さあ出かけよう

はじめに

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				清水山 観世音寺-太宰府市
    清水山 観世音寺-太宰府市  
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				清賀山 正覚寺-福岡市城南区
    清賀山 正覚寺-福岡市城南区  

ここでは、お寺めぐりや街道歩きをする場合の前準備・携帯する必須アイテム、心得などについて、作者の経験したことを踏まえて説明する。 主にお寺めぐりを中心とした記述となっていますが、街道歩きもほぼ同様です。街道歩きにもご活用ください。

参拝日和

以下は九州中国地方に限っての話。

  1. 安全第一。体調が悪い時・天候が悪い時などは無理しない。
  2. 春夏秋冬いつでも良し。
  3. 一番気持ちが良いのは春秋の彼岸頃。暑くもなし・寒くもなし。
  4. お祭り・縁日・イベント・紅葉・桜なども参拝日を選ぶポイント。こういった日には本尊はじめ思わぬ寺宝も拝める可能性があります。
  5. お参りするお寺周辺が田園地帯の場合、農繁期は避けたほうが良い。
    近所の農家の方々(場合によってはお寺の方々も)は田植え・稲刈りなどでお宅に不在なことが多く、道をたずねたりなかなかできない。空き巣と勘違いされることも多々ある。

事前準備

  1. アポ:作者は、殆どのお寺へのお参りはアポなしで行く。 これは、目的とするお寺への到着日時を作者の本来の仕事の都合・天候などのもろもろの理由で事前(おそらく数日前が常識であろう)に 決めることができない。運よくスケジュール調整ができてアポが取れたとしても、その時刻にお寺に到着する事はかなりキツい。また。たとえアポがとれたとしてもお寺の都合(急な通夜など)でドタキャンの可能性もある。 また、物好きの作者の都合でわざわざ時間をとって頂くのもお寺にとって迷惑ではないかと思うからである。 拝観料を払って、開門・閉門時間が明示されているお寺は別ではあるが・・・
  2. 場所の確認:アクセス経路。特に車で行くときは駐車場の有無の確認
  3. 開門・閉門時間の確認:さらに日の出・日の入り時刻。
    写真撮影をするのであれば、大体11時~13時頃のお参りが良い。その時間帯をはずずと太陽の光が逆光になることがある。
  4. 宗派・歴史の確認
  5. 案内本、パンフレットなどの収集
  6. 要チェック項目:伽藍配置・施設・寺宝・周辺の観光スポット・休憩所・トイレ・現地の天候・食事方法(弁当/外食)・場所
    特に、田舎のお寺・山寺の場合、コンビニ・食堂などが無い場合が多い。

携行品

  1. 案内本、パンフレット
  2. 朱印帳:収集する趣味のある方。
  3. 小銭:お賽銭用。いざとなったとき、一万円札しかなかったら・・・・
  4. 念珠数珠:持参は必須ではない(宗旨が違えば念珠も異なることがあるだがそこまで指摘する寺院は少ない)
  5. 食料・水:弁当・水筒・おやつなど・・特にに甘い物。チョコレート・黒砂糖・飴玉などは常にバッグに入れて置いたほうがよい。 作者は食事はほとんど嫁の作るおむすびを持参する。きれいな空気・景色の中で食べるおむすびは最高である。
  6. 履物はスニーカーが良い。長い石段、坂道などの場合、特にハイヒール・革靴などではつらい。
  7. 上着:夏でも長袖が良い。虫・蛇避け。ファインダーの無いデジカメで写真撮影する場合は上着は黒っぽい無地のものが良い。白っぽいものであるとカメラの液晶に服が反射して見づらい。
  8. 帽子:日よけ。
  9. 手袋:軍手で結構。
  10. タオル:意外と役にたつ。一度ハチに襲われたときにはこれでほっかむりしてしのいだ。
  11. 雨具
  12. 携帯用トイレ:特にご婦人がた
  13. 名刺もしくは身分証明書:これはかなり重要(不審者と間違えられそうになる前にお寺の関係者の方に挨拶する)、また同じ趣味の方がいた場合に自己紹介ができる。
  14. 地図:紙の地図・スマートフォン(ナビアプリインストール済)。予備バッテリもしくは充電器。
  15. 携帯電話
  16. レジ袋:ゴミ入れ、行き帰りに地元の果物・野菜を買ったりもらったりする場合に重宝する。また、急な雨などでもデジカメ・スマフォなどを保護できる。
  17. カメラ
  18. ペンライト
  19. ルーペ
  20. メモ帳
  21. 錫杖(しゃくじょう):ヘビ避け、イノシシ避け、熊避け。危ない所へは作者は右写真のステッキを携行する。
    特にクマの出没する地方では熊鈴、もしくは本物の錫杖があればなお良い。
  22. ナイフ:思わぬ食べられる野草などがあった場合に重宝する。(ただし違法行為はだめ)
  23. 携帯用灰皿

境内での心得

寺院内での行動の原則は十戒(下を参照)に従えば問題なし。 ごく常識的な行動をすれば良い。分かりきった事ばかりであるが、敢えて列挙する。

  1. 山門をくぐる前に一礼。山門の敷居(しきい)は踏まない。お寺を出る時も山門前で一礼する。
  2. 手水(ちょうず)があればそれを使い本堂またはご本尊に脱帽(サングラスははずず)して合掌してお参りする。鰐口(わにぐち)があれば合掌の前に鳴らす。
  3. お賽銭はすすんであげる。お寺は境内の維持費等で多大な経費がかかっている。額は問わない。ご利益あります。
  4. 灯明(ロウソク)・線香の後始末は確実にする。火の用心
  5. 携帯電話はマナーモード。これは重要。静寂の中突然呼び出し音が鳴り出したら・・・
  6. お寺の行事が開催されているときはその邪魔をしない。お寺から見れば信者・門徒さんが主役で、我々はある意味「部外者」。
  7. 身なりを正す。最低、襟のあるシャツ(ポロシャツでも可)
  8. は必ず履く。(サンダル類は坂道などで危険であるしお寺の関係者に失礼である。)
  9. お寺の関係者もしくはお参りの人と会ったら挨拶する。
  10. お参りの規則が掲示されている場合は必ずそれに従うこと(写真撮影・境内での飲食他)
  11. 運よく、建物の中に案内されるか、合法的に入室できた場合は特に写真撮影については許可を得て撮影する。 特にストロボ撮影は許可を得る。
  12. 千社札はお寺に許可を得る。(参考:千社札のマナーとルール : My Style)
  13. 立ち入り禁止区域には入らない。
  14. むやみやたらに建物・仏像・植物などにさわらない。特に境内の草木などは傷めない。
  15. ゴミなどは残すさない。他人の捨てたゴミも進んで清掃する。
  16. お寺の駐車場は原則はお寺関係者・檀家・門徒さんが優先。駐車する場合はお寺に許可を受ける。
  17. 境内での飲酒喫煙は原則的に慎む。
  18. 山道・崖など危険な場所には単独で立ち入らない。

最低これだけはチェックして帰ろう

近年のほとんどのお寺は本堂域までは車で横付けできるようになっている。 かなりの場合、これは新しい参道。ところが、歩いて本堂域まで行く本来の参道が目立たないが別にあることも多い。 この本来の参道はあまり目立たないお寺が多いが、思わぬ石垣・石段・石仏などの遺構、草木などがあることが多い。 本堂域までは是非本来の参道を通ってお参りすることをお勧めする。さらに、お寺周辺の集落の家並みなどを眺めるのも楽しみの一つである。

以下に作者が心がけてお参りするチェック内容を列挙する。

  1. 写真は下記の場所は最低限撮影する。
    本堂・本堂の扁額・本尊(許可があれば)・寺宝(許可があれば)・鐘楼・山門・山門の扁額・参道・案内板(あれば)・境内の状況・全景・近隣の施設(お寺、神社、温泉、土産物屋、その他)
  2. 山号・寺号の読み方(お寺の関係者に聞けばだいたい教えてくれる)
  3. 建物・石仏などに建立銘などがあればそれもメモもしくは撮影する

ハチ対策

ここ2、3年。お寺めぐり、街道歩きなどしているとハチ(特にスズメバチ)に遭遇する事が多くなりました。 特別にこの項を設けました。 大原則は、ハチが居そうな所に近づかない。たまに「ハチ注意」の立て札がある事があります。 やむを得ず、ハチのいそうな所に行く場合は下記を参照ください。

  1. 長袖の服装・軍手・帽子は必携。黒系の服は身につけない
  2. 極力肌を露出させない。上の項でも述べましたが、顔は見た目にとらわれずタオルなどで覆う。
  3. 低音の「ぶんーん」という音がしたら周りにハチが居るサイン。
  4. 縄張り(半径10m程度)に入ったと思ったら落ち着いてゆっくりそこから逃げる。決して手で払わない。 作者は何度も首周りにまとわりつかれましたが、慌てずゆっくり縄張りから逃げればそれ以上はおいかけられませんでした。
  5. 柑橘系・フェロモン系の香水はつけない。
  6. 刺されたら・・・患部を流水につけて毒を絞り出し,氷などで冷やすと良い。 ご心配な方は病院へ行くことをお勧めします。オシッコ(アンモニア)は効かないそうです。
  7. 参考サイト:
    スズメバチ対策十箇条
    蜂(ハチ)に刺された!!さて、どうする? うはら皮膚科

FAQ

1.お寺の山門が閉まっていたら
原則は「お寺は今入ってほしくない」とのサインと思う事。 ただ、山門は原則常時閉めてあり、通用門が空いている場合がある。この場合はお寺の方許可を頂く。
2.「山門不幸」
お寺の方が亡くなった時に門前に表示される。 お寺めぐりをする場合は、これが表示されていた場合は参拝は控えるほうが良いかも。

十戒

仏教の教えである。お寺散策時にこの項目を遵守する気持ちでいればまず失礼はない。

  1. 不殺生(ふせっしょう):むやみに生き物を傷つけない。
  2. 不偸盗(ふちゅうとう):他人の財産を盗まない。壊さない。
  3. 不邪婬(ふじゃいん):みだりに不特定の者と姦淫しない。
  4. 不妄語(ふもうご):嘘を言わないこと。才能や徳がないのにあるようにみせない。
  5. 不綺語(ふきご):誠心もなく、飾り立てた言葉、ありもしない事を言って人にへつらわない。人をからかったり恐怖心をあおったりしないこと。
  6. 不悪口(ふあっく):人の悪口や陰口を言わないこと。驕りたかぶって他人を見下さないこと
  7. 不両舌(ふりょうぜつ):二枚舌を使わない。人と人の親交を不仲にしないこと
  8. 不慳貪(ふけんどん):お金や物を得ることだけを考えずに、仏になるということを目標とすること
  9. 不瞋恚(ふしんに):感情を出すことを耐え忍んで、相手のすべてを包容し理解して怒らないこと。自分が正しくて、他人は間違っているという感情を持たないこと。人生は思い通りにならないと感じ、それを楽しむこと。
  10. 不邪見(ふじゃけん):ひがまない。物事を正しくまっすぐに考える。ひねくれて考えないこと。物事や現在の状況が常に変わらないと思わないこと。

作者のお寺めぐり

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				念仏2号
    念仏2号  
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				念仏4号
    念仏4号  

作者は四輪車の免許が無い為、近地の場合は念仏2号(HONDA PRESS CAB 50cc)で移動。 遠地の場合は、その近辺までは公共交通機関。そこから先は50ccのバイクをレンタルできればして、無ければ 徒歩にて移動する。

余談ではあるが、我が念仏2号は重宝している。駐車場の心配はほぼなく、狭い道・山道などを行く時も 小回りがきく。おまけにかなりの急坂も登れる。また、前の新聞入れのカゴ、後ろの荷台も大きいので 機材・弁当などかなりのものが積載可能である。

中距離以遠では念仏4号(YAMAHA SR400)を利用している。早く移動できて良いがやはり小回のきく念仏2号のほうが向いているようである。

謝辞

作者はお参りするときは、妻のつくる弁当・お茶・コーヒーを持って行く。 この物好きの作者に文句ひとつ言わず朝早くから準備してくれる妻には感謝感謝です。