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唐泊山() 東林寺(とうりんじ) [東林禅寺] ★★ 臨済宗妙心寺派

歴史

安国山 聖福禅寺の 西部寺院である。

境内の案内板の内容をそのまま記す。

この寺は、臨済宗妙心寺派の寺で、 栄西(ようさい)1141-1215が二度目の渡宋1187から帰国したあと建立したものです。

集落の背後の丘陵があるという立地が宋の東林寺に似ていることから、この名が付けられたと言われています。

境内には、栄西が修行に使用したと云われる「座禅石」、「栄西禅師像」、 「万葉歌碑(まんようかひ)」があります。

ここから見下ろす唐泊(からどまり)港は、古くから天然の良港として知られており、 湾に南面するため、奈良時代からの遣新羅使(けんしらぎし)はここで風待をして、朝鮮半島へ向かったと云われています。 そのため、ここに渡航者の宿が置かれたことから韓亭(からどまり)と呼ばれました。

また、江戸時代には、能古(のこ)、浜崎、今津、宮浦(みやのうら) と並び、 「筑前五ヶ浦廻船(ちくぜんごかうらかいせん)」の港として栄えました。

平成14年3月 西区役所

伊藤氏メモ福岡寺院探訪』に次のような記載がある。()

方丈には仙厓和尚の書いた本額「初禅天」がある。 なお、境内の万葉歌碑には「からとまり能許の浦波立たぬ日はあれども家に恋ひぬ日はなし」の歌が刻まれている。 この歌の説明として、「天平8年736に新羅の国へ派遣された使節一行が往路、韓亭(別称:能許の亭)に着いたとき初秋の月光が眼前の能許の浦の海面を照らす旅情を詠んだ歌6首のうちの1首で・・・・。」と記されている。 当寺は、山の斜面の高台にあり、境内からの玄界灘の眺めは実に美しく、遠い昔に見る万葉のロマンが偲ばれる。

ひとくちメモ

四季を通しての草木の美しさ、境内からの博多湾の眺めは絶景である。 『続風土記』で益軒も「小高き所に立たる寺なれば、遠望朗にして佳景の地也。」と絶賛している。

境内は禅寺らしくキリっと気が引き締まる風情がある。 参道は漁師町らしく狭い坂道である。 東林寺のすぐ下手には報身山 願海寺が伽藍を構えている。

伊藤氏メモ本堂も庫裏も閉まっており、人の気配がしませんでした。 近在の方に尋ねると、[住職が亡くなり、奥様も入院しており、現在無住状態。 必要な際には徳門寺さんの住職が見えている。]とのことでした。()

杖竹(じょうちく)

東林寺に栄西禅師が着いたときに、玄関に置いた竹が根付いて竹やぶになったという。この竹やぶが 杖竹あるいは唐竹とか言われている。


『筑前國続風土記』 巻之23 志摩郡の項

○東林寺禪宗済家

唐泊山と號す。 唐泊村に在。 千光國師帰朝の時此浦に着て宿せしが爰に小寺を建たり。 則此寺也と云り。 小高き所に立たる寺なれば、遠望朗にして佳景の地也。

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