第2章 高血圧について〔高血圧はなぜいけないか〕

インデックス 第1節 高血圧の基礎知識〔高い低いのメカニズム〕  | 第2節 高血圧の症状について〔高血圧の悪影響とは〕  | 第3節 血圧測定と合併症の検査〔血圧の意味を知ろう〕  | 第4節 血圧をコントロールする〔どこまで血圧を下げるか〕  | 第5節 血圧を下げる食生活〔食事内容を見直そう〕  | 第6節 血管事故に注意〔動脈硬化が原因です〕

どうして血圧が高いといけないのでしょうか?明確に答えることが出来ますか?医師に血圧が高いと言われたから塩分を控えねば・・・、と言う会話が昔からよく聞きます。日本人には高血圧が身近な病気です。

でも『高血圧のせいで、からだが辛くて困っている』と言う話しは聞いたことがありません。自覚症状は問題にならないのに、なぜ血圧が高いといけないのでしょうか。

一つの統計データを示します。ある町の住民の血圧をグループ分けした結果、脳卒中の発生比率が、血圧の高い人ほど危険が多いことが分かります。勿論、高血圧の怖さは脳卒中ばかりではなく、脳以外の多くの臓器や部位に様々な形で悪影響(合併症)が現れます。高血圧を治療するのは、そうした合併症を未然に防ぐためです。

2節図3

以下、正しい『高血圧』の知識を学び、その予防と治療などを説明します。一方では、高血圧が原因となってどんな病気になるかを知って下さい。

<血圧とは>

血圧とは、血液が動脈を流れる時に、血管の内側に掛かる圧力のことです。血圧の上とか下とかいう言い方をします。

上の血圧:最高血圧:収縮期血圧
(心臓が収縮して血液を送り出した時の圧力)
下の血圧:最低血圧:拡張期血圧
(心臓が血圧を送り出した拡張した時の圧力)

一般的には、高血圧とは『最高血圧が140㎜Hg以上、最低血圧が90㎜Hg以上』を言う。

  • 第1節 高血圧の基礎知識〔高い低いのメカニズム〕

    血圧は、心臓から押し出される血液の量(心拍出量)と、血管の太さ(正確には血管内径)と、血管壁の弾力性によって決まります。血液の量が多ければ、血管の壁にぶつかる強い圧力が掛かり高血圧になります。また、抹消の血管が何かしらの理由で収縮したり、血管が硬く細くなれば、そこを通るために血圧が上がります。

    <正常血圧>
    心臓のポンプの機能が順調であれば、血圧は正常です。
    <高血圧>血管の収縮や動脈硬化
    抹消の細い動脈が様々な要因で機能的に収縮したり、または動脈硬化などで血管内部が細くなると、血圧が高くなります。また、血液量が多くなると、血管の壁に掛かる力が強くなり血圧は高くなります。いずれも心臓の負荷が高まり心臓肥大化につながります。

    ◆血圧を上げるもの

    塩分の摂り過ぎ、加齢、ストレス、激しい運動の後、冬の寒さ、外気温の急変、睡眠不足、過度のアルコール摂取、排便時の力み、日常の運動不足、肥満、過体重、遺伝の体質、性格、そして動脈硬化などの病気があります。

    • 外気温の急変とは、入浴時の脱衣所の温度や暖房部屋からの外の冷気差など
    • 性格とは、何でも一人で抱え込むタイプの人

    ◆血圧を下げるもの

    休養/睡眠/運動習慣/夏の暑さ/ぬる目のお湯入浴/少量のアルコール

    血圧は加齢と共に高くなるので注意しましょう。若い20代の頃の筋肉や心臓そして血管年齢を考えれば理解で来ましょう。男女を問わず、70歳を越えれば一気に血管年齢が老化してしまいます。それが高血圧にも関連し、高血圧症候になるのです。一昔前は加齢と共に血管が老化するので、老人の血圧は高くて当たり前だと、WHOですら見解を述べていました。

    しかし、やっぱり血管年齢に関係なく高血圧は不味いのです。加齢に関係なく、血圧の数値は健康のバロメータでもあるのです。

    <高血圧になりやすいのはどんな人?>

    高血圧の人の大部分は、血圧を上げる要因を特定できない「本能性高血圧」と言うタイプです。加齢や血圧が高くなりやすい体質(遺伝性も含む)、塩分の摂り過ぎ、太り過ぎなどの多くの要素が関連して起こります。

    患者さんの数は少ないのですが、血圧を高くする明らかな原因があって高血圧になっている場合もあります。これを「二次性高血圧」と言います。肝臓の病気や内分泌の病気などが該当します。二次性高血圧では、その原因となっている病気を治療すれば、血圧は下がります。

  • 第2節 高血圧の症状について〔高血圧の悪影響とは〕

    多少血圧が高くても、自覚症状が無いのが普通です。血圧がかなり高い場合には、頭痛、目眩、肩凝りなどが起きやすくなります。しかし、こういった症状は血圧とは関係なしによく現れるものですから、高血圧は自覚症状がアテにならない病気と言えます。

    だからこそ、症状が有る無しに関わらず、検査し治療を受けて予防する必要があるのです。高血圧状態では、血管の壁に常に強い圧力が掛かっています。血管壁はその圧力に対応して、次第に血管の壁を厚く強く硬化させて変化します。これが動脈硬化の発症です。

    その動脈硬化の結果、血管の弾力性が失われます。そして血管内部はますます狭くなり、血圧が更に上昇する悪循環に陥るのです。この悪循環が続くと、やがて合併症が起こります。

    <高血圧の合併症>

    高血圧の影響は先ず、血管壁が弱い、細い血管に現れます。この細い血管が多い臓器ほど早く障害になります。具体的には、脳や眼(網膜)や腎臓などがそうです。更に、高血圧が長時間続いて太い血管の障害が起きると、脳卒中や心臓病あるいは動脈瘤破裂という、生命を脅かしたり、身体に後遺症を残す障害の重い病気が起きてしまいます。

    一般に合併症は一度起きてしまうと治すのが難しく、病気の進行を抑える治療が精一杯になってしまいます。従って高血圧は、合併症が起きる前に治療や予防を始めることが大切です。

    ◆腎臓の障害
    尿いタンパクが出たり、疲れやすい、むくみなどが現れます。腎機能低下が進行すれば、人工透析を受けて血液を浄化しないと、生命を維持できなくなります。
    ◆眼(網膜)
    眼底出血などが起こり、視力が低下することがあります。眼底の毛細血管が破裂しての眼底出血は怖い病気です。
    ◆脳
    脳の血管が粥状に詰まって血流が滞る脳梗塞、血管が破裂する脳内血の2種類があります。脳内の動脈瘤破裂も脳出血の一種です。発生時には麻痺、舌のもつれ、眩暈、嘔吐、意識障害などが起きます。
    ◆心臓
    動脈硬化による狭心症や心筋梗塞、高血圧に対応し心臓がオーバーワークを続けた結果生じる心肥大(心臓の壁が厚くなった状態)、それらによる心不全などが起きます。

    ※緊急救急車

    脳卒中の症状や心筋梗塞と思われる激しい胸痛発作などが現れたら、躊躇せずに救急車を呼んで下さい。救急車が救急救命センターなどへ搬送して処置します。この発生から数分数十分の差が、生命を助ける場合すらあります。また最先端の医薬品開発で、発生から3時間以内ならば脳内血栓すらも溶かす薬TPAがあり、後遺症も残りません。

  • 第3節 血圧測定と合併症の検査〔血圧の意味を知ろう〕

    自宅に血圧計を持っている方も増えています。毎日、一定の時刻に測定する習慣も良いでしょう。下の表を見て下さい。一般的に上の血圧が140mmHg以上を高血圧と呼んでいます。高血圧の時に降圧剤を飲みます。薬は上の血圧を下げても、下の血圧はなかなか下がりません。

    mmHg至適適切普通やや高い高い注意
    収縮期120未満~129~139~159~179180以上
    拡張期80未満~84~89~99~109110以上

    症状が現れずにからだを蝕む「静かな殺し屋」高血圧です。その治療には、検査を受けて血圧がどのレベルにあるのか、合併症の気配は見られないか、常にチェックしておく必要があります。検査の基本は勿論、血圧測定です。血圧は時々刻々と変化していますから、より良い血圧コントロールのために、診察時に測定して貰うだけでなく、家庭での自己管理やスポーツジムでの記録などがお勧めです。

    なお、家庭やジムで測定する血圧は、精神的な緊張がないので病院で測定する値よりも低い値になることが多いものです。病院で測定すると高くなる人がいます。これは「白衣高血圧」と呼ばれ医師や看護師に囲まれる環境の緊張感から興奮するためです。主に高齢者に多く見受けられます。

    病院では血圧測定以外にも、眼底検査で血管の状態を確認したり、血液採取や尿検査などで合併症を調べたりします。(眼底は、血管をじかに見ることができる唯一の場所です)

    <血圧自己測定のポイント>

    • 毎日、同じ時間帯に、同じ条件で、測定します。
    • 起床後と夕食2時間後ぐらいの2回測定するのがベターです。
      血圧は、一般的に活動中の昼間は高く、夜は低くなります。
    • 測定器の説明書をよく読んで、正しい方法で測定します。使い方の間違いは大きな差。
    • 信頼性の高い測定器は上腕で測る物が良いでしょう。
    • 測定値は毎回記録を残して、通院時に主治医に見せましょう。治療効果の評価や治療方法の変更などに有益な情報源となります。
    • なお、下の血圧値(拡張期血圧)は実際の血圧よりも高めに出る傾向があります。
      数回の深呼吸をしてから測定しましょう。
    • 出来れば左右で血圧が違う場合がありますので、時には上腕を左右替えて見て下さい。
      これは心筋梗塞の度合いを調べるチェックにもなります。
  • 第4節 血圧をコントロールする〔どこまで血圧を下げるか〕

    <降圧目標を判断>

    血圧をどの程度に下げると良いのか?血圧コントロールは医師が患者さんの年齢や合併症の有無などを総合的に判断して決めます。一般的な目安は収縮時血圧(上)と拡張時血圧(下)がそれぞれ 130/85mmHgです。でも高齢者の場合にはやや高めに設定したり、働き盛りの若い世代や、糖尿病の人あるいは腎臓病の人では低めに設定することがあります。

    余談ですが筆者は、上と下とを足して200mmHg程度と解釈しております。

    <降圧目標の目安>

    該当者診察室測定血圧家庭測定血圧
    若年者、中年者130/85未満125/80未満
    高齢者(75歳以上)140/90未満135/85未満
    糖尿病・慢性腎臓病・心筋梗塞130/80未満125/75未満
    脳血管障害140/90未満135/85未満

    <減塩・減量が基本>

    高血圧の治療では、先ずは生活習慣病と位置づけ、日常の生活習慣を見直すことから始めます。そうしないと、治療効果が上がらないばかりか、高血圧以外の生活習慣病の合併症が進行してしまうからです。高血圧の治療はあくまでも合併症を防ぐことが目標で、血圧を下げるのは手段に過ぎません。

    塩分の多い食生活や過体重(肥満もその一つ)を放置し、薬だけで血圧を下げたとしても、治療の意味は半減です。また同じ食生活を繰り返すでしょうから。一番のポイントはやはり減塩でしょう。塩の代わりに酢を使ってみたり。

    塩分は水分を引きつける作用があり、そのため血液量を増やします。同時に血管を収縮させ血圧を上げます。急に厳しい減塩に取り組むと続かなくなりますから、無理の無い程度の減塩から始めるようにしましょう。外食時にどのお店の味も濃い、と感じてきたら塩分控えめの食生活が定着してきた証拠です。

    <減塩アイデアの調理>

    • 調味料は少なめに
    • ダシの旨みを活かす
    • 酢や柑橘類の酸味、香辛料を使って味付けを
    • ナトリウム含有量の少ない減塩醤油や減塩味噌を使う
    • うすくち醤油は逆に塩分が多いので使わない
    • 一品に集中して塩分を使い、他は無塩で素材の味
    • 料理全体に味を付けずに、表面に味付け
    • 煮付け魚よりも焼き魚で付け醤油
    • 麺類のスープは飲まない
    • 漬物類や汁物は少なめに
    • 即席食品をできるだけ控える

    <からだを動かして気分転換>

    運動は、血管を広げて血行を良くし血圧を下げます。また、減量やストレス解消にもよく、高血圧の治療には欠かせません。但し、急に激しいスポーツを始めるのではなく、医師の指導を受け早歩きウォーキングなど、毎日気軽にできる運動から始めましょう。

    1分間の脈拍が100~120程度になる運動を1回1時間なら1日おき、1回30分なら週に5~6日行うと良いでしょう。精神的なストレスは、血管を収縮させて血圧を上げます。かと言って、ストレスを排除することは不可能なので、趣味や社会活動などの気分転換になる時間を作ろう。また、睡眠不足も高血圧の原因の一つです。疲れた心を休めるために睡眠を十分に取りましょう。

    <お酒は自分の適量・タバコを捨てる>

    アルコールは少量ならば血圧を少し下げます。しかし、飲み過ぎると途端に血圧が高くなり心臓の負担も増えます。目安としては1日に日本酒で1合、ビールならば中瓶1本までが良いとされています。(実に少量ですね!少量ならば百薬の長なのです)

    喫煙習慣は血管を収縮させたり、血管壁を傷付けて、動脈硬化の進行を早めるので合併症の危険がより高くなります。活性酸素も増加してしまいます。可能な限り周囲迷惑な煙害臭害のタバコと手を切って欲しいものです。因みに、下記の判断もひとつの目安です。

    (1日に吸う本数*今までに吸い続けた年数)≧600 ならば病気発症危険域!

    <出来なければ血圧降下剤>

    生活習慣を見直して、是正しても十分に血圧が下がらない場合には、降圧剤の投与となります。降圧剤にもいくつかの種類があり、病状に応じて処方されます。それぞれに服用の注意点現れやすい副作用などがあります。医師や薬剤師の説明をよく聞いて正しく薬を飲みましょう。

    なお「薬を飲み始めると一生飲まなければならないから未だ飲みたくない」と意味不明な言い方をする方がいます。本末転倒ないい方です。自分で生活習慣を変えきれず、血圧を下げられなかったのでしょう?高血圧は自覚症状が無くても合併症が進行する怖い病気への起爆剤です。その合併症をおこさないために予防する薬を飲むのです。人によっては薬を減らしたり、服用を中止することも出来ます。本人の努力次第でしょうね。

    <血圧は徐々に下げる>

    血圧は徐々に下げるものです。薬物治療を始めるときは、数ヶ月を掛けて少しずつ血圧を下げて行きます。急に血圧を下げると、活力を無くして生活の張りが失せたり、脳梗塞の危険がやや高くなるからです。

    このため、最初のうちは作用が弱めの薬から少なめに処方されます。全身の状態の変化を診ながら薬の量や種類が調整されます。「きちんと薬を飲んでいるのに血圧が下がらない」と言って通院を止めたり、病院を変えたりすると、いつまでたっても適切な治療を始められません。

    <自己判断で薬の服用を辞めない>

    薬は指示どおりの服用を守って下さい。例えば家庭用血圧測定の結果で自己判断から服用を辞めたり飲んだりしては、血圧コントロールを乱して危険です。撥ね返り現象と呼ばれ、突然に血圧が高くなったりします。薬の飲み方については、必ず主治医に相談して、その指示に従って下さい。

    なお、薬を飲んだ後に眩暈やふらつきなどの異常を感じたり、発疹やかゆみなどが現れたらどんなことでも構わないので至急、主治医に相談して下さい。薬のアレルギー体質もあります。

    <血圧が下がっても、定期的な検査を>

    治療を続けて行くうちに、血圧が安定してきます。すると安心と気の緩みで検査を忘れる人がいますが、人間のからだは歳月の変化に合わせて変化しています。一度でも高血圧になった人は、もともと血圧が高くなりやすい体質ですから、暫く薬を中止していると再発します。

    たとえ今、薬を飲まずに血圧コントロール出来ていても、血圧変化を見逃さずに合併症を予防し管理するために、定期的な通院を欠かさないようにしましょう。合併症の脳梗塞や脳出血や心筋梗塞は運良く助かる人もいますが、危険な怖ろしい病気です。しかも、突然に前触れなく発生するので危険極まりないのです。その発症の恐怖に怯え危険に晒される覚悟で薬の服用を辞めますか?

    高血圧はありふれた病気です。高血圧が見つかったら、一病息災のつもりで気長に自己管理を続けて行って下さい。合併症さえ無ければ、自覚症状も無く、健康な人と変わらない人生を送ることができます。合併症を発症したら命の危険性もあり、後遺症もあり、とにかく合併症だけ発症しなければいいのですから。

    ※血圧降下剤で最高血圧は下がりますが最低血圧は下がらない!ず~と服用を続けますか? 

    ◆血圧を下げる食事の方法

    よく言われる食べ方の順番は、次の順序が良いとされています。

    • 野菜などの「食物繊維」
    • 肉、魚などの「タンパク質」
    • 米や麺類などの「炭水化物」

    この食べ方は、血糖値の上昇を抑える食べ方として糖尿病や肥満にも効果的です。

    • 早食いにならないよう
    • よく噛んで食べる

    これで満腹感が得られて摂取量が減るのでダイエットにも効果もあります。

  • 第5節 血圧を下げる食生活〔食事内容を見直そう〕

    ◆血圧を下げる食べ物

    血圧を下げる食べ物として、まず3大栄養素(カリウム、カルシウム、マグネシウム)を多く摂るのが大事です。牛乳を良く飲んでいれば高血圧を予防できます!

    カリウム
    野菜、果物、豆類、芋類、海藻類、魚、りんごやバナナ、ほうれん草、アボカド、パセリなど
    カルシウム
    牛乳、乳製品、大豆、緑黄色野菜、牛乳、チーズ、厚揚げ、いわし、ひじき、小松菜など
    マグネシウム
    種子類、海藻類、魚介類、大豆、玄米、ごま、アーモンド、あおさ、干しエビ、納豆など

    中でも3大栄養素をバランスよく含んだ食べ物は「大豆」です。納豆、豆腐、豆乳などに多く含まれていますので毎日、積極的に食べるようにしましょう。

    ◆タオルグリップ法

    用意するのはタオル1本です。オランダ医学で一躍有名になりました。

    • タオルを握りやすく巻きます。握った時に指同士がつかない太さにします。
    • タオルを30%程度の力加減で2分間握っています。
    • 2分間経ったら1分間休みます。

    右手と左手で2回ずつをひとセットとして、1日3セット行います。

    効果を感じられるのは半月~1ヵ月ほどですので、気長にやりましょう。

    <まとめ>

    • 血圧を下げるには有酸素運動と食事に気をつけましょう
    • 食べる順番にも気をつけましょう!食物繊維⇒タンパク質⇒炭水化物
    • 血圧を下げる食物は3大栄養素を含んだものを多く摂りましょう
    • チョコレート、オレンジジュース、コーヒーは適度に取ると血圧が下がります
    • 動物性脂肪を多く含んだ食物は血圧を上げます
    • 「タオルグリップ」は簡単で効果的

    ◆ヒートショック現象

    真冬などで特に注目されているのがヒートショック現象です。暖かい部屋から冷えた脱衣所や浴室、トイレに移動する時、急激な寒暖差によって血管が縮んで血圧が急上昇する、ヒートショックという現象が起こることがあります。

    血管や心臓は急激な温度変化による負担に弱いものです。ただでさえ気温が低下して血圧が上がりやすいこの時期、冬の過ごし方が血管への負担を更に大きくしてしまうのです。日頃の生活の中で、血管に負担をかけている状況が無いか、意識してみて下さい。

  • 第6節 血管事故に注意〔動脈硬化が原因です〕

    ◆血管事故に注意

    血管は全身に、くまなく、栄養や酸素を運ぶという大変重要な働きをしています。しかし、暴飲暴食や運動不足が重なると、高血圧や脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病を引き起こしやすくなります。それらの生活習慣病は、血管を傷つけ、傷が重なることで動脈硬化を引き起こすリスクが高まります。

    動脈硬化が進むと、血管は、硬く、狭く、詰まりやすい状態になり、その狭くカチコチになった血管が、最後には命にかかわる心筋梗塞や脳卒中などいわゆる血管事故へとつながっていくのです。血管を「しなやか」な状態に保つことは、健康にとって大切なことなのです。

    2節図3

    ◆しなやかな血管

    血管をしなやかにするためには、生活習慣病対策が必要です。まずは、食事と運動に気をつけることが基本です。年末年始で忘年会や新年会も多くなり、暴飲暴食になりがちな時期ですが、食事については、適量のカロリーと栄養バランスに配慮することが大切です。特に、塩分は血圧を高める原因になりますので、摂り過ぎには注意が必要です。

    厚生労働省が定めた「日本人の食事摂取基準」では、食塩摂取の一日あたりの目標量は、男性8.0g未満、女性7.0g未満(いずれも18歳以上)と言われています。運動については、忘年会や新年会が多い方は積極的に歩いて移動する、エスカレーターではなく階段を利用するなど、負担の少ないところから始めてみてはいかがでしょうか?

    さらに血管への負担を減らすには、生活習慣を見直すだけではなく、ヒートショックを防ぐことも大切です。寒暖差による血圧上昇を防ぐために、脱衣所を含むお風呂場やトイレを暖めておくことや、外出時にはマフラーや手袋などの防寒着を家の中から着用しておくことなどが対策として挙げられます。