宰府参詣道_糟屋郡口[只越峠越]

概要

三浦潮井碑(明治13年8月銘)
三浦潮井碑(明治13年8月銘) 

ここでは、糟屋郡方面から只越峠を越え太宰府天満宮への参詣道について述べる。

当ルートの唯一の手がかりは、 『街道と宿場町 』に「北の粕屋には宇美町から只越峠を抜けて天満宮北の三条に至るルートで結ばれている。」と記されていることのみ。

厳密なルート図は定かではではない。参拝ルートの起点を仮に宇美八幡宮としている。

地図

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経路

宇美八幡宮 標高: 38.1m MAP 4km以内の寺社検索

出稿中。

只越延命地蔵堂 標高:115.9m MAP 4km以内の寺社検索

地蔵堂前の県道68号線(地蔵堂は矢印の先)
地蔵堂前の県道68号線(地蔵堂は矢印の先) 
只超延命地蔵堂(遠景)
只超延命地蔵堂(遠景) 

只越延命地蔵堂は糟屋郡から登って来て太宰府の町中に下る道の峠にたっている。

御堂の前の県道を歩くとわかるが、ちょうど御堂前が峠となっている。 昔の参詣者達はこの峠の地蔵尊が格好の道標みちしるべになっていたのだろう。

常夜灯 標高: 83.4m MAP 4km以内の寺社検索

台座に「日田」慶應乙丑年(1865)銘あり。

参考:御笠1丁目/太宰府市

山上口(三条口) 標高: 53.3m MAP 4km以内の寺社検索

三浦潮井碑
三浦潮井碑 
三浦潮井碑(裏面、明治13年8月銘)
三浦潮井碑(裏面、明治13年8月銘) 
三浦潮井碑(遠景、赤丸の地点)
三浦潮井碑(遠景、赤丸の地点) 
近くの栗の実
近くの栗の実 

道端に「三浦潮井碑」がある。そのすぐ裏手には御笠川が流れている。

三浦とは紀伊の和歌浦、伊勢の二見ヶ浦、筑前の箱崎浦のことで、その「御潮井」(砂)で、川の水を清め、太宰府天満宮参詣の人々が身を清めた。三浦潮井碑は、しばらく行方不明となっていたが、平成15年(2003)に起きた豪雨災害の復旧工事の際、三浦橋より上流の高砂橋付近で見つかった。(宰府5丁目/太宰府市より)

同様の石碑は高橋構口跡にもある。

昔、ここには幸の元井堰取水口(幸ノ元井手)があった。

連歌屋・馬場・新町・大町・五条などの水田灌漑のため、御笠川から取水する井堰。取水した水は、古くから天満宮門前町の生活用水や防火用水も兼ね、江戸時代には幾度も修復工事が行われた記録が残っている。平成15(2003)年の水害により、現在は使用されていない。この井堰の起源は中世まで遡る可能性があるという。(現地案内板より)