第15章 冷え性〔生活習慣を改善して注意〕

インデックス 第1節 衣服で対策〔夏場にも要注意〕  | 第2節 食事で対策〔体温を上げる食生活〕  | 第3節 食性を学ぶ〔冷え性を寄せ付けない〕  | 第4節 住居で対策〔頭寒足熱の勧め〕  | 第5節 入浴で対策〔シャワーよりも湯船〕  | 第6節 その他の対策〔冷え性の対策は色々〕

冷え性って体温が低いのか?いいえ、そうとは限りません。冷え性と低体温は別なのです。女性の半数以上が冷え性とも言われます。むしろ、冷え性は女性に多い症状なのです。個人差はありますが、女性の半数から7割近い方が冷えを辛いと感じています。女性は、男性に比べると、熱を作り出す筋肉が少ない、皮膚の表面温度が低い、貧血や低血圧の人が多い、などがその理由と考えられます。また、月経の影響などで腹部の血流が滞りやすいといったことも、女性に冷え性が多い理由でしょう。

・冷え性と低体温は違う
一般に体温を測って36℃未満の人を「低体温」と呼ぶことがありますが、冷え性は「体温が何度以下」という考え方とは違います。冷え性は「普通の人が寒さを感じないくらいの温度でも、全身や手足、下半身など体の一部や全身が冷えて辛い症状」とされています。
・意外に多い夏の冷え性
冷え性というと冬を連想しますが、冷房の効いた現代では夏の冷え性も多く見られます。外の暑さで汗をかき、冷房が効いた室内で冷やされ、汗が乾くときにも熱が奪われて冷え性の原因となってしまうというパターンです。これに加え、冷たい生ビールをガブガブ飲む、暑いからと浴槽に入らずシャワーで済ませる、といった夏の生活習慣も冷え性を招きます。
・男性にも、高齢者にもある冷え性
冷え性は女性に多い症状ですが、男性でも1割の人が冷え性を辛いと感じているようです。
・冷えの陰に生活習慣病がかくれていることも
男性の冷え性の原因は、運動不足による筋肉の減少やストレス過多、生活習慣病による動脈硬化などが関わっているケースが多くみられます。特に、高齢者では動脈硬化が進み、血行が悪化した結果として冷え性が起こることも多いのです。

体の「冷え」は、体温を調節するメカニズムと密接な関係があります。体の中心部の体温を維持するために手足が冷える。人間が生命活動を維持する上で大切な働きをしている酵素の働きは、37℃で最も高まります。そこで、内臓のある体の中心部の温度をつねに37℃に保つために、環境の変化に応じて体温を調節するわけです。

暑いときは四肢末端や皮膚表面近くにある血管を拡張させ、血液の流れる量を増やすことで外気に向けて熱を逃がそうとします。それでも足りなければ汗を出すことで熱を逃がします。逆に寒いときは、四肢末端や皮膚表面などの血管を収縮させて熱の拡散を防ぎ、心臓や肝臓など重要な臓器が集まる体の中心部に血液を集めて、体温を維持しようとします。

そのため血液が行き渡りにくくなった手先や足先は、温度が下がるのです。さらに寒いと、体がふるえますが、これは筋肉を動かすことで熱を作り出そうとする反応です。

  • 第1節 衣服で対策〔夏場にも要注意〕

    ◆衣服:冷え性の原因の「積冷」を衣食住で改善

    ・寒い思いを積み重ねる「積冷」
    冷え性は、いわゆる体質的な部分だけでなく、生活習慣のなかで冷えにさらされることの積み重ねが原因になることがあります。このことを、東洋医学では「積冷」と呼びます。例えば、エアコンの普及や衣服・食生活の変化、それに夜型の生活やストレスの増大も影響して現代人は冷えを感じやすくなっています。
    「生活習慣病」という言葉がよく使われるようになって来ましたが、食事や運動など生活習慣を改善することで疾病の予防や治療に役立つことが西洋医学的でも、ようやく認識されてきました。漢方では古くから衣食住をはじめとする生活全般にわたる注意、つまり「養生」が重視され、冷え性対策で、いろいろな角度から日常生活を改善することが有効です。
    ・冷えを感じる人は足先の温度が低い
    足先の温度が低いので、下半身を温める。冷えを感じる人と、感じない人の皮膚表面温度を比較すると、顔、腹、腰、手掌(手のひら)、手背(手の甲)、下肢(脚)では差がなかったのに対し、冷えのある人は足背(足の甲)、足底(足の裏)の表面温度が低かったという報告があります。冷え性の人は足先の温度が低いので、足を中心とした下半身を温かく保つ必要があります。
    ・冷え性の人は、足先の血流量も少ない
    客観的な目安として、足先の温度とともに血流量はどうなっているかの調査によると、冷え性の人は、そうでない人よりも足先の温度で4℃ほど低く、血流量も3分の1程度まで低下していました。冷え性の人は、足先など末梢部の血行に問題があることがわかります。
    ・下半身を温かく保つ工夫が必要。
    冬の下半身はしっかり温め、上半身は重ね着で調節。寒い冬でも、とっくりのセーターなど厚手の衣類をしっかり着込むというのは、少なくとも暖房した室内では不適当です。暖房が効いていると汗をかくため、汗で熱を放出してしまうだけでなく、汗が乾くときにも体の熱を奪って、かえって体を冷やしてしまいます。冬の服装の基本は「下半身は暖かく、上半身は重ね着で調節」です。上半身の重ね着は、外気温や室温の状況によって調整できるよう、脱ぎ着しやすい前開きのものを選ぶ、マフラーや手袋を持ち歩くといった工夫も大切です。
    ・夏は上着で冷房対策
    夏の生活のなかで冷房にさらされずに一日を過ごすのは困難です。自宅では快適な温度に調整できても、電車やバス、タクシーなどの乗り物の中、オフィスやお店などでは、いやおうなしに冷気がおそってきます。暑い夏には、肌を出して涼しげに装いたいものですが、うだるような暑い日でも、冷房で寒いときに「羽織れる一枚」を持って出かけるようにしましょう。冷房の弊害は、衣類で調節するのが一番の自衛策です。
  • 第2節 食事で対策〔体温を上げる食生活〕

    ◆食事:食べもの、飲みものの温度が「冷え」の原因

    私たちが歩いたり、何か運動をしたりするのも、更には心臓が動いているのも、食べ物からの栄養をエネルギーに変えているからです。この化学反応は「代謝」と呼ばれますが、代謝で生み出されるエネルギーの75%以上は熱となり、体温の維持に役立てられています。

    しかし、胃や腸などの消化管内では、消化が行われる際に入ってきた飲食物を温めることによっても熱が消費されます。このため飲食物の温度も体の「冷え」に大きくかかわってきます。

    ・できるだけ温かいものを口にする
    冷たい飲食物をとると体が冷え、温かいものをとると体が温まるのはよく経験するところです。冷え性を防ぐには体の熱を保持する必要があるため、物理的に温かいものをとることが望ましいといえます。特に、冷蔵庫から冷たい清涼飲料やビール、氷やアイスクリームなどを自由に出して食べられる生活環境となっているため、注意が必要です。
    ・体温のリズムを整える朝食
    体温の日内リズムの中で、朝食はとても重要です。日常生活での体温は、夜間には低く、早朝に最低となり、起床や朝食後に急激に上昇し、その後もゆるやかに上昇して夕刻前に最高になった後、ゆるやかに下降するという形で変動します。
    睡眠中は代謝も低下しており、朝食は1日の活動に向けて代謝を高め、体温を上昇させるという意味からも、とくに重要です。毎朝の食事は規則的に、温かく消化のよい飲食物を摂取することが大切です。昔ながらの朝がゆや雑炊、味噌汁とご飯などが理想的です。
    夜間は、入浴後の冷たいビールなど低温の飲食物を避けましょう。果物などは、体温の高い日中に食べるとよいでしょう。
    ・ダイエットで体重を減らしすぎるのは問題
    無理なダイエットはエネルギー不足になります。成人した女性は、同じ身長や体重の男性に比べて、筋肉量が10%ほど少ないため、体内で作る熱の割合もそのぶん低くなっています。では女性の体温は低いかというと、男女とも午後の高くなった時の体温は同じくらいです。作り出す熱の量が少ない女性が、どうして男性と同じ体温を維持できるかというと、女性の場合は男性よりも体脂肪の割合が約10%高く、体脂肪が断熱材の役割をすることで、熱産生量の少なさをカバーしていることがわかっています。
    つまり、適正な体重で適度な筋肉と体脂肪を保つことはともに、女性が体温を維持するために欠かせないのです。冷え性は更年期にも多いのですが、実は若い女性にも多く認められ、その原因は無理なダイエットによる摂取エネルギー不足と、筋肉や体脂肪の減少です。そして、その結果としての女性ホルモンのアンバランスだと考えられます。
  • 第3節 食性を学ぶ〔冷え性を寄せ付けない〕

    ・「食性」を知って、冷え性を寄せつけない。
    体を温める食物と、冷やす食物を使い分けましょう。古来より中国では、体を温める性質を持つか、冷やす性質を持つかという観点から、総ての食べ物を「熱・温・平・涼・寒」の5つに分類し、これを「食性」と呼んでいます。
    おおまかには、温・熱をまとめて「温性」、寒・涼をまとめて「冷性」とし、「平」とあわせて全体を3分類して、冷え性の人には、温性の食物を多めに、冷性のものを少なめに摂る事がお勧めです。
    2節図3
    食性を利用して、体のバランスをコントロールしましょう。大切なのは、食性を利用して、体のバランスをコントロールすることです。冷え性だからといって、体を温めるものだけ食べればいいわけではありません。体を冷やす食品は鎮静作用もあるため、火を通したり、体を温める食品と組み合わせて、上手にバランスをとりましょう。

    参考

    種類温める食べ物中間の食べ物冷やす食べ物
    穀類 もち米、ふ、ライ麦 米、とうもろこし そば、小麦
    芋類/
    加工品
    里芋、じゃが芋、薩摩芋、やま芋 コンニャク
    砂糖/
    甘味類
    黒砂糖、水あめ 蜂蜜 白砂糖
    油脂類 ゴマ油
    種実類 くるみ、松の実、栗 ゴマ、ぎんなん、クコの実、ケシの実、落花生、ココナッツ そば、小麦
    豆/
    豆類加工品
    いんげん、そら豆、納豆 大豆、あずき、えんどう豆 豆腐
    魚介類 鯵、鯖、鰯、ふぐ、海老、鯛、鰹、鱈、鯰、鰤、穴子、鰻 ドジョウ、鮒、はまぐり、鯉、サヨリ、舌平目、すずき、白魚、太刀魚、平目、鮑、烏賊、くらげ 蟹、牡蠣、蜆、蛸
    肉類 羊肉、鶏肉、鹿肉 牛肉、豚肉、鶏卵 馬肉
    乳/
    乳類加工品
    チーズ 牛乳、バター
    野菜類 玉葱、ニラ、生姜、大蒜、葱、蕪、南瓜、大根、高菜、しし唐辛子、紫蘇葉、紫蘇の実、青梗菜、茗荷、蓬、山葵、蓮根、牛蒡、 人参、米、トウモロコシ そば、小麦
    果物 桃、柘榴、金柑、棗 葡萄、杏、無花果、花梨、干し柿 バナナ、マンゴー、パイナップル、梨、柿、西瓜、苺、メロン、枇杷、蜜柑、林檎
    藻類青海苔、昆布、てんぐさ、もずく、若芽
    嗜好飲料類 日本酒などのアルコール、紅茶、ココア、中国茶、ハーブ茶 緑茶、コーヒー
    調味料/
    香辛料
    みりん、からし、味噌、シナモン、故障、山椒、唐辛子、クローブ、八角 しょうゆ、食塩 合成酢

    温性の食事は、体を温めるだけでなく冷えた状態から回復し易くしてくれる。食性を科学的に調べるため、女子栄養大学と北里研究所とが共同で行った実験をご紹介します。

    ・温性の食品を食べると(血液循環が良く成って体が温まる)
    まず健康な女子大学生8人(20.6±0.7歳)に、体を温めるとされる温性の食事1812kcal/日温性食品の重量比53±13%を5日間とって貰いました。この食事は、もち米、あじ、鶏肉、生姜など温性の食品の割合が、ふだんの食事の約3倍になっています。その結果、温性の食品を食べた後は、安静時の体表温度が高くなることが分かりました。尤も、母集団が少ないのですけれど…。
    ・いったん冷えても体表温度が回復し易い
    次に、冷水に手を30秒間つけて、その後の体表温度の変化を比較しました。すると、温性の食品を食べた人は、冷水に手をつけた後の体表温度の回復率が高くなることもわかりました (下のグラフ参照)。

    以上のことから、温性の食品を食べると、体が温まるだけでなく、いったん冷えても、体温が回復しやすくなることが確かめられたのです。

    2節図3
  • 第4節 住居で対策〔頭寒足熱の勧め〕

    ◆住居:夏の冷やし過ぎが冷え性を招く

    ・夏と冬では快適に感じる温度が違う
    日本は季節の変化が豊かな国で、日本人は春夏秋冬の変化に適応して暮らしてきました。日本人の基礎代謝量は、冬季に増加して夏季に減少し、その変動の幅は約10%といわれています。また、温度に対する感覚も季節とともに変化し、快適さを感じる気温は夏に高く冬に低くなり、その差は約3℃あるとされています。このように、本来、日本人は季節による気温変化への適応能力を備えているのです。  
    しかし、現代の日本では冷暖房の普及により季節による室温の変化が少なくなったため、四季の温度変化に対するこれらの適応能力が低下しているともいわれています。その一方で、過剰な冷暖房などで一日における室内と屋外の気温差が大きくなり、ときには20℃近いこともあるほど。特に、夏場の冷房による冷え症は現代病的な側面が大きく、近年、女性を中心に増加しています。
    ・室内外の温度差は7℃以内に
    快適に感じる温度には男女差があります。一般的に女性が快適に感じる温度は、男性よりも約3℃高いことが知られています。特に夏場は、薄着の女性に対し、男性は長袖のスーツにネクタイといった服装の違いも加わり、快適に感じる温度の男女差は、ますます拡大してしまいます。このため、暑がりの男性が室温を調節すると、寒がりの女性は、震えていなければならないことになりがち。しかも、制服が決められていると、服装で調節するのも限界があります。
    ・温度変化が大きいと自律神経の負担に
    一日の中で室内と屋外の出入りが多く、そのたびに大きな温度差に晒されていると、本来は体温の微調整としての血流調節を担っている自律神経系への負担が大きくなってバランスを崩し、冷え性の原因になってしまいます。
    このような過剰な冷暖房から起こる問題を少なくするには、クールビズやウォームビズなどを実践して、室内と屋外の温度差を7℃以内にし、皮膚血管運動による体温調節が可能な範囲にとどめるのが望ましいと考えられます。
    ・自宅では頭寒足熱と湿度調節を心掛け
    結構使えるのが除湿モードです。オフィスでは、ある程度の我慢も必要でしょうが、せめて自宅では、しっかりと冷え性を防ぐ環境管理をしましょう。梅雨時の蒸し暑さは、冷房でなく除湿モードでも不快感はかなり軽減されます。
    また本格的な夏に入っても、猛暑日ばかりとは限りません。ときには、除湿にして扇風機を利用したり、おやすみモードを使うのも良いでしょう。冬場のエアコン暖房は、どうしても顔が暑いわりには足元が寒く乾燥しやすいという傾向がありますから、コタツや床暖房などを活用し、いわゆる「頭寒足熱」がお勧め。また、かぜ予防の観点からも加湿器による適度な湿度の調節を心がけてください。

    人は暑さには適応し易いが、寒さには適応しにくい。いちど冷えた足先は、なかなか温まらないものです。一般に人は暑熱環境(暑い環境)に対しては発汗などの放熱作用によって効果的な体温調節をすることができます。

  • 第5節 入浴で対策〔シャワーよりも湯船〕

    しかし、寒冷環境に対する調節能力はかなり劣り、暑いときの発汗に匹敵するような、有効な熱産生の手段をもっていません。そこで寒い環境では、末梢血管を収縮させることで四肢末端や皮膚表面の血流を少なくし、熱が外に失われるのを防ぎます。その結果、足先の温度は、体の深部より10℃以上も低くなることがあります。このような場合は、暖かい場所に移っても足先はなかなか温まらないことがあります。

    ◆入浴:シャワーよりも湯船へつかる

    ・足湯は、手の温度までも高くする
    足湯の実験では、お湯につけていない手の温度も上がることが分かりました。40℃のお湯に20分間足をつけたところ、足先の温度は当然回復しました。また、手の平や手の甲の温度も約3℃上昇しました。これは足を温めることで、手をはじめとする全身の血液循環が改善したものと考えられます。足湯をすると下半身の冷えが原因でのぼせが起こる「冷えのぼせ」の状態も改善されることが多く、足湯は冷え性の人には手軽で有効な習慣だと思われます。
    ・入浴はぬるめの長湯が正解
    いちど冷えた足先は、なかなか温まらないのです。入浴実験をしたところ、冷えを防ぐ入浴のポイントは「ぬるめのお湯にできるだけ長く入る」ことだということがわかりました。温度が38~40℃のぬるめのお湯にゆっくりつかると、心身を緊張させる交感神経の働きが抑えられて副交感神経が優位となり、体だけでなく、精神的にもリラックスし、末梢の血管が充分に開きます。
    また、浮力と水圧の効果で足腰の筋肉が緩んで、体のすみずみまで血液が行き渡り、冷えやむくみの改善にもすぐれた効果を発揮します。ところが、40℃以上の熱いお湯に入ると、一気に体が温まったような気になりますが、これは間違い。熱い湯の刺激によって、鳥肌がたった経験はありませんか?これは、交感神経が働くためで、末梢の血管が収縮して、かえって血行が悪くなります。熱いお湯ですから、体の表面の温度は急激に上昇しますが、これは一時的なもので、体の深部まで温まらず湯冷めもし易いのです。
    2節図3
  • 第6節 その他の対策〔冷え性の対策は色々〕

    ◆その他:運動の習慣で冷え性対策

    ・運動をしてからだの中から熱を生み出そう。
    生活の中で体を動かす習慣を身に付けましょう。体はつねに代謝によって熱を生み出しています。温暖な環境で安静にしているとき、筋肉(骨格筋)が生み出す熱の量は全体の20%程度になります。
    しかし中等度の動作をしていると、代謝活動はいちじるしく高まり、骨格筋が生み出す熱の量は3倍以上になり、全体の76%にまで上昇します。通常、1日の生活における骨格筋の熱産生量は全体の約6割を占めると考えられます。従って、生活の中で運動を取り入れることも重要な冷え性対策といえます。日常生活で歩く機会を増やしたり、駅のエスカレーターを使わず階段をのぼったり、家事や庭仕事を積極的にしたりと、運動できる機会は生活の中に沢山あるのです。
    まだある「冷え」を防ぐ入浴法、そしてカイロや湯たんぽも活用しよう。
    ・半身浴と分割入浴の効用
    半身浴はもう実践している人も多くなっていますが、胸から下だけの入浴は、心肺系に負担をかけずに末梢循環の改善効果が得られるので、高齢者にも適しています。分割入浴とは、5~10分間の入浴を繰り返す方法で、循環改善効果が長時間持続するといわれています。
    ・電気毛布よりも、湯たんぽやあんか
    また簡便な温熱療法として、湯たんぽやあんかやカイロなども有用です。眠るとき電気毛布で体全体を温めると、皮膚が乾燥したり、過剰な発汗を招いたりすることがあります。湯たんぽやあんかで足もとだけを重点的に温めたほうが、冷えは効果的に改善されます。但し、取扱説明書をよく読んで、低温ヤケドをしないように注意してください。
    2節図3
    <安静時と運動時の熱産生量の比較>
    ・ウォーキングやストレッチも取り入れて
    軽い運動を毎日の生活に無理なく取り入れるのはストレス解消にもなり、自律神経の調整に役立つと考えられます。いろいろな雑誌とかテレビなどで紹介されるストレッチの方法を覚えて実践するのもいいでしょう。