第12章 白内障と緑内障〔どちらも早期発見が大事〕

インデックス 第1節 緑内障について〔意外にも自覚症状が無い〕  | 第2節 緑内障の予防〔早目に気付く方法〕

◆白内障とは

眼の中でレンズの役割を果たしている水晶体は、本来透明で光をよく通す。ところが、年齢と共に水晶体のたんぱく質が変性し、次第に白く濁ってくる。これを白内障といいます。

◆白内障の症状

白内障の症状は、目の中の水晶体が白く濁ります。そのことにより、視力が低下します。他の白内障の症状としては、次のような症状があります。

  • 眼がかすむ。
  • 光をまぶしく感じる。
  • 視力が低下する。
  • 急にめがねが合わなくなる。

このような症状があらわれたら、一度眼科で診てもらいましょう。

◆白内障の原因

白内障の原因としては加齢によるものが多く、この事を「加齢性白内障(老人性白内障)」と呼んでいます。個人差はありますが、誰でも年をとるにつれて、水晶体は濁ってきます。加齢性白内障は一種の老化現象ですから、年齢が高い人ほど発症するケースが多いようです。

また、白内障は、加齢黄斑変性症と同様、紫外線やダイオキシンなどによる活性酸素が大きな原因の一つであると考えられています。

糖尿病の合併症である糖尿病網膜症になると、白内障になる人も多いといわれています。

◆白内障の治療

白内障を自覚した場合は、まずは眼科での受診をお勧めします。眼科の医師と白内障の治療方針について良く相談の上、治療をして下さい。白内障の治療法について納得のいく説明が得られなかった場合には、他の眼科の医師にそのことを尋ねてみるのも一つの方法です。

白内障は老化現象とも言えますので、手術するほどでない場合には点眼薬や内服薬を用いて白内障の進行を遅らせるという方法をとります。この際に、眼の栄養補助食品としてルテインを利用する人もいます。白内障の症状が進み日常生活に支障がある場合は手術が行われます。

白内障の手術は著しく進歩し、かなり安全性が高く、患者さんの負担も少なくなってきています。優れた眼科医師の中では、驚くほどの短時間で手術を行なうことが出来る人もいます。自分ひとりで白内障について悩み、長く悩んでしまったために白内障の症状が進行するよりもまずは眼科の医師に相談することをお薦めします。

  但し、白内障の手術後は、どんなに手術が進歩したとはいえ、眼球に手術によるストレスが掛かっている場合もあり、術後の合併症(嚢胞様黄斑浮腫など)になる可能性もあります。自己判断で、術後の定期検診をおろそかにしないように気をつけましょう。

◆白内障の予防

白内障の予防には、眼の老化を遅らせるためにも抗酸化作用の強いポリフェノール(ブルーベリーやカシス)やルテイン、ビタミンC、ビタミンEなどを積極的に摂って、白内障を予防しましょう。また、白内障は光(紫外線)などの影響が原因とも言われておりますので、目が健康な時期からの紫外線対策や白内障予防としてサングラスをかけることをお勧めします。

  • 第1節 緑内障について〔意外にも自覚症状が無い〕

    ◆緑内障とは

    緑内障とは、目が正常な機能を保てる「適正な眼圧」以上の眼圧のために、視神経が障害され、視野が欠けてくる病気です。一度障害を受けた視神経は、再生することがないため、緑内障は失明する危険を伴う大変怖い病気といわれます。昔は「そこひ」と呼ばれ怖がられました。

    しかし、実は緑内障は40歳以上の17人に1人がかかる身近な病気なのです。自覚症状が無くたまたま眼圧の異常で専門の眼科医で精密検査したら緑内障と宣言される場合が多いのです。

    近年、緑内障は若年化し増加傾向にあるといわれており、早期発見、早期治療が大切なのです。40歳前後の方は、是非とも光を失くす前に一度眼科での検査をお勧めします。

    ◆緑内障の症状

    緑内障は、視野が欠損したり、視力が低下しますが、タイプによりそのスピードは異なり、徐々に進む症状と急速に悪化する症状があります。一般的に緑内障は、自覚症状が殆どなく、知らないうちに病気が進行していることが多いようです。緑内障は、早期発見と早期治療が大切なのですが、初期段階では自覚症状があまりないために、症状が進行してしまってから受診する人が多いようです。

    緑内障の場合、視神経の障害はゆっくりと起こり、視野も少しずつ狭くなっていくため、眼に異常を感じることはありません。視野が狭くなっても脳が経験則から補正してしまい。視野狭窄に気づかないのです。一方、急性の緑内障では、急激に眼圧が上昇し、目の痛みや頭痛、吐き気など激しい症状をおこします。脳梗塞と勘違いされがちですから注意して下さい。

    ◆緑内障の原因

    緑内障の直接的な原因は、前房内の房水が隅角からうまく排出されず、眼球内の圧力が高くなること。しかし、緑内障の直接の原因が眼球内の圧力が高くなったためとはいえ、殆どの緑内障患者はなぜ眼球内の圧力が高くなったのか、という正確な原因がわからないケースが多いようです。そのため、定期検診での早期発見が重要。

    緑内障の中でも日本人に多いのが正常眼圧緑内障だといわれます。正常眼圧緑内障とは、眼圧が高くないにもかかわらず緑内障になることをいいます。この緑内障になる理由として2つほど考えられます。

    • 眼圧が、一日のうちで正常範囲より高くなる時間がある場合
    • 視神経が圧迫に弱いために、正常範囲の眼圧でも傷ついてしまう場合

    緑内障を起こす眼圧が人によって異なるため、正常範囲と考えられていた眼圧が全ての人にとっての正常ではありません。また、次に当てはまる人も緑内障には気をつけて欲しいので、一度検査を受けることをお勧めします。

    • 血縁者に緑内障の人がいる。
    • 強度の近視
    • 低体温
    • 冷え性
    • 低血圧
    • 頭痛持ち

    近視はその程度が高いほど、緑内障になるリスクが高いといわれます。また、低体温、低血圧、頭痛、冷え性の人は、血流が悪いと考えられ、この血流の悪さが、視神経にダメージを与える要因になりうると考えられます。

  • 第2節 緑内障の予防〔早目に気付く方法〕

    ※眼圧は最高血圧値の1割の数値以下なら大丈夫です。眼圧20以上はもはや緑内障!

    ◆緑内障チェック

    <対面式視野テスト>

    対面式視野テストは、2人一組になって、行うテストです。膝が触れ合うほどの距離で行います。このチェック方法は片方の目ずつ行ってください。チェックを受ける人は、自分の右目がチェックする人の右目と真っ直ぐになるようにして座ります。

    片方の眼ずつチェックを行うので、チェックを受ける人はチェックしないほうの目を隠します。チェックする人は自分と相手の目の中間点に指を伸ばし、その中間点を中心に半径20㎝の円をイメージし、それに沿って親指と人さし指を軽く叩きながら、ゆっくり動かしていきます。 チェックを受ける人は目線を相手の目から外さないようにして、円を描く指が見えるかどうかをチェックしてください。もう片方の目も同様の方法でチェックします。

    ※相手の指が見えないところは、視野が欠けている恐れがあるため、緑内障の可能性あり。

    ※詳しい検査は、眼科専門医に診ていただくことをお勧めします。

    ◆緑内障の予防

    緑内障は、早期発見が大事ですので、眼科での定期的な検査(緑内障ドック)が一番の予防法といえます。緑内障は眼圧測定だけではわからないため、眼底検査、視野検査などが必要となる。また、緑内障は、ぶつかって眼圧が上昇する場合や生まれつき(隅角が未発達)でない場合には、生活習慣(糖分の摂り過ぎ、血液がドロドロ、眼精疲労、ストレス、運動不足など)と何らかの関係があるのではないかと考えられています。

    緑内障の治療や予防には、栄養補助食品(ルテインやカシス等)や生活習慣の見直しなどによる日頃からのケアが重要です。

    ◆緑内障の治療

    緑内障を自覚した場合は、まずは眼科での受診をお勧めします。眼科の医師と緑内障の治療方針について良く相談の上、治療をして下さい。緑内障の治療法について納得がいかなかった場合には、他の眼科の医師(出来れば日本緑内障学界の医師)に尋ねてみるのも良いでしょう。

    緑内障は、時間が経つほど治りにくくなるので、急性の緑内障の発作がおきた場合はすぐに治療を行い、眼圧を下げる必要があります。緑内障の治療は、一般的に薬を使って眼圧を下げますが、十分に効果が出ない場合は、手術やレーザー治療を行います。あくまでも眼圧を下げるだけの手術で完治はしません。

    自分ひとりで緑内障について悩み、長く悩んでしまったために緑内障の症状が進行するよりも、まずは眼科の専門医に相談することをお勧めします。完治はしませんが、現状維持で病気の進行を止める良い薬が認可されています。以前は特効薬の目薬で、キサラタンなどが活用されましたが、現在は認可されたルミガンという点眼薬が主流です。

    ※白内障の手術によって、緑内障にも効果が上がる事例が多いものです。
    (白内障の手術で、視力は望む数値を医師に伝えます。メガネが不要になります)