一時的なのか、慢性的なのかによって、軽度かそうでないかに分かれますよね。放っておくことがどれだけダメージも大きく、治療を困難にさせ、更には悪化し、最悪は死にも至るケ-スも出てきます。

    自分の体のサインを見過ごさないことがいかに大切かということです。

  • 第7節 ストレス性胃炎の症状〔絶飲食と点滴治療〕

    ◆ストレス性胃腸炎の症状

    ストレス性胃腸炎では、主に次ような症状がみられます。

    • 痛み
    • 胸焼け
    • 食欲不振
    • 吐き気
    • ムカムカ
    • みぞおちの痛み
    • 便秘、下痢
    • 薬が効かない

    中でも、薬が効かない。これは、この病気の一番のポイントです。食中毒や風邪なら、原因を薬で治療すれば済むのですが、ストレスはそうもいきません。また、胃もたれや胃痛が週に数回ある場合、ストレス性の胃炎が疑われるので要注意です。気になる症状があれば、今後のためにも早めにかかりつけを受診しましょう!

    ストレス性胃腸炎の治療とは?この病気治療は、絶飲食が原則です。ストレス性胃腸炎の治療では、薬物治療よりも絶飲食で胃腸を休めることがメインになります。しかし、嘔吐や下痢をしている場合、脱水になってしまう可能性が高いので、まずは病院で診てもらって下さい。

    ◆脱水の症状

    • ボーっとする
    • 熱が出る
    • 喉が渇く
    • 唇の乾燥
    • 頭痛、めまい
    • だるい
    • 尿量減少

    これらがみられる場合、脱水を起こしている可能性が高いです。まさか、この胃腸炎で脱水だなんて、と思うかもしれません。しかし、脱水を起こすケースは結構多いのです。脱水かなと思った場合にはすぐに病院を受診しましょう。

    また、症状が酷い場合やなかなか落ち着かない場合は、入院加療が必要になることもあります。入院期間は3~4日、酷い場合はもう少し長くなります。入院直後は絶飲食です。点滴で体液バランスを整えて、症状が落ち着いたら、少しずつ食事を始めていきます。ゆっくり身体を休ませることが大事なので、入院中はもちろん、退院してからも暫くは無理しないようにしましょう。