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東洋医学基礎講座» 第4編 健康管理の食品ミネラル» 第10章 猫背〔背骨が曲がって固まる〕

首のこりや偏頭痛もすっきり「猫背」の治し方を説明します。これで歪みを矯正しましょう。背骨が曲がって、内蔵までも圧迫して、気づいた時には怖ろしい病気に罹ってしまいます。知らず知らずの内に前屈みで、背中を丸めてあごを出し、浅い呼吸でデスクワークをしていませんか?猫背はお腹も凸っぱって来ます。

猫背だという自覚はあっても「どうすれば治るの?」と困っている人は多いはず。偏頭痛、首の懲り、二重あご、首のたるみ、これらも猫背を治せばすっきり?猫背と日常習慣、気になる不調の関係も明らかになります。

首から腰にかけて通っている背骨です。首の頸椎は前カーブ、胸の胸椎は後ろカーブ、腰の腰椎は前カーブ、というふうに、緩やかにS字曲線を描いています。しかし、現代人の大部分は胸椎の後ろカーブがきつい猫背の状態にあります。猫背と反り腰とは、現代病かも知れません。この猫背を正して「美しい姿勢」を作る方法を説明します。

◆猫背は「楽な姿勢」だが「いい姿勢」ではない

そもそも人間は、丸まろうとする力が強い生き物です。赤ちゃんは、くるんと背骨を丸めて産まれてきますし、年を取るにしたがって、背中はだんだん丸くなる。この「丸まろう」とする力に抗うのが筋肉の力なのですが、現代人は筋肉が本来の仕事をしていない。これが猫背を生み出す原因となります。

猫背かどうかは、気を抜いているときの立ち方で一目瞭然です。横から見て、頭は体の軸の真上に乗らず前に出て、あごは上がるのが猫背です。特に、椅子に座るデスクワークによってさらに悪化します。なぜかというと、猫背の方が楽だからです。詳しく説明しましょう。

理学療法では、体重を支える、体と床が接している部分をぐるりと囲んだエリア(支持基底面と呼びます)に注目します。椅子に座った姿勢のときの支持基底面は、お尻が椅子に接する面と、両足が床に接する面をぐるりと取り囲んだ範囲内となる。このときに、最小限の負荷で安定する、最も楽な姿勢は「体の“重心”が支持基底面の中心にあるとき」です。

では、座ったときの“重心”ってどこにあるのでしょうか。ちょうど胸椎の9番あたりなのです。胸椎9番とは、女性ならばブラジャーの背骨側のベルトから指2~3本分下がった辺りです。ここが重心になるので、綺麗に背すじを伸ばすと、重心が後ろ寄りになります。すると姿勢を安定させるためには腹筋を使わないといけない。

ところが、ここで背中を前に丸めると、重心が前に移動する、つまり支持基底面の中心に近づくのです。「背中が丸まっている方が、座るときには楽だ」ということになる。人は楽をしたい生き物ですから、自然に猫背になるのも当然なのです。

ここで誤解してはいけないのは「楽な姿勢」と「いい姿勢」はまるっきり違う、ということです。猫背の姿勢をとっているときは、背骨のたわみと骨周囲の靱帯ぐらいしか動員されていません。筋肉は、ただその上に漫然と乗っかっているだけ。筋肉が本来やるべき伸びたり縮んだりといった動きを繰り返すことができず、調子がおかしくなってしまうのです。

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